なろうの公式アプリ
UIのマイナーアップデートが有ってから、なぜか一番上の目立つところに用意されたXマイページへのリンク。いやメニューの中から行けるのだから、なにもこんなところに無くても。どちらかというとランキングを抜き出してくれた方が…… とは常々思っているものの。それでもやっぱりミスして触ったりはするものです。
昨日、普段は行かないXマイページに飛んでお知らせを見たら、ちょっと気になるものがありました。話が出たのは数日前なのですが、ここで話題にはなっていなかったと思うので、少しメンションしておきます。
(とりあえずは)ムーンライト限定なのですが、公式のアプリ(ビューワー)が夏にリリースされるそうです。有料アプリで、広告は表示されなくなるとのこと。イケていないのは、泥だけでiPhoneに対応していないという事。今時は、最初から両対応で開発するものと思っていましたが。
ムーンライト限定、というのは興味深いですね。Xなろうは広告も年齢制限外れるのできついのが多い。その分女性には抵抗があるのかも、ということでターゲットを(まず)女性主体のムーンライト読者に絞ってみたという所かと思います。
これは、とりあえず小さなところで反応を見て、いずれはもっとターゲットを広く取り入れていく、という事を想定しているでしょう。仕組み的には、別にムーンライトに限定する必要は無いと考えられますから。課金額を月いくらにするのか、というのもここでテストされていくのだと思います。
なろうには非公式のビューワーが何種類かリリースされているわけですが、これらはあまり良くないふるまいをしています。なろうはAPIを公開して検索系のサイトを構築したりすることが出来るようになっていますが、小説本文のAPIでの提供はなされていません。このため、これらのアプリは通常のブラウジングと同じ様式で、コンテンツを取得していると考えられます。
それは、なろうの収益に寄与しないので、今は黙認されている状態。もし、正式に公式アプリが公開されたら何らかの対策が入る可能性もあると思います。この対策って今一不毛なヒューマンコストになってしまうのですが。
さて、現時点では課金がいくらになるか、そしてそれがなろうの収益に寄与するのか、という所は判りません。でも、月1000円は難しいだろうな、という気がします。ネトフリ並みのコンテンツと言う訳には行きませんよね(特にムーンに限ると)。100円では少ないだろうし、300円あたりを目指しているかなあ、と推察します。
今、PVあたりの広告収入による利益が仮に0.01円だとすると(ページ当たり複数広告あるけれど、合計でこんなものかな)、300円は3万PVに該当する。はたして月にどれぐらい読むでしょうか。毎日アクセスするとしたら一日1000PV。よほどのヘビーユーザーでないと、ここまではアクセスしないような気がします。月100円なら一日300PV。これならある程度読んでいると行ってしまうかな。
アプリ課金が広告収入を上回るなら、アプリへの移行は運営にとっては望ましい事。もっとも、アプリの開発・維持にはそれなり以上のコストがかかるので、最初(ムーン限定)は赤字は間違いないでしょうけれど。
なろう内で有料コンテンツを配布するようにし、集金まですると考えると、それは少し大変。その意味で、継続課金タイプの公式アプリで集金する、というのはある意味うまいやり方かもしれません。そして、そのアプリ内だけで特定の有料コンテンツを追加で配信する、というやり方も出来るようになるでしょう。
広告orペイ、の流れがとりあえず進んでいきそうな感じです。
連載で投稿してしまったので、短編に書き直しです。