第5話 事情を説明された。
とてつもない爆弾発言をされた。
こんな俺に偽婚約者役が務まる訳がないし、これからどうやって生きていけばいいんだよ。
仕事にも影響してくるぞ。。。
『偽婚約者!!!??? そんなの無理ですよ!』
『児島君がそう言うのも無理はない。まず理解が追いつかないだろうから、一から美川の方から説明させよう。』
『児島さん、すみません。私から説明します。』
美川さんはふぅーと溜息を吐き、説明し始めた。
『先日、私の隣に男性が座っていたのは覚えていますか?』
『はい、確かその方が美川さんの彼氏だと言ってましたね。』
『そうです、実は彼は大日本放送の社長の息子なんです。私が彼とお付き合いし始めたのはデビューする前の大学生の時なんです。
彼とはゼミが同じでした。ただ私は周りから避けられていたんです。そうした状況を救ってくれたのが彼でした。
そこから私達は付き合い始めました。その後彼からの紹介でこちらの事務所にスカウトされて今があります。
ただ彼は大企業の創業者の息子であるため、親にお見合いをさせられて婚約者がいる状況になってしまったのです。また芸能事務所と放送局と癒着を疑われてしまうため公表出来ないんです。
この状況でも私達は付き合い続けていますが、週刊誌が少し嗅ぎつけてしまい、先日は追跡をされていました。
この事態を収めるために彼から提案がありました。
『先日救ってくれた彼と一時的に結婚したことにしてくれないか。』と。
もちろん私は最初は拒みましたが、彼が1年間偽装結婚をすることで、彼はその間に婚約者とも別れることが出来ると言ったんです。
そのため児島さんに1年間偽婚約者をお願いしたいんです。
彼からその対価として5000万円を頂いています。
どうかお願い出来ませんか?』
すごい話をされた。。。
でもこの状況1番辛いのは彼女だ。偽装とは言え1年間も昨日会ったばかりの男と結婚するんだ。
彼女は話し合いの間ずっと気を塞いでしまっている。テレビで見る華やかなイメージとはかけ離れてしまっている。
俺は出来ることなら彼女を助けたい。ただ少しばかり怖気づいてしまっている。こんな自分で良いのかと。
しかし俺は少しばかり考えてこう言った。彼女を助けるために。
『わかりました、偽婚約者役を引き受けます。ただ対価は要りません。』と。
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初投稿作品です。
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