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2.どうやら俺はチートを使えないらしい

何を言ってるんだこのきもかわ生物は?

あれだけ延々とチートスキルの説明をして期待させておいて俺はチートスキルが使えない?

やっぱり詐欺師じゃねえか!


こんな事なら睡眠時間にあてればよかったと深く後悔する。

大丈夫だ、まだ15分ぐらいは寝れる。


「それじゃあ俺はもう一度寝るから早く出ていってくれよ?お休みー」


『…せっかちは損しますよ?まだ説明は終わってないのですから!』


「えー…でもなぁ?」


俺は明らかに不満たらたらな対応をして布団に再び潜り込もうとするけど目の前のきもかわ生物はそれを無視して説明を続ける。


『私共の後援者であるお歴々の方々はこの惑星の…いやこの国ですかな?可愛い女の子や凛々しい女性が敵と戦うというコンセプトを物凄く気に入りましてな。ならばそれを再現しようじゃないかと今回の企画に至ったのですよ』


…そういや小説、アニメでも最近はそういうのも多いよな?

まあエロい方にもそれなりに多いのは事実だし否定はできん。


『男性ならば確かに力を求めて我々の期待に沿った展開に持ち込めると考えています。…ですが女性へこのチートスキルをそのまま渡す所を想像してみてください。思慮深い方なら慎重に真面目に我々の意向に沿ったようにスキルを取得いただけることが期待できるのですが…はっきり言って望みが薄く、数も少なくなると考えています』


「そりゃあ衝動的に私利私欲に走るのがいっぱい出るだろうな?危ないことせずに美容や金儲けや利権等に目がくらんで真っ先に手を出すんじゃないか?」


『理解が早くて助かります。そこで私達はこのチートスキルを与える事ができる管理者を抽選で選んだのです』


なるほど、眠気で呆けている頭でも少しは理解できてきたぞ。

つまり俺の貰ったチートスキルというのは…。


「女性にチートスキルを分け与える事ができるチートスキルを貰ったと?」


『概ねその通りで問題ありません。いやぁやはりこの企画の起源の国ですね!理解がお早い!』


…褒められているのだろうか?

何かそこはかとなく馬鹿にされているような気もするんだが。


『では残りの説明を駆け足でしてしまいますよ。このスキルの発動条件は対象の女性と対面で向かい合ったときに君が「起動」と唱える事で行使が開始できます。あ、ここでの対象の女性は10歳~34歳までですからね?』


しっかりと年齢制限をかけてやがる。

けど突っ込み所だと思ったのでぼそっと呟く。


「アラフォーは除外なのか…」


『そこを決めたのは私共ではなくお歴々の方々なのでどうしようもないですね。』


どうやらお歴々と呼ばれる人達は日本のオタクと同じぐらい頭をこじらせているようだな。

…確かに死にかけの婆さんが戦ってるのを見て楽しいかと言えば、そこは同意するしかないな。


『んん!続けさせていただきます。そこでスキル管理画面を開き相手の女性を同意を取る事で相手の女性にもスキルの管理画面が見れるようになります。ここで相手の女性は君と共にスキルを持って戦うという意味を込めて以降は戦花と呼ばせていただきますね?』


さっきもその意味不明な単語は出ていた気はするけどそう言う事か?

なるほど…俺が選んで相手が同意して初めてチートスキルを与える事ができると。


「確認だが戦花となった女性は以降ずっと…そのスキル管理画面が見えてしまうのか?」


『いえいえ、君がスキル管理画面を開いている時以外は見えませんし、何より毎回同意が必要になります。さてさて続きですが、今はチュートリアルのため系統までしか表示していませんが実際のスキルを与える際にはスキル名や凡その効果の説明が表示されます。それを君が選択して戦花が同意する事で無事スキルが戦花へ与えられることになります。与えられた時点でポイントが消費されますので慎重に決定する事をお勧めしますよ』


説明が進むたびにわからない事が増えていくんだが俺の頭が悪いせいだろうか?

けど気にせずにきもかわ生物の説明は続いていく。


『そしてスキルを与える事しかできないかと言えばそうではありません。例えば戦花が言う事を聞かなくなったり、反逆してきたり、果ては他の戦花が襲ってくるという事があるかもしれませんよね?そんな場合にも対応できるように君には戦花からスキルを奪い取る事もできるようにしています。奪い取るとスキル自体は消滅しますが奪い取ったスキルに消費したポイントの1割が君へと与えられます。君がスキルを与えた戦花からは無条件でいつでも奪い取れます。また、他の人がスキルを与えた戦花については意識不明や行動不能にする事で奪い取る事が出来ます。…まあ後者は君がその戦花に接触した上で相手のスキルによって時間がかかってしまうのでそれ相応のリスクがあると思いますけどね』


また気になる事が増えたぞ?

他の人って事は俺以外にもこのスキルを与えれる人間が少なくとも一人はいるって事だな?


『一番重要な事について説明しますね。スキル管理者…いわゆる君が死亡すると同時にスキルを与えた戦花も全てのスキルを喪失します。あくまで戦うのは女性で君は蛮勇を考えないようにしてくださいね?』


つまり俺が死んだら全てがぱぁになるという事か?

…まあ死んだ後の事なんて気にしてても仕方ないと思うけどな。

割と今のはどうでもいい事なんじゃないかと思う。


『また、君の戦花が敵対対象を撃破すると敵対対象は瞬時に君の管理倉庫に自動で瞬時に収容されます。撃破とは長時間の行動不能・死亡・または機能停止を意味します。』


どうやらスキル管理だけでなく倉庫の管理もしなくてはいけないようだ。

けど一瞬で回収なら手間がかからなそうだし、何より武器も集めれるとなるとこれは良い点だと思う。


『この企画の開催期間は…この惑星の暦で本日より365日とさせていただきます。さて最低限の説明は終わりましたので最後の今後の説明を始める前に質問したい事があれば今だけ受け付けますよ?』

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