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あるピエロの独白

作者: 新海莉子

 わたしはあいされたいのです

 わたしはあいされたいのです


 あなたがわたしを小馬鹿にしても

 わたしは黙って笑いました

 あなたがわたしをうち捨てても

 わたしは笑って黙っていました


 わたしはあいされたいのです

 わたしはあいされたいのです


 あなたが不快にならぬようにと

 おもしろいことをつぶやきました

 あなたの気分がよくなるように

 いいねのボタンも押しました

 あなたを常に気遣うために

 既読スルーもいたしません


 わたしはあいされたいのです

 わたしはあいされたいのです


 偽りの笑顔ではないのです

 嘘をついているわけでもないのです

 楽しいことは好きなのです

 笑うあなたが好きなのです


 それでもときどきほんの少し

 ため息が出てしまうことがあるのです

 それでもときどきほんの少し

 枕を濡らすこともあるのです


 わたしは愛されたいのです

 わたしは哀されたいのです


 それでも誰も叶えてくれぬ

 だからわたしは今日も一人で

 冷たく暗い月光の下

 浅い眠りにつくのです

  


 


 

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