表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イズナ使いの虚誕 ~2人の緑さん関連の漫書〜  作者: 犬冠 雲映子
小林 緑さん。ワタシは貴方の味方です!以後お見知りおきを!
68/155

可能性を削除しますか? はい いいえ

 現実逃避。

 もう少しだけ。許されるだろう。

「腕がかなり動かせるようになったし、筆談でもしてみる?」

 だって。

「…」

 緑さんはまだ多少強ばりのある指を眺め、首を横にふる。よろけながらも歩けるようにもなった。でももう逃げるだとか、探索する気もおきない。

 その様子を見た芽々子は複雑そうな顔をした。

「そう。無理強いはしないわ」


「あの子。引きこもりがちなんです。部屋から出たがらなくなって、筆談もしたくないみたいで」

 医者と話している声がして俯く。

 気が塞いでいる訳ではない。自分は現実からひたすらに逃げているだけである。

(情けない。私らしくない…私らしい?って何だよ)

 診察が終わり待合室で座っていると、声をかけられた。旅館を営む女将、カムさんだ。

 髪型も顔色もかなり変わったとしても、彼女は見抜いてしまったようだ。冷や汗が吹き出して視線をさ迷わせる。

「あれ?緑ちゃん?どうしてここに?」

 答えずに固まっていると、芽々子が戻ってきた。

「あら?お知り合い?」

「え?あ、私は緑ちゃんの知り合いです。貴方は?」

「緑ちゃん!?この人は緑、というの?わたしはこの人を保護している芽々子といいます」

 二人は唖然としている。それを目の当たりにして、緑さんは他人事のように座るしかなかった。

「そ、そう。とにかく梦妙ちゃんを呼ぶから」

「う、ぅ」

 止めてくれ、と声を出そうとするが無駄だった。そこで芽々子の腕を握る事にした。演技だ。

 嫌だ、と首をふる。この人は知らない、と白々しい演技をしてみせる。

「あ、あ、えっと。どうしよう」

「ええっ〜??緑ちゃん?どうしちゃったの?」




「幼児退行みたいな?そういう感じなのかしら。よく分からないけど、精神的ショックが大きかったのね」

 カムさんが梦妙とこちらを観察している。

「…緑さん?この人たちは怖い人たちじゃないの」

 現実逃避。まだ。まだだ。

「現実逃避?現実の延長線上で?アナタ、無謀ニモ程があります」

 どこからか声がして嫌な予感がする。あの幼い姿をした案内人がリビングの隅で佇んでいた。

(チッ。あれほど振り回しといて、いまさら!いまさら──)

「フリマワシタ、の、アナタとの約束のため!」

(…約束)

 二人で交わした約束。何を…そうですね。変わらない日常ですかね。

 現状維持デスネ?

「そうとモ!」

 うんうん、と案内人は頷いた。

「ワタシは貴方の味方!ご安心を。──お駄賃はたくさんの可能性です!ソウイイマシタ!お忘れデスカ?」

(ならば、今、本来の日常とは大きくかけはなれている、と。現状維持…)

「可能性へ踏み出したのはアナタです!まァ、可能性は意地悪デスカラ足元をいとも簡単にスクイマスよ!お気を付けて!」

(…案内人。もしこの可能性へ従っていけば私は死にますか?)

 すがり付いて目をつぶったふりをして、会話を続ける。

「ア?は、はは…ハハハ!アナタ!さすがです!自分だけがタスカレバ良いんですね??…ううん、と。対して支障はアリマセンね。ただ、巻き込まれ体質が付与されます」

「うぐぅっ?!」

 吹き出して緑さんは痛む喉を抑えた。

「緑さん?!大丈夫?!」

「くっ…う、う」

 大丈夫、とジェスチャーして必死に頭を稼働させる。

(巻き込まれ体質、なんて二次元な…いや、死なないだけマシなんじゃ…いいや)

芽々子さんは××子という適当な名前のつけ方をしました。


最近 心身共にズタボロで人生が迷走していますが、なんとか小説は書きたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読みいただきありがとうございます。

嬉しみ〜!

こちらもポチッとよろしくおねがいします♪↓↓↓

ツギクルバナー

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ