HENNTIと追いかけっこ
「青い空、緑の大地、そして変態・・・」
「んほおおおおおおお!」
「キッショいねん!」ゲシっゲシっ
「あっ、あっ、食い込むウううー〜!!」
どうしてこうなった・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「世界初のフルダイブ技術で作られたMMO、
Dimension Of Fantasia(DOF)が、リリースされて、もう10年か・・・
時間の流れは早いな」
「言うてお前が始めたのは5年前だろ」
「そうなんだよ、オレ、皆の半分しかこの世界楽しめてないんだよ!
それなのにさぁ〜!」
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【DOFサービス終了のお知らせ】
皆様、サービス開始から10年、
お楽しみいただき誠にありがとうございました。
この度、弊社、株式会社サンシャインゲームズが
天照堂株式会社様に吸収合併される影響により、
個人情報取扱などの観点から、
DOFはじめ、いくつかのコンテンツのサービスを終了することが
決定しました。
キャラクターデータにつきましては、
今後、天照堂様にて開発される続編より、
ゲーム内通貨換算で1000000円までのアイテム、
土地、ペットなどを引き継ぎが可能です。
それでは皆様、次の世界で再び相見えることがあれば・・・
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「我らがアイドル、
管理AIの01(ムイ)ちゃんからの無慈悲な終了宣言!
こんなことって有りかよぉ〜ー!!
ふざけんなよ天照堂!」
まあ、確かに、怒りたくなる気持ちもわからんでもないな
こいつ、5年の遅れを巻き戻すために
300万以上課金しているし、プレイ時間は廃人だし、
中堅のギルドではあるけど、結構なガチ勢がいるウチのギルド
”Ⅷ Neck(八岐)”の幹部にまで上り詰めたしな
「でも、そんなに悲しむことでもないやろ。
細かいエンドコンテンツは置いておいて、
メインストーリーだってなんとかラスボス戦にはリアタイで参加出来ただろ?
それに続編もでる。じゅうぶん楽しんだやんか」
「うう、どうせ明日の12:00にサービス終了して、
少なくとも続編が出るまで顔を合わせることもないんだから、
そのエセ関西弁?やめたら?」
「ばっきゃろう!Ⅷ Neckの第3首、
注連縄のクラッチ様から関西弁を取ったら、
影が・・・
ゲフンゲフン、威厳がないだろ?
あと、エセに?をつけるんじゃねえ!
普通にエセだよ、東京生まれ、東京育ち!」
「でも、ギルマスだって『俺が関西出身だからって合わせなくても良いのに』って、
それに、『あと、普通に標準語喋れるから皆にわかりやすい言葉遣いしてほしいな』
って言ってたよ!」
「へいへい、最年少幹部の第2首様はギルマスと仲がよくていいね?」
「・・・へえ、そういうこと言っちゃう?」
「おう!言っちゃうよ、どうする?
おじさん、6歳以上年下にも差別しないぜ?
先月までは俺が第2首だったのに、この巻き返しのできないところにきて
抜かしやがって!このオレっ娘!」
ポチポチ・・・
?ウィンドウ開いているが、
これはインベントリから武器を取るときの手の動きじゃねえぞ?
「・・・ギルド”亀甲芝”ギルドマスター、リー、
あいつにクラッチがここに居るって連絡した。
すぐ既読になったし、もう来ると思うよ」
「えっ・・・・・・う、嘘だよな?」
サー、と血の気がひいていく
ここはVRだが、このゲームのリアリティは凄まじく、
今、俺の本体も、キャラクターも、同じ表情になっているはずだ
「嘘じゃないよ、流石にオレがあいつとフレンドチャットできるとは
思わなかっただろ?」
「どうやって・・・」
「そんなことよりさ、逃げなくていいの?たぶん、
もうすぐこっち着くと思うけど」
「そ、そうだ。どこに・・・」
どこに行こうか、どこならリーから逃げ切れるか
俺がリーを恐れる理由は単純だ
あいつは、あいつは・・・
「み〜つけた♪」
「ぎぃやああああああ!!!」
「ボクを縛ってくれー〜!クラッチぃ〜ー!」
そう、変態だからだ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの後は、
リーから逃げながら、
天空神殿、ドワーフの地下帝国、エルフの神聖国家
などの思い出の場所を巡り、
最後はギルドハウスに戻ってきた
「はあ、はあ、時間をかけてゆっくり巡る予定だったのに・・・
ついてくんな!」
「そんなこと言って〜、
どうせそっちのギルマスと第2首ちゃんは
二人でデートしていて、
クラッチは1人ボッチでしょ?」
「うっ!」
そう、ギルマスは、
『俺は保護者みたいなものだから』と、
年齢差を気にしているようだが、
あれは誰がどう見ても、両思いだ
「だから、1人寂しいクラッチは、ボクと楽しもうよ!」
「くっ、近寄んな!この、変態がぁ〜ー!!!」
結界スキルで拘束し、
その間にギルドハウス(ギルメン専用空間)の中に
逃げ込もうとするが・・・
「んん〜〜♪こんな結界でボクを閉じ込められるとでも?」
クッソ、早過ぎんだろ?!
ヤメローシニタクナーイ!
シニタクナーイ!!!
「不本意だが、縛ってやるよ!”時の呪縛”!」
戦闘開始から時間が経つほどに強度の増すスキル、
”時の呪縛”、逃げ始める時、ノーアクションで撃てる
光属性のスキル”光線”を放っていたことで、
半端じゃない強度になっている
「ンァー〜♪」
少なくとも、これで30秒は稼げたはずだ
そう思い、走り出した瞬間、
光が、音が、地面が消え、落ちる感覚がした後、
俺は、いや、俺達は見知らぬ草原に居た・・・
亀甲芝のリーで、亀甲縛り
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