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石畳   作者: 細波みずき
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いしだたみ

小学4年生の時の話だ。

学校の怪談や地獄先生などが流行った。

そんなようなものが流行っていたからか、

私の学校にも学校の七不思議のようなものがあった。




一階廊下の先、突き当たりを左に曲がる。

上から見るとちょうどL字のような廊下だ。

その先には家庭科室、

体育準備室、

古い賞状を並べた棚、

そして家庭科室前の水飲み場がある。




家庭科室を使う授業がある以外はほとんど使われないL字の先の廊下は、

普段は電気もついておらず、

日の光の入る窓もなく昼でも薄暗い。



家庭科室の前の水飲み場はほとんど使われず、そのためかなり古い。

水飲み場の床は石畳になっており、

そこに3点のキズ、穴のようなものがぽつぽつぽつと空いている。



それが丁度人の顔のように見えるというのが今回の怪談だ。

ある日は笑って見える

ある日は泣いて見える

ある日は怒って見えるなど日によって見え方が違うらしい。

また、その前で泣いてる少女の霊を見たとか

その前で怒っている少女に追いかけられたとか

そんなことを言う人もいる。




大人になってから考えてみればトリックは簡単だ。




人は3つの点が集まったものを見ると人間の顔だと錯覚してしまう。

シミュラクラ現象というらしい。



そして、表情が変わって見えるのは時間によってそこの暗さが違うから。

また人によってどの点を目とするか口とするか見る方向が違うからではないか。



ただでさえ薄暗く、気味が悪い。



そんな話を聞いたら話に尾ひれがつく。

女の子が登場したり、泣いたり追いかけてきたり。



そんな簡単な話だ。




そんな噂も飽きたころに、ビックニュースを持ってきたと言わんばかりに友人が駆け寄ってくる。


「例の水飲み場前で女の子が泣いている!」


まさにいま起きていることらしい。

私はその友人と一緒に一階へと向かった。


L字廊下の先を覗き込む。


すると確かに女の子が泣いていた。

背丈から見て1年生か2年生だろう。


すでに先生たちが4人きていた。

塩をまいたり、女の子を慰めてたりしている。



ここでストーリーは2つに分岐する。

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