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第1話 プロローグ
人類が頂点として君臨する太陽系第3惑星、地球。科学文明の発達で存続が危ぶまれるのはさておき、宇宙歴でほんのちょっと前、神と呼んでもよい超常生命が造り遊んでいるのが、ソルナ系第4惑星ガイナ。ほぼ地球の大きさで組成も似て、ソルナからの熱量もほぼ同じく、公転時間も自転時間も地表重力も似ている。いや、似せた。
地球から移された生命は数百万年の興隆衰亡を経て、人族はアトラヌス大陸に4国、モスラヌス大陸に2国、フェリス大陸に1国、他の種族は居住に適した地域に分散し集落を形成している。
現人族は約2千年前にアトラヌス大陸の西端域から東進、魔力の元になる魔素は均一でなく東域で濃い影響で魔獣が多いことが開発を遅らせてきた原因とされている。西域の魔素特異点は先史文明の残した迷宮ダンジョンが知られている。