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(第二章を始めました)だれか溺愛見せてください。ちなみに、溺愛を見たいだけで、溺愛してもらいたいわけではありません。   作者: 水無月 あん
第一章

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20/90

本屋ですよ

本屋でのお話になります。

「ええと、ジャンさん。ラルフが、本仲間のことを、どうもわかっていないらしくて、こんな感じになってるけど、ごめんなさいね?」


「気にしてないよ」

と、ジャンさんが爽やかに笑った。なんて、器が大きいの!! 


ちょっと、見習いなさいよ、と、ラルフを見たら、エメラルド色の瞳がやけに光って、野性味が強くなっている。


「リリアンヌ嬢って、猛獣使いみたいだね」

ジャンさんが、涼し気な顔で言った。


「は? 何言ってんだ、ジャン」

またまた狂暴化したラルフ。確かに、猛獣に見えてきた…。

そして、同じ年なのに、ジャンさんがなんて大人に見えるんでしょう。


「あ、そうだ。さっきから気になってたんだけど、ジャンさん。もう、私たちは、本仲間でしょ。だから、リリアンヌ嬢じゃなくて、リリーって呼んでね。みんな、そう呼ぶから」


すると、ジャンさんは、恥ずかしそうに言った。

「わかった。…リリー」


「おい、こら待て」

と、ラルフ。


もう、その口調、どこのならず者って感じだけど?!


「ジャンがそう呼ぶのはダメだ」


「なんでよ?」

私が聞く。


「あたりまえだ。男だからな。リリアンヌ嬢でもなれなれしいな。ミラベル侯爵家令嬢、あるいは、呼ばない。この二択だ」


「はあ? なにそれ? もう、また、ラルフの過保護がでちゃってるけど、気にしないでね。ジャンさん」


ジャンさんは、穏やかな笑みをうかべたまま、

「ラルフの気持ちもわかるけど、ぼくも引く気はないから」

そう言って、強いまなざしで、ラルフを見た。


「あ?! 知りあったばかりだろ?!」

ラルフの目が更にするどくなって、ジャンさんを射抜く。


ジャンさんも、強い目力で受けて立っている。

穏やかそうに見えるけれど、こんな状態のラルフに立ち向かうなんて根性がある!


が、しかし…。おかしいよね、なんなの、この不穏な状況? 

たかが、名前の呼び方だよ?


「はいはい、呼び名なんてどうでもいいから! ということで、本人が決めます。ジャンさんは、リリーと呼んでちょうだい! ラルフはこれ以上、ぐだぐだ言うなら、ミラベル侯爵令嬢呼びさせるよ? ということで、この件は終わり!」

一気に言って、終わらせる。


せっかく本屋に来たんだもん。本を物色したい!


私は、ジャンさんのほうを向く。

「持ってきた本は、ここでは渡せないから、店をでてから渡すね」


すると、ジャンさんは、うなずいて、にこっと笑った。

「ぼくも、おすすめを持ってきたんだ」


「え?! どんな本だろう。楽しみ!」

新しい仲間からの本だと、新たな発見がありそうで嬉しい。

ワクワクして、気持ちがあがる。


が、なぜか私の背後から、まがまがしい空気がながれてくる…。


ラルフ、私の背後にはりつかないで、本を見て! 

ここは、本屋さんだよ!


不定期更新ですみません。明日からの週末は、できるだけ更新していきたいと思っています。

読みづらいところも多いと思いますが、読んでくださっている方、ありがとうございます!

ブックマーク、評価、いいねをくださった方、励みになります。ありがとうございます!

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