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第4話 黒ですが何か! 人ですが何か!!

白葉さんの自己紹介だけが大分長かったのは言わずもがな。

ウカノミ先生が滅しますよが出る位には白熱していた。

きっとあの柏手でパンッて滅されちゃうんだろうな。

こわぁ。

流石に怒られ組は委縮するかと思ったのに切り替えが早い。

その後の自己紹介は大分円滑だった。

牛鬼君なんて


「牛鬼だ、よろしく」


これで終わりだった。

誰かが言ったあの牛鬼かが印象的だった。

うーん、やっぱり牛鬼君もそれなりに常世人の世界だと有名な人なんかなぁなんて思ったり。

比喩表現なしにでっかい風貌に銀リングがギラギラしてるし目なんて金色に輝いてる。

申し訳なさそうなブレザーがぎゅっと彼の身体を無理やり学生に押しとどめているみたいだった。

順番なんてあっという間で僕の番。

僕も円滑ではあったと思う。

円滑だったと思う。

円滑だったんだっ。


壇上に上がり、改めてクラスメイトを一望する。

ひと際目を引く大柄な牛鬼君、一瞬で男子の恋心を射抜いた白葉さん。

河童に狸っぽい子、蛇みたいな子に、天狗みたいに真っ赤な鼻の長い子。

ほんとに多種多様な種族の集まりでこれが僕のクラスメイトなんだなって思った。

寝ていた黒ずくめの子も起きてるみたいだし、牛鬼君はガハハと笑ってる。

大人気の白葉さんも耳をぴこぴこさせていて、ついその耳を見ていると視線が一瞬交差する。

ほんと奇麗な子だなぁって。

あっとそんな見てても始まらないしサクッと自己紹介して友達増やさないとね。


「いろはと言います。見た通り人ですがよろしくお願いします。趣味は散歩です。仲良くなれた嬉しいです!」

「「「え、人?」」)

「え?」


ガハハ


何とも言えない空気に牛鬼君の笑い声。

僕のターンは終了した。

ハモって聞こえた え、人? に え、僕人じゃないの?ってなりました。

いつから僕は人を辞めたんだ!?

いや確かにおばあちゃんはちょっと浮世離れしてるし

両親もどちらかと言うとちょっとずれている。

いやずれていたというべきか常世人との共存が始まってからはどこかしっくりきている部分はある。

ええ?もしかして僕って人じゃないの?

な、なんてこった。

いつの間に自己紹介も終わり次の授業までの中休みとなっていた。

その間ずっと悶々としていた。


「は!?待って牛鬼君なにあれ!?人ってどこからどう見ても人だよね!?」

「ガハハ、人としての見てくれなら人だが俺らが見えるのはなりだけじゃなくて魂もだからな」

「魂って見えないじゃん」

「だから俺らが見えてるのはって言ってるだろ」

「ええ?意味が分からない・・・」

「言ってるだろ魂を見てるって」


む、難しすぎる。

魂を見るって何さ。

あなたの魂は何色ですかって話かよ。


「とりあえず分からないけど、その魂が僕は何なのさ」

「とても奇麗な漆黒の濡羽色なんですよ」


聞きたかった答えを教えてくれたのは牛鬼君ではなく白葉さんだった。


「く、黒」

「はい、とっても奇麗な黒ですよ」

「いや、黒って!?腹黒ってことですか!?」


ガハハ

こら煩いぞ牛鬼君


「ふふ、色で良し悪しはないですよ、それは性質なだけで大事なの色の純度です」

「じゅ、純度・・?」


もう訳がわからないよ。

見えない世界に知らない用語で全然理解が追い付かない。

全然色も純度も見えないけど、目下白葉さんのお熱な人達からの嫉妬の炎だけは見えるよ。


「そうです、ここまで奇麗な黒色は初めて見たのでそれでみなさんびっくりして人?って出たんだと思いますよ」

「な、なるほど、分からないけど理解しました」

「はい、ほんとにびっくりする位きれいな黒なんですよ?ねぇ牛鬼さん」

「人としてはありえん純度ではあるな」

「やはり人ではない!?」

「不思議ですね、この純度と色だとそれなり格式があったりするのですが・・・」

「いや、うちはしがない一般家庭だと思うよ?多分」

「でも黒色なので性質状人であることは間違いないとは思いますよ」

「えっと黒って人の性質的な何かの色なの?」

「そうですね、少なくとも常世人ではまず見かけない色ではあります」

「うーん、わからない・・・」

「でもでも、とっても凄い事なんですよ!」

「実感がわかない・・・」

「あれでしたらウカノミ先生にお聞きしてもいいと思いますよ」

「うん、そうしようかな、白葉さんもわざわざありがとうね」

「いえいえ、また後程お話しましょう」

「はーい」


席に戻っていく白葉さん。

狐尻尾がゆらゆら揺れてて思わず目線が追いかけるがいかんいかんセクハラだ。

にしてもわざわざ牛鬼君の代わりに答えてくれるなんて優しいなぁ。

でだ。


「牛鬼君もしかして説明苦手?」

「あん?苦手もくそもそういうもんなんだって」

「ええ?本当?」

「だーもう、めんどいやつだな、なりが何だろうと色がなんだろうと何が変わるって言うんだ。んなもんいいたい奴には言わせておけばいいんだよ」

「そういうもんか。あ、牛鬼君は何色なの?」

「あ?俺の色が気になんのか?」

「そりゃ、そんな世界の話の聞いちゃったら友達の色気になるじゃん?」

・・・

「えー、教えてくれないの?」

「もう、なら勝手に決めちゃおっと、奇麗な金色の瞳だし金色って事にしておこう」

「・・・お前わざとやってんのか?」

「え、なにが?」

「いや、何でもねーわ」

「いいじゃん、金色奇麗だしさ、全然わからないけど」

「まぁいろは真っ黒だしな」

「あ、かっちーんきた、全然わかんけどなんかムカッとした」


むすっとしている僕を見てガハハと笑わずニヤッと笑ってくる。

ええ?何いきなりニヤッと笑ってさ。

ツンデレなのか。


「変なの」

「お前が言うな」


ガハハと二人で笑った。


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