亜人
「あなたーキノコ採って来てー!」
「おう!」
「キャッキャッ!」
「この子も走り回れるようになったわね」
「まさか人間を人間が産むなんてな?」
「私のお腹が膨れたときは、あなた凄い心配してくれたわよね(笑)」
「ば、ばっきゃろう! しかし、この家は変わった素材でできてるな。未だにわからん」
「あなたーキノコ採って来てー!」
「おう!」
「キャッキャッ!」
「この子も走り回れるようになったわね」
「まさか人間を人間が産むなんてな?」
「私のお腹が膨れたときは、あなた凄い心配してくれたわよね(笑)」
「ば、ばっきゃろう! しかし、この家は変わった素材でできてるな。未だにわからん」
子供達は大人になり子供までもうけていた。しかし、自分たちの親は知らない。考えもしなかっただろう。だが、ここにいるそれだけが事実だった。
「しかしこの子、毛が薄くないか?」
「確かに」
実は二人共に毛深い。猿に近いと考えていいだろう。そして、その二人から生まれたのは紛れもなく人間である。つまり鶏と卵の卵が赤ちゃんというわけだ。
「ところで、なんだあ?三人いるとどう呼び合ったらいいんだ?」
「そうね、動物たちはどうしてるのかしら?」
「まず、俺、お前、子供?」
「私は、私、あなた、この子よ?」
そんなこんなで考えているうちにある結論に辿り着く。
「ディアポ(父)、ハラグ(母)、マシュランプ(子)にしよう」
と、指差しながら父親が言った。
その後も名無しの物には名付けていった。ダブドリのキノコ、サザエの木の実、カルメルの魚……。だけどまだ彼らは知らないここが島であることを。
昼下がり、父親は薪を拾っていた。その時! 背後から肉食獣に襲われた! しかし、一閃光がどこからか放たれ獣は焼き肉とかす。父親は気付き薪を落としながら走った。子供の時と同じだ! 自分に危機が迫ると何故か助かる。
(今まで何回もあったが、この肉の焼ける匂いはなんなんだ?)
と、疑問に思いつつも薪を火にくべる。
「ディアボなんかあった?」
「え?」
「薪を拾いに行ってから元気ないわ」
「……俺は子供の頃から何かに助けられてる気がする」
「どういう事?」
事の顛末を妻に話した父親。
「ちょっと見せて、どこ?」
「ああ、こっちだ!」
子供を抱え三人でさっき薪を拾いに行った場所へと急ぐ。
「この茂みを越えたと……。そんな……」
目にしたのは青々と茂った森の木々、そこを縫うように走る小動物、地面はシダ植物が。父親の言う【それ】はなかった。
家へと戻った三人は夕日をバックに眠りの準備にとりかかる。しかし、父親は依然として納得できなかった。無理もない。目の前に見たものが無くなっているのだ。
(明日、もっと探ってみよう……)
家へと戻った三人は夕日をバックに眠りの準備にとりかかる。しかし、父親は依然として納得できなかった。無理もない。目の前に見たものが無くなっているのだ。
(明日、もっと探ってみよう……)




