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1.見慣れぬ生物

せっかくの夏期休暇という事で思いついたままに新たに小説を書いてみようと思いたちました。

とりあえず息抜きとして何も考えずに書いていきたいかなと考えています。

タイトル、タグ、話の内容などまだ仮決定の状態で突っ走っております。

固まらないまま走り出した事ご容赦くださいorz

『おめでとうございます六森(ろくもり)翔平(しょうへい)君!君は運良く選ばれました!』


…朝陽がカーテンの隙間から差し込む中、俺はベッドから上半身を起こすと見た事もないきも可愛い生物が浮きながら見下ろしているのが目に入る。

そして朝っぱらからこいつは何を言っているんだ?


…おかしいなまだ夢の中かな?

目をこすってみてもまだきもかわ生物がニコニコしながらこちらを見ている。

きっと夢の中に違いない…そうだ、もう一回寝れば夢から覚めるな。

俺は布団をかけ直して再び潜り込もうとする。


『はいはい。現実逃避して寝直さないでくださいね?』


「いや、これはきっと夢なんだ」


『夢も何も現実ですってば?それよりも私の言葉を聞かないと君は後悔しますよ?』


…こういう風に話を持ってくる輩は大抵詐欺師だってよく聞くんだけどな。

まあ確かに俺の部屋に勝手にいる事も含めて確認…しなければならないんだろうな。

俺は布団をどけてもっそりと上半身だけ起き上がる。


「それで要件は?」


『おっとー!?話が早いのは助かりますが感動が少ないのはいけませんね?』


「いや、何で感動するのかわからないし。そもそもお前の存在だけでも充分にびっくりしてるよ」


俺が回答するときもかわ生物は額をぺしっと細長い尻尾で叩く。


『そういえばそうでした!では改めまして六森翔平君、君は厳選なる抽選の結果、な、な、なーんと!チート能力を貰える権利を獲得しました!やったね!』


…いや全く目の前のきもかわ生物の発言とテンションに全くついていけない。

こいつは何がしたいんだ?

学校に行くまで俺はもう少し寝たいんだけどな。

仕方ない話を早く終わらせるためにのってやるか。


「そのチート能力って何ができるの?」


『おやおや君はせっかちさんですねー?けど早く知りたいとはやる気持ちはよーく理解できますよ』


そう言うときもかわ生物は何か青く光り輝く玉を俺の目の前に作り出して…そのまま尻尾ではたいて俺の頭の中に叩き込みやがった。


「な、何するんだよ!?」


『チート能力をインストールしたんですよ。百聞は一見に如かず。実際に試してもらった方がわかってもらえるんじゃないかなーと思いまして』


え?今の一瞬で何かされてしまったの?

俺の中に何を植え付けられたの!?

え、拒否権も無し!?

まるで押し売りのような速さと強引さだ。


「これって俺に有害なもんじゃないだろうな!?」


俺が立ち上がってきもかわ生物を掴みながら確認すると余裕ぶった顔のまま回答して来る。


『ご安心ください。そのチートスキルを持っていたり使ったりすることで健康を害したり寿命が短くなったりとか人間としてのデメリットは全く発生しません』


なんだよかった。

ほっと胸を撫でおろすがそこでハッと気づく。


…いや、まだ安心はできない。

こいつが本当の事を言っているとは限らない。

何せ俺の部屋に不法侵入をして自分勝手な事しかしていないじゃないか…。


俺が不審そうな目できもかわ生物を見つめると極上の笑みを浮かべながら説明の続きを淡々と続け始める。


『では実際に操作していただきましょうか?まずは…ここの言語圏は日本語でしたか?では[起動]と唱えてください。あ、心の中で言うだけでも大丈夫ですよ?』


…疑わしいがとりあえず従って試してみる事にする。

言うのは何か恥ずかしいから心の中で「起動」と唱えてみる。


すると俺の目の前に電子的なメニュー画面が急に展開される。

思わず驚いて壁際まで仰け反ってしまった。


「な、なんだこれ!?」


『おおっとこんなにも驚いていただけるとは私達も嬉しいですよ』


「いや、確かに驚いたけどさ?こんな目立つのどうすればいいの!?」


『そこはご安心ください。この画面は君と戦花(せんか)以外は見えませんから』


なるほど、他人から見えないのは助か…戦花ってなんだ?

まあいいかとりあえずこの画面に書かれているのを調べてみるか。

ここまですごい事が起こると何かさっきのチート能力って言うのも現実味が帯びて来るな。

何か俄然やる気が出てきたな…えッと何々?


「【超人系】【魔法系】【霊媒系】【サイバー系】【創造系】?」


『はい、当選者の皆様に提供されている物と同一で間違いありませんね。では少しだけ解説させていただきましょう。【超人系】とはスーパーヒーローのように身体能力を強化できる常人とは一線を画した能力を手に入れる事ができます。【魔法系】はこの世界には存在していない魔力を獲得して魔法を行使する事ができます。【霊媒系】は霊力という力を基にした今では廃れてしまった神への信仰や神道等の古代の儀を再現できます。【サイバー系】は現在の科学技術よりさらに上のSF映画のような技術を行使する事が出来ます。【創造系】はこれらすべての知識を得て武器防具アイテムを作り出さるという能力です』


一気に聞いてしまったせいで全部覚えきれなかったけど断片的な情報から飲み込んでいく。

小説や映画で聞くような他の人にはない力…どうやらすごい能力が手に入り放題みたいだ。


…すごいなそれは!

これはなんかワクワクしてきたぞ!


「という事はこんなすごい能力を俺が?」


『はい、ポイントを消費して先ほどの系統に属するスキルを取得いただければ行使は可能です。ですが…』


それはすごいな。

スキルですべて解決とかこれからの人生を楽に生きていけそうだしありがたいな。

本当にこいつが言った通り俺は運がいいらしい。

やったなー宝くじに当たるってこういうものなのかな?


先行きの明るさに思わず顔がにやけてしまう。

しかしこのきもかわ生物はその喜びに対して水を差してくる。


『ですが…君は今説明したチートスキルは取得できませんし使用できませんよ?』


え…どういう事?

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