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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

解いてバラしてまた結ぼう

掲載日:2026/02/02

解巻(ときまき) (ゆい)です。年齢は二十歳です。血液型はAB型です。本日はよろしくお願いします!」


 ———?


「はい。私の能力は『触れたものを糸状にする』能力です」


 ———?


「そうですね…。物心ついたときには、既に使えていました。能力に関する知識や理解はその頃より増しているのですが、操作感は変わらないって感じです。私にとって最初から呼吸や瞬きと同じものでした」


 ———。———?


「わかりました。それでは、高校時代のエピソードを話そうと思います」




 ◇◆◇◇◆◇◇◆◇




 十八歳の頃のことです。

 徒歩で通える高校の三年生でした。


「あ、郷太!おはよう」


 私が声を掛けたのは、いつもの通学路でスマホをいじっている男子高生です。

 同じクラスの同級生であり、当時の彼氏です。

 今はもう分かれてしまいましたが、誰かのもとで元気にいきていると思います。


「おう。遅ぇぞ?」


「郷太が早いんじゃないの? 一応、一分前だけど」


 私は腕時計を見ながら、歩き始めました。


「今日一限何だっけ?」


「確か国語だったかな」


「うわ、工藤かよ。だる」


 郷太は舌打ちした後、気だるげに天を仰ぎました。

 ちなみに、工藤さんは国語の教師です。


「ちゃんとノート書いてる? いつも前回の授業の復習で答えさせられるよね」


「書いてねぇよ。アァー……あいつ最後列の席しか当てねぇのマジうぜぇ……。教室着いたらすぐ見せてくんね?」


「いいけど。はぁ、だらしない」


 私は呆れて大げさに溜め息を吐きました。

 その時、前から歩いてくる小さな女の子が目に入りました。

 郷太の横に並んで歩いていた私は、道を譲るために郷太の後ろに移動しました。


 ところが、スマホ歩きをしていた上に、国語の件で辟易して上の空であった郷太は、フラフラと歩いていた結果、通り過ぎようとした女の子にぶつかってしまいました。


 その子は派手に転んでしまっていました。


「わっ! 大丈夫? 痛いところは?」


 私は慌てて駆け寄って、顔や服についた砂を払ってあげたんです。

 彼女はしかめっ面で、今にも泣きそうでした。


「お膝がいたいぃ」


 座り込んだ女の子の膝を見ると、擦りむけて血が滲んでいました。

 しかし、絆創膏が手持ちにありませんでした。

 常人なら、この場でできることは「痛いの痛いの飛んでけ」と言ってあげるだけでしょうが、私は違います。


 そこで、私は「能力」を使ったんです。

 私は女の子の脚を指でちょんと触れました。

 忽ち傷口から血液が飛び出しました。

 血液は不自然に細く、空中に飛び出て尚、パスタ麺と同じ形状を保っています。


 女の子が呆気にとられた表情で、痛みを忘れてその血を見つめていました。

 女の子以外の他人にこの不思議な血がバレないうちに、私は「血の糸」を操作しました。


 能力で動かしているので、「血の糸」はひとりでに絡み合い、慣れた手つきならぬ「能力つき」でお花結び(スターノット)を完成させました。

 その血花を指で突っついていた女の子の表情が輝いていたのを、今でも覚えています。


「歩ける?」


「うん!」


「そっか。お家に帰ったら、傷口を水で洗ってね。数日経ったら、そのお花取れるから。あと…」


 私は、女の子の脚に咲いた赤い花を指さした後、人差し指を口に当てました。

 そして、口だけを動かして、


「ひ・み・つ」


 と告げました。

 女の子には伝わったみたいで、にやっと笑いながら、私の動きを真似しました。

 手を振りながら、走り去っていく女の子の背を見送った後、ふと腕時計を見ました。


「やばい! 時間食っちゃった!」


 慌てて立ち上がり、郷太に声をかけようと彼を見ると、ポケットに片手を突っ込んだまま、スマホをいじっていたんです。

 女の子を転ばせたことには何の反応もなく。


「はぁ~。急ごう?郷太」


「あ? おう」


 何か言ってやりたくなるくらい呆れましたけど、同時に能力がバレなかったから良いか、とも思ってたので、結果オーライってことで、急いで学校へ駆けだしました。



 ◇◆◇



 放課後は朝の時とは違って、私が彼氏を待つ側でした。

 靴箱にもたれて、ぼんやりしながら腕時計をちらちら見ていると、一人の男子がやって来ました。

 しかし、彼は私の前でモジモジしていて、何がしたいのか分からなかったので、顔を見ました。

 目があった途端、視線を外した彼の顔を見て、同じクラスの同級生の雄平くんであることに気づきました。


「あっ、ごめん! ここ邪魔だったね」


 郷太の靴箱の目の前を占拠してしまっていたので、自分の靴が取れなくて困っていたらしかったんです。

 どうぞと手のひらで靴箱を指しながら避けると、彼は軽く会釈しながら靴を取り出しました。

 その時、同級生相手にしては畏まった態度に見えたので、思わず笑ってしまいました。


「あ、ごめん。ちょっと可笑しくって…ふふ」


 ぎょっとした雄平くんは、私の方を向きました。

 謝っていると、話す機会が無かった彼に興味が湧いてきたんです。


「雄平くんって、放課後はいつもすぐ帰っちゃうよね。今日は遅かったほうだけど。部活とかやってないの?」


「…やってないよ」


「委員会とかもやってなかったよね。何か用事でもあるの?」


「いや、その…」


「あ、ごめん。言いにくいことだった?」


 言い渋る雄平くんを見て、距離を縮めすぎたかなと反省していると、彼は大げさに頭を横に振った。


「や、違くて、その、弟が肝臓悪くて入院してるから、お見舞いに行きたくて…」


「そうなんだ…、もっと訊いてもいい?」


「え、あ、いいいけど……」


 雄平くんはたじろいでいる様子でした。

 しかし、それは私の距離の詰め方に対してであって、プライベートな領域に踏み込まれることを嫌がっているわけではないと解釈して、態度は改めずに突っ込み続けたら、正解だったみたいです。

 いろいろと聞き出すことができました。

 年齢、血液型とか、弟さんが腎不全で透析治療をしていることなどなど。


「弟くんのことだけじゃなくて、雄平くんのことも知りたいな。そうだ、不都合なければ、私もお見舞い行っても良い?道中でお喋りしたいし」


 思い切って聞いてみました。

 郷太は、今日に限って無視して、勝手に帰ることにしました。

 会話時間を除いても、四十分くらい待っていたので、彼への言い訳にはなると思ったんです。

 連絡も残しておいてましたし。


「え、でも解巻さん…彼氏さんが…」


「まぁ、郷太は良いの良いの。それで、付いてっちゃ、だめ?」


「や、問題ないけど…」


 俯いた顔が、何故か紅潮していたのは覚えています。

 この後、沢山お話ししながら、病院に行きました。

 でも、校門を出た時、私たちの後ろ姿を郷太に目撃されていたことに気づけなかったんです。



 ◇◆◇



 次の日、朝の待ち合わせに郷太は来ませんでした。

 昨日の待ち合わせの約束を破ってしまったので、怒ってしまったんだろうとその時は思いました。

 その推測は間違っていなかったのですが、報復は意外な形で行われてしまったんです。


 ギリギリまで待っていたために、いつもより遅れ気味ではありましたが、無事に学校に到着しました。

 自分の教室がある二階に登ると、廊下に笑い声が木霊していました。

 私の教室に近づくほど、その声の束は鮮明になっていきます。


 いつも私のクラスメイトは賑やかなので、声の大きさには何ら違和感を抱く余地は無かったんですが、その日はなんと言うか、下品だったんです。

 別にいつも上品な笑い声が聞こえて来るかと言えば、違うんですが。

 その笑い声には明確な侮蔑の感情が乗っかっていて、とてつもなく冷えきっていました。


 教室の扉の前に立って、ガラス越しに教室内が覗けたとき、私は絶句したのを覚えています。

 教室の中央の、席がテキトーに避けられてできた空間に人が集っていて、何かを囲みこんでいました。

 囲う人は揃って粘ついた笑みを湛えていて、中にはスマホのカメラを構える子もいました。

 無論、その中に郷太は居ました。


 肝心の彼らが見ているものについてですが、それは四つん這いでした。

 身体のほとんどが肌の色で、臀部と局部を守る黒ブリーフがよく目立った格好。

 彼らは、裸に剥かれた雄平くんを囲んで見下ろし、嗤っていたのでした。


 悍ましい光景と、早く雄平くんを助けねばならない焦燥感で、私は勢いよく教室の扉を開け放ちました。

 壁にあたり、轟音を立てて跳ね返る扉と私に、教室の誰もが意識を奪われていました。

 しかし、私が見据えているのは、郷太のみでした。

 不愉快な笑みの彼は、怒りを含んだ私の表情を見て尚、笑顔を崩しませんでした。


「今日、メシねぇからよ、購買いこうぜ」


 おもむろに近づいてくると、郷太は私の肩を掴んで言いました。

 郷太は小学校の頃からラグビーに心血を注いできた男だったので、恰幅が良く、掴む手を振り解けるほどの膂力は私にありません。

 雄平くんに対するイジメの抗議もできず、私は小さく頷いて、郷太に従うほかありませんでした。


 肩を掴まれながら廊下を歩いていると、郷太の手が段々と降りてきて、私の胸部を掴もうとしていることに気が付きました。

 加えて、今向かっている方向は購買とは正反対の方向。

 たどり着けない道筋ではないのですが、明らかに近道ではありません。


 職員用のトイレや資料室がかたまっていて、人気の少ないところまで来たとき、歩き出してから沈黙を貫いていた彼は口を開きました。


「あんま怒らせんなよ? 俺を」


 私は職員用の男子トイレに勢いよく連れていかれました。

 適当な個室に私が押し込められ、彼はカチャリと鍵をかけました。

 超至近距離に、私は郷太と共に閉じ込められたのです。


「ずっとお前は高潔ですって面しやがってよ。俺が手ぇ出そうとしても振り払いやがって、ギリで我慢して見りゃ、他の野郎に着いてきやがって」


 郷太の鼻息は荒く、興奮している様子が窺えました。

 それは怒りのみに起因するものでないことも、薄々理解していました。


「あれだろ? プレイみてぇなもんだろ? あの野郎にケツ振ってるように見せかけて、ほんとは俺を煽ってたんだろ?」


 私は嬉しくなってしまいました。

 雄平くんの事など忘れて。

 とうとうこの時が訪れたか、と。


 郷太の野太い腕が私の制服のボタンに触れかけたとき、その手をそっと押さえました。


「先にそっち、見せてよ」


 彼が文句を言う前に発言して、彼を制しました。

 私の見せた姿勢が、郷太のそれと重なったのを理解した彼は、慌てた手つきで、ベルトを外し始めます。

 彼の手がチャックを下ろした瞬間、私は彼のズボンを掴んで、勢いよく降ろしました。



 バラン



「ぁ、ぅあ、ああああああああ!!!!!!!!!!!」


 バタバタとやかましく倒れ込む彼を見下ろしながら、個室の鍵を開けました。

 狭苦しかったので。


 開けたトイレの床に郷太を引きずり出しました。

 自力で動けない彼の下半身は、それはそれは凄まじいものでした。

 物に喩えるならば、刷毛でしょうか。

 下半身が一本一本、糸みたいになって寄り集まっている様が、似ています。


「あ、あ、あぁ、あ」


「本当に、公共の場で事に及ぼうとするなんて、どういう神経してるんですかね。あ!じゃあ、見てみましょう!」


 呻くことしかできない彼の前でしゃがみ込むと、目を凝らして下半身だった糸束から白い糸を見つけました。

 その糸をビィンと引っ張ります。


「ぃいぎぃぃぃ、ぃ痛!!!!!」


「太いねぇ。若いからかな。この前のお爺さんは見つけることも出来なかったんですよ?」


 神経って本来白いんですよ!

 普通は血が付いていて、赤く見えるんですが、私の能力は液体も糸にできますからね。

 血を除けるんです。


 彼は神経を直に引っ張られて、目から鼻から口から液を垂れ流すくらいの苦痛に喘いでいました。

 でも、言語らしいものを放てるほどには余裕があったみたいです。


「お、おみゃ、ぁえ、にゃ、で?」


 多分、「お前、何で?」って言ってたと思います。


「私、ぼっとん便所の便槽にいるべき人間っていると思うんです。だから、そういう人が地上でぷらぷら歩いてるとこ見るの、嫌いなんです」


 私の要領を得ない説明に、彼は混乱しているようでした。

 ただ、私の言葉を理解できるほど冷静じゃ無さそうだったので、そういう類の混乱ではなかったのかもしれないですけど。


「だから見つけ次第、嬲ってから殺してたんですけど、困ったことになってしまって」


 私は筋肉の束を持ち上げて、うっとりします。

 スポーツ経験者なだけあって、優れた身体でした。


「死体は糸にした後、山なり海なりに還してたんですけど、勿体無いなって思い始めたんですよ」


 肉の糸束に恍惚とするのはそこそこにして、鞄から血液型検査キットを取り出しました。

 鞄を下ろす前に連れてこられたので、ちょうど良かったです。


「だってそうじゃないですか。例えば貴方なら、脳ミソの出来の悪さに反してこんな素晴らしい恵体を持っているのに、それを地面の肥やしにするなんて。

 それに、あなたなんかに優秀な遺伝子を連綿と繋いできたご先祖様が可哀想」


 手を使わず、能力で血の糸を一歩手繰り寄せると、検査キットの吸引器に直接詰めます。

 そして、適当な長さで糸をちぎり取り、蓋を閉めます。

 本来はランセットっていう小さな針でぷちって刺した後、吸引器で吸い取らなくちゃいけないんですが…、便利ですよね、この能力。


「そんな時、ドキュメンタリーで見たんです。臓器提供がテーマでした。事故で脳死と診断された人のまだ元気な心臓を、|その臓器を求めていたレシピエントに移植してたんですよね。

 その時の、脳死と診断された人のお母さんが「私の子はこの方の身体でまだ生きている」っていう感涙に咽びながらの言葉が頭から離れなかったんです。

 これだっ!って思いました。性癖でしか無かった私の殺生が、意味を生むんです。それも大層立派な」


 郷太は理解できないといった様子で、黒目をぐらぐら揺らしながら、私の姿を捉えていました。

 同時に、諸々の工程を終えて、血液の入ったシリンダーを入れたボトルを返送用の封筒にいれます。


「よしっ! 後は郵送して結果を待つだけ! リンパ球交差試験(クロスマッチ)は帰ってからやろうかな 」


「な、ぅで、俺、が」


 多分、「何で、俺が」と言ってたと思います。

 私は思い切り溜め息を吐きました。

 吐いた息が彼の剥き出しの神経にかかって、彼の身体が跳ねました。


「もしかして自覚無しですか? そんなんだから、こういう目に遭うんじゃないですか?

 今日のイジメや昨日の女の子のこともそうですが、私の知り得るあなたのクズエピソードは枚挙に暇がありません。

 過去にも、いじめにご執心だったみたいですしね?」


 郷太によるイジメの被害者は三人いたそうで、内一人は自死を選んでいます。

 本当、絶句しますよね。

 ゾウリムシの繊毛の動きの方が尊く思えてくるレベルのクズの所業です。


「お、腎臓きれいですね。うんうん。郷太は不良気取りのクズにしては酒も煙草も喫まないし、運動もするから、さぞ良い臓器が採れるだろうと思って目をつけてたんですよねー。

 よし、そろそろ上半身も糸にしちゃいましょっか」


「あああああああ!!!たしゅけぇぇぇぇぇ!!!!!」


「上半身を糸にする」という発言に慄いたのか、狂ったように叫び、己の危機を周知させようとし始めました。


「叫んでも意味ないですよ。今、周辺の空気編み込んで防音室みたいにしてますからね」


 私の能力は空気も糸にできるんです。

 だから、「空気の糸」を編んで周囲を囲えば、防音効果が期待できるんですよね。

 これ便利でして、よく家で一人歌いまくって、カラオケ代を浮かしてました。


「ぁ、あぁあ、悪ぅ、しゅみ、ぃ、くそ」


「悪趣味、クソ」って言っていたに違いないです。

 悪意は言語が無くとも、明瞭に伝わりますから。


「なんです? 無恥泣き叫びタイムかと思ったら、悪態捨て台詞タイムですか?

 そうですね。私のやってることは個人的な性癖を崇高なお題目で包んでいるだけですよ。

 でも、あなたより幾分マシではないですかね?

 予定では、あなたの腎臓はある腎不全の子に移植します。

 私は日本人ですからね、他の臓器も血も骨も同様に余すことなく、誰かに代理で提供します

 幸せですね!無価値(郷太)が誰かの価値になれて」




 ◇◆◇◇◆◇◇◆◇




「その後、郷太は脳みそもまとめて《《解いて》》、痕跡を一切残さず、肉の糸束を回収しました。無事、雄平くんの弟さんに腎臓は提供できました。今も元気だそうです。

 イジメも終息しました。郷太を含めた主犯格は皆、糸束になりましたからね」


 ————!!!——————!!!


「どうしました? 記者さん、急に助けを呼び始めましたけど」


 ————!!!!!!————!!!!!


「叫んでも、ドアを叩いても意味無いですよ。私のエピソードトーク聴いてました? 空気を編み込むと防音効果が生まれるんです。この部屋は防音室になってますよ。

 あと、空気の糸で固く縛っているので、ドアも開きません」


 ————………!!!————……!!!!!


「私が義賊面した殺人鬼だと分かるや否や、パニックになって逃げ出しましたけど、それって自己紹介してるんですか? 僕はあなたに殺されるようなクズ行為をしてきました、って」


 ………………!!!……………!!!!!


「はいはい。とりあえず解き(バラし)ますねー」


 ————————————!!!!!!!!!!!


「記者さん立派な四肢持ってますね! 健康的で、筋肉一本一本まで弛みなく淀みないピンク色。最近丁度、近くの病院で四肢のいずれかを事故で失った子たちを見繕ったんです」


 ……——……………——……?


「そうですよ。あなたがプライバシーとか踏み倒して、取材のために彼らの家やら病室やらに押し入った子たち

 おもちゃ一杯で楽しかったですかね? 今度はあなたが玩具になってみましょうか」


 —————、———————!!!!!!!!!


「ごめんなさい。許してください——って言いましたか? 贖罪のつもりですか? 

 それならば、その反省の気持ちを肉に骨に血に髄に、染み込ませてください。それを解いて、然るべき人にあげて、その人のために活きるんです。そうしたら初めて、あなたが罪だと自覚しているものを雪げたりするんじゃないですかね」


 ……………!————————————!!!!!


「はぁ、元気ですね。郷太はすぐに萎びたのに」


 ——————!!!……………!


「えっと……血液型検査キットは………と。あ、忘れちゃった…。まぁ、血の糸を持ち帰って、後から作業すれば良いんですけど……。帰るついでに郵送したかったんですけどね」


 ——————!……………。


「試しに訊いてみますか」


 ………………………。………………。


「血液型、何型ですか?」

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