あんちゃん、事件ですっ
長らくあいてすみませんでした<(_ _)>
「それは大変でしたね」
「恐らく、商会主の奥方の弟の任官祝いだ。ビーターズ商会の功績を考慮し、湖沼南区の渉外担当官に任命したからな」
「……ということは、フィーリが大変だったのはジークマグナスのせい……」
「いや、あんちゃん、そんな怖い顔しないでおくれよ。こっちはまぁ、ありがたいんだからさ。在庫に手を加えるだけだから、200以内ならなんとか時間内に用意できるしね。
外貨はいくらあってもイイよ。アタシらも商売人としちゃまだまだ下っ端だからさ」
「フィーリがそう言うのなら……」
ギリギリと握っていた拳を解いたあんちゃんが、エビフライならぬウバフライを食べて相好を崩した。
持ち帰り約150食。ミーチャと協力しあってなんとかギリギリ送り出したあと、アタシはいつも通りガヴのあんちゃんとジークの兄さんと一緒に、奥の個室で夕飯を取っていた。店の客への給仕はミーチャに任せてある。
だってさ、この習慣崩すと暴れるヒトがいるんだよね。……比喩じゃなく。
まったく。手助けしてくれるのはありがたいが、あんちゃんは相変わらず過保護が過ぎる。アタシだってもう14歳なんだけどねぇ。数千歳から見たら赤子同然ってことかねぇ……?
「持ち帰りが割高設定でもいけるのは、あんちゃんと兄さんが来客数を調整してくれてるおかげだからね、ホント、助かるよ。それにさぁ、あんちゃんの作ってくれた弁当箱が偉大過ぎて、弁当箱だけで売って欲しいってヒトも出てきてるんだよね」
「偉大……フィーリに言われると胸に響きますね……ふふっ」
「なかなか重いのが難点だけど、衛生的にあったかいご飯が食べれるからね。みんな、魔法が切れるまでは再利用してるらしいよ。さすがあんちゃんだね。頼りになる」
上機嫌でホクホクのフライドウィリを食べるあんちゃんを見て、兄さんがほっとしたように目を伏せた。もう! アタシだって成長してるんだから、いつまでも兄さんの目配せは必要ないよ?
不機嫌なあんちゃんは祟り神のごとく荒ぶる龍神になる。アタシは当初、そのタイミングがわからなくて兄さんからのアイコンタクトに頼っていた。でも、さすがに数を重ねれば理解する。あんちゃんが荒ぶるのは、アタシがあんちゃん以外のヒトをべた褒めした時だって。
三歳児並みにへそ曲げやすい数千歳……。はははは。ま、きっとあんちゃんはこれまでずっと「自分大好き・自分一番!」で生きてきたんだろうし、そうじゃなきゃ希少種族なんてツラいだけなんだろうから、アタシが褒めることで自尊心の安寧が保たれるなら安いもんさ。それに、アタシに褒められたいって思ってくれるってことは、あんちゃんに家族として認められたようで嬉しいしね。
アタシは、仕出し用の大人様ディナーを入れた容器がどんなに便利だったか力説し、ついでに新しい容器を頼む。補充分も必要だし、長方形だけでなく是非とも丸い形もお願いしたい。
「…………え?」
なんだかんだありつつ、いつも通り平穏に夕食を終えた次の日。アタシは心の底から絶句していた。
「ですから。千二百食です。それを三日分とのご希望ですわ」
「せん………三千六百っ!?」
それってもはや仕出しじゃなくない!? 学校給食センターか!?
……て、アロちゃん? 何でそんな笑顔なんだい……?
いろんな作品を読ませていただいていました
ここでは文体の軽さが大事なんだなぁと。。。
わたし、くどいなぁ、と。。。
精進していきたいと切に思います




