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英雄が生まれる

人里離れた谷にひっそり佇む村【ディスペン】そこでは、農作物で自給自足し、曲がりなりにも秩序があり、平和で静かだった。

人里離れた谷にひっそり佇む村【ディスペン】そこでは、農作物で自給自足し、曲がりなりにも秩序があり、平和で静かだった。


ディスペン外れの森アツテに二人はいた。

「おーい、スルト!」

髭を生やした筋肉ムキムキのおっさんが斧を片手で持ち、片手は口に、スルトと言う人物を探しながら呼ぶ。

「父さんここだよ!」

スルトが枝の上から忍者みたいに父を呼ぶ。スルトは細身で成る程母に似たのだろう父とは骨格からして脆弱で違う。

「とっとと薪を持って帰るぞ」

「はい!」


薪広いをしていたスルトの前に猪が現れた。猪は怯えている。

「大丈夫、キミには何もしないよ」

猪は依然として怯えている。と、その時!

「ぐあー!」

「この声、父さん?」

スルトは急いで父を探した。少し木々に間がある所で父を見つけた。そこには、剣を持った青年がいた。

「ん、ガキか。よしコイツから殺すか」

剣を構えた青年はスルトに向かっていく!

「な、何だよお前! 村の者じゃないな!?」

「村?ああ、ディスペンとか看板が有ったな……。全員殺したがな! お前も死ねぇー!」

ダダダダダ! 剣士が剣を振るうその時!

「待て!」

「ん、何だよお前?」

黒いローブみたいな奇妙な格好の人が剣士を止める。剣士は標的をそいつに向け斬りかかる!

「死ねぇ!」

黒いローブの奴は動かない。剣が頭蓋骨にはまる。血が滝のように溢れる。

「ははは、口程にもねぇ」

剣士が笑う。スルトはこの隙に父を助けようと動いていた。父は気絶していて動かすのは苦難だ。

「ひゃははは! そっちのガキも逃がさないんだよ!」

剣士が目をスルトに向けた後、剣を抜こうと黒いローブみたいな奴の方を見ると、剣と黒いローブみたいな奴の死体が消えていた。いや、引きずった跡、血痕がある。

「くそう! どこの誰だ!」

スルトは一命をとりとめた。剣士は血痕の先へと進む。


「う……」

「父さん気がついた!?」

「ああ、しかし、出血がひでぇ、俺はダメだ。スルト、村を助けてくれ、俺の、斧……で……」

「父さああん!!」


一方、剣士は死体を引きずった跡を歩いて追い、ディスペンへと来ていた。

「どこだ! 我が剣、クラスアップルを返せ!」

『取れるものなら取ればいい、そこから真っ直ぐ民家を抜けた死体の山に剣はある!』

「どこに居やがる! くっそ!」

どこからともなくする声はあらゆる方向から聞こえた。剣士は警戒しつつ民家の密集している路地へ入る。

「お前は!」

殺したはずの黒いローブみたいな奴が立っていた。そいつは逃げ出した。

「待て!」

剣士は追って複雑に要り組む道を行く。少し進むと奴が見えた。必死に追いかける。奴は走り出した。左の路地へ。

「こっちか!」


スルトは父の敵を取る決意をし、父の斧を使う決心をしたのだが、斧が……。


「追い詰めたぞ! 袋小路だ」

剣士は奴を上手く追えた。

「剣士が剣の腕だけだと思うなよ!」

その時!

「が!」

剣士はスルトの父の斧により【後ろから】斬撃を食らった。

「なんだ……?う……」


スルトがディスペンに戻った時には剣士は死んでいた、背中を斬られている。

「誰がやったんだ?」

『スルト、話がある自宅へ戻れ!』

「だ、誰だ!?」

……。返事はなかった。自宅へとりあえずは戻ってみるしか無いだろう。

スルトの自宅は薪を売っていた。と、言ってもディスペンに金という概念は無い。物々交換だ。だから、必然的にモノを置くスペース分広い。

ギイ、木の扉を開けて帰宅したスルトには目を疑う事実が待っていた。黒いローブみたいな奴が何人もいて、フードは外してあり、顔が皆同じだ!

「驚かせて悪い俺はマシュランプ。素性は話せないが、君はこの剣クラスアップルでこの後訪れる世界の危機から、世界を救わなければならない」

「えっと?何を言っているのか……」

「まぁ、そうだろうな」

混乱するのも事前に予想していたマシュランプ。マシュランプ自身が混乱した過去があるからだろうか。

「この村の無念を晴らしたいなら腕を磨け、誰よりも強くなるんだ!」

「一体お前ら何者だ!?」

「それは知らなくていい」

スルトの後ろから手刀で一撃。スルトは気絶した。


「……何の為にこんなことを?」

マシュランプがマシュランプに聞いた。

「この子はアーサー王になる男だ」

「だから、きっかけを与えてやった」

「剣士にクラスアップルを渡したのも俺達だ」

「クラスアップルには生態認証システムがあり、スルトが手にすると恐ろしく強い剣になるのだ」

次々と矢継ぎ早にマシュランプが答える。

「つまり、歴史を俺達で作っている?」

「その通り」

「じゃあ、クラスアップルはエクスカリバー?」

「その通り」

なんと! 伝説はマシュランプによって作られていた!

「つまり、歴史を俺達で作っている?」

「その通り」

「じゃあ、クラスアップルはエクスカリバー?」

「その通り」

なんと! 伝説はマシュランプによって作られていた!

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