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グリッチファンタジア〜チートでエロゲー化された世界をデバッグで救う件  作者: 黒船パイ
序章:改変されたゲームワールド
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■01:はじまりの村

「いらっしゃいませ!ようこそ旅のお方たち!」


 晴れた空、白い雲、緑の大地、遠くに広がる森。そよ風は肌に気持ちよく、空気は澄んで気温もちょうどよく、快適な自然豊かな世界。

 だが僕たちが立った村の入り口、両脇は高い垂直の崖が壁となっている渓谷で、左右に逸れていく場所は無く、正面に見える村の木の柵で囲われたゲートの前に立つ金髪で腰まである髪を三つ編みにした村娘と、黒髪ショート村娘の二人に声を掛けられていた。


 体型に違いがあるが、二人とも胸元が大きく開いたシャツ、機能をして無さそうな短いスカートからは倫理規定ギリギリの紐の様なパンツが丸見えで、張り付いた美しい笑顔で迎えてくれる。

 二人ともむき出しの健康的なボリュームある美脚は恥ずかしそうに内またでモジモジしている。


「うっひょーお姉さんたち…エロいね…ここはドコ?」

 すっかり気分良くなってテンションが上がっている中村山健太(なかむらやま・けんた)が感想まで口に出してしまっている。


「「ここは旅立ちの村、スターティアです」」

 村人のお姉さんたちはにっこり笑って答えてくれる。


「あの、僕たちは…」僕こと山本中悟(やまもとなか・さとる)は改めて話しかける。「僕たちは多分別の世界から来たと思うんだ…ここはクエスト・ファンタジアの世界で合っていますか?」


 二人は少し困った顔をして「ようこそ旅のお方たち…村長のところにご案内します」と相変わらず自分の格好を恥ながらも振り向いて先導しながら僕たちを村中に案内し始めた。


 村娘の後ろ姿は胸の開いたシャツどころか背中ま丸出しで、やはりスカートは短すぎてTバックのお尻が丸見えだった。黒髪村娘はスレンダー、金髪村娘はボリュームあるそのリアルな肉感は僕と健太を前屈みにさせるに十分な色香を放っていた。


「ちょっと、二人ともしっかりしてよ…大丈夫なの?」寺社杜陽子(じしゃもり・ようこ)が僕らのへっぴり腰を見て、多分事情も分かっていて聞いてくる。


「まあ、恐らく多分一応大丈夫」僕は情けない恰好のまま愛想笑いをする。


「あの村娘の衣装デザイン最悪…何アレ…キモ…」と寺社杜女史はご機嫌斜めである。まあ、彼女のデザインセンスからはちょっと逸脱しているといえよう。

 僕もなんとか下半身を落ち着かせて健太に言う「この街のレイアウト、やっぱりクエスト・ファンタジアの世界だよな…」

「間違いないけど、色々おかしいよ…」健太も同意する。


 案内する娘について村の中心に行くと、村長が待っていた。

「ようこそ、旅の方たち。私が村長のヴィレリナだ」

 村長…は褐色の肌で上半身アクセサリの首輪以外は何も身に着けず立派な乳房は辛うじて垂らした金髪の毛でその先端が見えないだけのグラマスボディーの女性だった。

 下半身は正面から見る感じ、複雑な刺繍が入った布を垂らしていているのでセーフだ。

「こんなキャラだったっけ…」とボソリというボクに健太が「村長はゴリマッチョのオッサンだったはず…」と告げる。


 そう、この異世界は僕たちには見慣れた世界。


 なぜなら、直前まで死ぬ思いで必死こいて開発実装していたプロトタイプRPG「クエスト・ファンタジア」の世界そのままで、村の名前のスターティアも、一旦面倒スタートの村ってことでもじって付けただけの仮で付けた名前のままだから間違いようがなかった。


 ただ、異なる点も多い。


 先ず村の入り口に立って村長のところまで案内する村娘は、質素ではあるがきちんとした服を着せたデザインだったし、村長も先の様に性別が変わってエロくなっている。


「どうなってんだ…コレ?」思わず口にすると

「どうなっているというのはどこからの話だ?」という健太のツッコミに「そうよ!何で私たちここにいるのよ?…これ、私たちが作っていたゲームの世界だし、でもいろいろ間違ってるわよ!」寺社杜さんが重ねてくる。


「この世界を救う運命を背負われし勇者たる若者よ…よくぞここまで来られた。さあ、あなたたちのスキルを女神さまに祈り与えられよ」

 村長は巨乳をブルブル揺らしながら勝手に話し始めた。

 …まあ、そのセリフも僕が考えたやつだけどな…胸揺れが凄すぎてどんなことはどうでもいい感じに僕と健太の視線は胸の先端が見えやしないかとエイムしていた。


「ちょっと、いい加減にしてヨ!何でこうなったのか教えてよ!」寺社杜さんが キレて俺たちを両脇に掴んで振り回し始めたので言った。

「おおおお…おそらく間違いなく多分確実に確率的に極めて推測するに、ゲーム世界に俺たち転生したよね…多分」

「「確定か推測かどっちだよ!」」という二人のツッコミだけど、コイツはラノベ系定番のそう言うことだろう…という確信があった。


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