表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裸天使にバスタオル、僕には生きる意味を下さい。  作者: にゃんと鳴く狐っ娘
Loop.2#【僕はきっと】
105/126

黒い影と陽炎。

 その時だった。空から響いた轟音と同時に、部屋の窓から暴風が吹き込む。そして、窓辺を眩しい光が通過していった。


「《MIB》か!?」


 遠く、光の中に見えた影はヘリコプターらしい。報道用とかの華奢な機体ではない、それこそ軍用機らしい芋みたいな無骨さだった。


 皆が、一斉に窓辺から離れる。追い掛ける様な、白く眩しいサーチライトの光は僕達のすぐ手前、ソファーのギリギリ縁の所で動くのを止めた。


「奴等の狙いは?」


 僕は、無意識の内に小声になって尋ねる。すると、即座に葉月が僕の口を塞いだ。静かにと乃々葉が、未来さんがジェスチャーで『しーっ』と指示をしてくる。


 僕は黙っていた。見える限りでヘリの数は6、よくよく見てみるとバルカン砲らしい機銃の様な武装が付けられていた。翼にも、ミサイルの様な四角い箱があった。


 その内、1機がロープの様な物を垂らした。脇にどうにか収まる箱を抱えたスーツ姿の巨漢――てっきり軍隊でも出てくるものだと思ったが――彼らが、地面に降り立ち箱を下ろした。


 その時、過去さんが袖を引っ張る。逃げるぞ、口の動きでそう喋っていた。


 僕は友人Aを担ぎ、乃々葉と過去さんとが西園寺百合香を持ち上げて保健室を飛び出す。背後には、箱が六本足へと変わる光景があった。


「……何処に逃げる?」


 全員に聞こえる最小限の声で僕は訪ねた。すると、過去さんは階段側へと駆け出して、


「渡り廊下の先だ。奴等は現場保存主義だ、無闇にドアや硝子を割らない」


「渡り廊下、それなら空遥に……!」


「知っている、未来で見てきた。だからその先へ逃げるぞ」


 焦りながら答える。足音を気にせずに階段を駆け上がると、玄関前広場が一望できる場所に着いてしまった。頭を下げて走る僕、その時に目線へと見知った人物が飛び込む。


「空遥……!」


 黒服男に担がれて、ヘリの方へと運ばれていく少女が居た。廊下を落とした本人、仮セツアバターエヴァンにされてしまった翌来瀬空遥だった。


 奴等は回収するつもりらしい、いわば連れ去るという事だ。


 しかし、ヘリは近付こうとした瞬間に火を吹いてひしゃげた。軋む音、鉄の悲鳴がこだました。闇夜に、明々と炎が上がった。


 腹から火を吹き、クルクルと力無く回転したヘリコプターはゆらゆらと、徐々に傾き地面に落ちた。門の外、玄関前の道路で火の手が上がり、大爆発をおこした。他のヘリが高度をあげる。


「逃げたの?」


「まだだな」


 久遠が尋ね、過去さんが答えた瞬間。今度はけたたましく火災報知器が叫んだ。ジリリリリリ! と、スプリンクラーも起動を始めていた。


「また、嫌な予感だ……」


 不利になる、そんな気がして僕は呟く。

おはようございます、作者です! 作者なのです!!


今回、遂に唐突ながらも新勢力が本格介入です!


ああ、ごめんでも時間なんだよ。それじゃあ続きはまた次回、という事になります。


ちなみに、一喜憂には兵器の知識がてんで有りません。ヘリの機種や、敵の武器を判別するだけの軍事オタクでは無いことを明言しておきましょう。


さて、それでは続きはまた次回。また明日にでも逢いましょうね!! 次回、ループ2#も違った盛り上がりを見せ出します。こうご期待なのですよ!!


それでは、ばっはっはーい♪



P.S.みずあお、アグレッサー塗装機かわいいよみずあお!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ