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イズナ使いの虚誕 ~2人の緑さん関連の漫書〜  作者: 犬冠 雲映子
小林 緑さん。ワタシは貴方の味方です!以後お見知りおきを!
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イヅナ使いの虚誕 ≠ 「イズナ使いの異聞奇譚」

ある世界の緑さんと案内人さん。

「案内人は()()()()()から無限の可能性をテイキョウします」


「小林 緑さん。ワタシは貴方の味方です」


「サア!明るいミライを目指しましょう!」




 鏡をふと見て、違和感に視線が自分に向かう。何か今、違うものが写っていたような。

 視界の端に黒いモヤがいるだとかチリが浮いて見えるくらいの錯覚かもしれない。

 鏡の家に行ってから、鏡の件は忘れていた。不意に洗面所で首の痣を隠すための仕草をした際の一瞬だった。

 緑さんは幽霊を見た事がない。またはイズナ以外の人ならざる者を可視化できない。

(疲れているのか…)

「ええ、憑かれてイマス」

 声がした。女性のものだった。

「ワタシが来たからモウ大丈夫!」

 底抜けに笑顔を浮かべて誰かは言った。いや、鏡に写った自分自身だった。

(な──)

「■■■■。すいません、まだ現世に馴染んでイナクテ」

 鏡に手をついた"自分"が言う。(お、おい!何が起きて)

「あっ!アレがやってきまス!」

 体が勝手に動いて、近くにあった木刀を手に外に駆け出した。何をしでかすのかと緑さんは必死に抵抗を試みたが何もできず──

 とんでもないジャンプをかまして、木刀を振りかざした。どこからか飛んできたボールがおかしなくらいにたわんで打ち返されていく。

(ふざけるな!)

 叫んだが、誰かは華麗に着地してはるか遠くに飛んでいったボールの方向を嬉しげに眺めた。

「すいません!いまそっちに、ボールが…」

 少年が走ってきた。そして木刀を持った不審者にギョッとする。

「アア!今、ワタシがホームランを打ちました!どっかにいっちゃったけどワタシの大切なステンドグラスは割れませんデシタよ!!」

「ヒッ」

 爽快に素振りし始めた女に子供は顔面蒼白で引き返していった。

(な、なんて事をするんだ!私の面子が!)

「ええ?ガラス割られるヨリいいでしょ!?」

 もはや何が何だか分からず、唖然とするしかない。いや、唖然とする自意識があるも謎だが…。

「緑さん。な、なんですか…どうしたんですかぁ?!木刀なんて持って!」

「ヤア!知らない誰か!this is 日課の素振りの練習です!シュッ!シュッ!」

 そこに三ノ宮 妙順が運悪く小林骨董店へやってきてしまった。

(っ、く…)

「え、え?」

「いやー気分がイイデスねえ!」

(…クソ野郎)

 呪詛を吐いたが体を支配している何かに届いているだろうか。

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