#11ー1
お前を送り出してから、どれほどの月日が流れただろう。
私は相変わらず“死神”として働いている。
局長・エルが戻られてからは、死神局もずいぶんと変わったようだ。特別な事といえば、死神にも“生まれ変わる権利”が与えられるようになった、ということだろうか。それ以来、人間に生まれ変わる死神が増える一方だ。良いことなのか、悪いことなのか──私には分かりかねる。
ただ、おかげで仕事は増える一方だ。
死神不足なことに変わりはない。
情報屋にはようやくゼロが戻ってきた。しかし、奴は奴で、相変わらず惰眠を貪るばかり。グロリアの件に懲りて仕事に精を出すかと思っていたが、そうでもないようだな。まあ、奴が上層部に叱られるのは日常茶飯事。私には関係ないことだ。
人間に生まれ変わるのも、悪くはないな。
最近、そんなふうに思うことが増えた。しかしながら、私にはまだ“死神”としてやるべきこと──お前との“約束”がある。
恭助──いや、現在は別人だったな。
新たな生命を手に入れると同時に、私や他の死神たちのことは忘れ去っているはずだ。たとえ私が傍らにいようと、見えないのだろうし、何も感じられないのだろう。約束も、きっと覚えていないだろうな。まあ、これは仕方のないことだ。
最近、仕事の最中にお前の姿を見かけたのだが──なんだ。相変わらずではないか。
まあ、どうせ百年弱の人生だ。
私の分もせいぜい楽しむことだな。
死んだら、必ず迎えに行ってやる。
また再会おう──。




