月が出ない須臾の心根。1
「……っ、ただいま!」
僕は、背中に背負っていた友人Aをゆっくりと長椅子に下ろした。奴の肌には温度がない、呼吸も震えも脈もなかった。99パーセントの絶望、残る一縷の希望、葉月は丁度起き上がっていた様で青ざめた顔を向ける。
「どうしたんです!? な、何があったんですか……!!」
更に、蒼白だった葉月の顔から血の気が消える。肩から剥き出しの繊維質とチューブ、絡まり合いながら力の無い蚯蚓の様に項垂れるそれを見詰めて、彼女は痛みに顔をしかめつつもベットから飛び出して来た。
そして、その声に過去さんが息切れしながらも答えた。
「私が――」
しかし、それを遮る様にして乃々葉が答えた。
「撃たれましたの、まだ見ぬ敵から私達を庇って」
「お前……」
確かに、余計な心労は増やさないでやる方が正解だろう。いきなり機械人間の死にたい同然のそれを看させて、言えた台詞では無いとは思うが、彼女にしか希望が無いのだから仕方がない。
僕は、安堵と焦燥をまぜこぜにした溜め息を吐いて葉月に喋った。短く、なるべく明確に質問しようとして。
「直せたりはしないか?」
すると、友人Aに寄り添い、脇に座って色々看ていた葉月が顔を伏せたままで答える。
はい、おはようございます。作者です。
短いですが、続きの投稿となります。この続きは、また明日以降の公開となります。ひやひやしながらお待ちいただければ幸いです。
また明日にでも、逢いましょうね? 私は、皆様のエンターティナーであれる様に頑張りたいと思います。クリエイターはエンターティナー、これも私の信条です。
P.S.四月馬鹿、あれ嘘ついて良いのは午前中までって本当なんです? 私、気になります!!




