表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裸天使にバスタオル、僕には生きる意味を下さい。  作者: にゃんと鳴く狐っ娘
Loop.2#【jihad 明日を探して】
81/126

堕ちる帳と福音と。

「…………仕方、ないよね? だって明日が来ないんだもの」


 仕方がないよ、と空の上から少女は呟く。目線の先、見下ろす眺望には闇に堕ちるコンクリート校舎が音もなく鎮座していた。少女は翼で飛ぶでもなく、ただ立ち尽くしたままにそれを見下ろしていた。ある意味では、見守っていたという方が正しいのかも知れない。


「ねえ、貴女が忘れた私の名前……きっと、思い出してくれないね?」


 ツインテールを包んだウサギ耳パーカー、その白いフードを脱ぎ、少女はその手でジーンズのポケットをまさぐる。手に掴んだ冷たさ、取り出したそれを色白な指先で転がす。《メンインブラック》、彼らの用いる記憶でっち上げ装置であるそれを見詰め、少女は再び呟いた。


「私の名前は乃々葉じゃない、私の名前はアニュスデイ……ふふっ?」


 ピカッと、網膜に景色と言葉が焼き付けられた。総ては機械の成すままに、全ては因果の絡まるままにと少女は呟く。乃々葉、いや――神の子羊――アニュスデイは瞳を閉じ、そして見開き小さく告げた。暮れゆく世界に福音を、綺麗な冷たい声が満天の星空へと密かに響き、そして消え去る。アニュスデイ、救いの少女は微笑んだ。


「お願いみんな。世界の為に、死んでね……? そう何度も、何度でもね」


 バサリと舞い上がるパーカー、翻るその身は溶ける様に闇へと潰えた。



『君らが死んで、報われる世界が“此処”にあるんだ。

 ――未来、そこに君は世界に何を望んだ? ――

 なんて、ね……?』



◆◇◆◇◆



「んっ……うぅ、一喜憂……さんっ!」


 ハッと意識が覚醒する、葉月が目覚めた時、そこには知らない天井が存在していた。


「起きたんだね? つ~っ……傷口、私みたいに痛まない?」


 声の方へと視線を向ける、ベッドの上には膝を立てて座る久遠。彼女は立てた左膝の傷口へと脱脂綿で薬剤を塗り込んでいた。染みるのだろうか、月光に縁どられた姿はびくんと時たま跳ねては震える。恐らく此処は保健室だろうか、そう考えれば止まない汗にも納得がいった。


 全身が熱い、身を包む包帯の性でも重くかさんだ羽毛布團の仕業でもない、全身が傷口へと抵抗していた。ひりりと痛む傷口の数々、トクトクと流れる血潮に呻く喉奥、瀕死じゃないかと勘違いしそうな息の苦しさ。どうやら、視界が戻っている辺り無事だったらしい。葉月は先の戦いを思い出し、少し悔しい想いを感じた。


「……みんな、は?」


「さあ、どこ行っちゃたんだろう。ね……」


 寂しげな2人、影を探すもそこには誰も居なくて。

 時間がないので、手短にですが失礼しますね? こんばんわ作者です、ついに出せましたよアニュスデイさん! いやまあ、読者の皆様からすれば誰これって状態ですよね?


 ええ、そうです。それが正解でいいんです。


 彼女の存在意義はまだありません、彼女の行動理念も闇の中。本来ならば『久遠の時を握り締めて僕は今』辺りには出番があったはずの新キャラさんです、素晴らしいですね、狙いすぎた不思議キャラです。


 この予定の狂い具合は救えませんよ……なんてまあ、大分予定が狂っているのは前からなんですけどね? むしろ、下手すれば某幻回の2人と同じ扱いになってましたよ、彼女。まあ、ある意味シリーズ通しての顔になるかも知れませんけどね? 深い意味はないです、はい。


 にしてもですね? アニュスデイ、その意味が宗教関係だったりするとかも深い理由はないのですが、彼女が私にとって大切な存在なのは確かだったりします。乃々葉はこの作品のキーワードというか、意味不明の頻出単語でしょうね? 事実、そうなんだとは思っています。




 だって、これで乃々葉は三人目ですよ?




 ……まあいいです。


 時間はないので落ちますが、最後に豆知識をひとつ。映画『メンインブラック』で用いられる、チカッと光る記憶でっち上げ装置の名前は『ニューラライザー』というそうです。ただ、登録商標だそうなので創作上での扱いにはご注意くださいね? 本作に存在する装置、機能性能は同一ですが、名前は確か……ニューなんとか、そういった感じの名前だったと思いますよ? 忘れましたね、きっとそうです、忘れたんです。


 こう、チカッ☆ とね?


 さて皆さん。おやすみなさい、また明日にでも逢いましょうか? どうにか努力はしますから、是非また次回に逢いましょう? 明日の投稿間に合うかの保証は無いですが、取り敢えず寝ますね?


 貴方に幸せを、どうか夢が消えなき様に皆様へと祈ります。


 おやすみなさい、良き夢を貴方に。


P.S.頭の中身が重いです、主に作者人格起動に目一杯なのが凄く辛いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ