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記憶障害の転生者って  作者: 日川文月
第1章 転生
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第1話 プロローグ

初投稿です。よろしくお願いします。

 春の日差しが暖かい新年初日、人族の主要教会で行われる儀式には、領主や行政長が召喚の間に集合し時を待つ。

 アトラヌス大陸東南端ヘルンの港町もその一つになった。ヘルン半島の山脈や切り立った崖で阻まれているグラン国の飛び地、航路が開拓されて築かれた砦から発展している。

 初の儀式で勝手がわからない人がウロウロ、ごった返していた。

「ひいい、10分切った?」

「急げ」

「お、オレは何処に居れば?」

「お前は外で待機、邪魔だから」

「ううう」


 各教会の召喚魔方陣はアトラン国首都アトラ大聖堂の大魔道具に連動して発動、時差の関係でヘルンは朝6時になる。


 ガイナ教の主神は4柱とされている。

 創造神 始神ガイナ(G)

 生命神 太陽神ソルナ(S)

 死の神 第一月神ルルナ(L)

 運命神 第二月神ヘレナ(H)

 その下に眷属神の8柱が信仰されている。

 再生神 リブナ(R)

 農神  カルナ(C)

 工神  テクナ(T)

 商神  エコナ(E)

 芸神  アルナ(A)

 知神  イムナ(I)

 武神  フォナ(F)

 破壊神 デグナ(D)


 約2千年前の人族存亡の危機に際し、君主や領主がガイナ教の神官も兼ねる政教一致のアトラン王国が建国。異世界からの転生者を召喚し人材補充する魔道具が知神イムナから授けられたと伝えられている。

 紆余曲折7国にまで発展した現在では、各地で余剰の10歳未満の子供(教会に預けられた孤児や捨て子)を必要な地に分配するための儀式になっていた。


「まさかと思うがどうだろうか」

「かつて、エールン国の大賢者は魔法体系を確立し賢者の書を完成させました」

「ポートルの大賢者は航海技術を発展させモスラヌス大陸・フェリス大陸の開発をもたらしました」

「多くの農業賢者、魔道具賢者もおりますね」

「しかし、かつてのような大賢者まで至った転生者は希ですぞ」

「記憶障害のある転生者など今の世では役立たずではないかなあ」

「新しき教会にはしっかりした転生者の可能性が高いと・・・」

「おお、時間だ」


 召喚の間に魔方陣が光り輝き周囲を明るく照らす。

 兵士が武器を構えるのは、魔物が召喚された過去の記録があるからだった。

「あ!ああ!」

「おお~~」

 光が瞬き消えると、毛布にくるまれた子供のなかに裸の少年が伏せっていた。

「うむ、毛布を持て、介抱せよ」

「はい」

 教会の巫女が用意の毛布でくるみ、兵士長が抱きかかえた。

 他の子供達も介抱されて用意された場所に移される。

「その子は治癒室へ・・・」




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