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おかん転生 食堂から異世界の胃袋、鷲掴みます!  作者: 千魚
2 光の洞穴亭 in 王都
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フィーリ、少しずつ理解する 前

「お風呂は『光の洞穴亭』のものを使えるようにしましたから、こちらには閑処かんじょがあればイイでしょう。フィーリ、こちらへ」


 閑処とはつまり、トイレのこと。現代風に言えば洗面所つきのユニットトイレで、現状ありのままを言えば、メルヘン空間。

 「光の洞穴亭」でもそうだし、魔王領ではあたりまえのことらしいけど、トイレなのに便器がない。なぜか狭い部屋の中をキレイな小川が流れていて、そこに用をたすシステムだ。


 小川は壁近くの10センチほどの穴で下へと流れる滝になる。滝はスライムがいる下層へと流れこみ、そこで濾過されて、また、小川へと循環する。……のだそうだ。

 ある意味、究極にエコ。スライムの性能なんて知らない幼い日のアタシには、気持ち悪いとしか思えなかったけどさ。


 同じ空間にある洗面台は、厨房の水道と同じで水の魔術具が使われている。洗面台が「窪みのある白い巨石」というのが、なんともメルヘン。

 生活インフラのはずなのに、妖精でも飛んでいそうなこの光景。壁紙の花模様のせいで、だんだんここがお花畑に見えてくる。ウォシュレット対スライム……科学対魔法(エコ)……どっちがすごいのか、もうよくわからなくなってしまった。


 あんちゃんは、小部屋の壁から伸びていた謎の管に魔術具を次々と繋いで閑処を完成させていく。相変わらずめちゃくちゃ早い。アタシ、化かされてるんじゃなかろうか……。


「……確認していいかい?」


 イイ笑顔で振り返ったあんちゃんに、アタシは、混乱した頭を整理するための質問をした。

 やっぱりさぁ、疑問は口に出すのが大事なんだよ。喋ってるうちに考えがまとまることってよくあるし。いくら七歳児の元気な脳細胞でも、気持ちがおばちゃんだからねぇ。柔軟性が弱ってるのか、なかなかついて行けないんだよ……。


「えっとまず、ここは王都の……」


「グルモルワード街のフィーリの家兼店舗です」


「店ってのは……」


「食堂ですよ? ボクやジークマグナスが気軽に食べに来るための食堂です」


「……お客があんちゃんとジークマグナスさんだけで、店として立行くのかね」


「問題ありません。維持費はボクが出しますから」


「それって……アタシ、それじゃ囲われ者じゃないか。食堂開くなら一般開放させとくれよ。自分の食い扶持くらい自分で稼ぐさ」


「まぁ、運用については後々相談しましょう。まずはここの生活と厨房に慣れてもらう必要があります」


 アタシの言葉にあんちゃんが次々と答えを返す形で、疑問が整理されて行く。


 あんちゃんは閑処の設置も終えたらしく、アタシを窓際の長椅子へと導いた。すごくマフモフっとしてて気持ちイイ。これ、素材はなんだろうね?

 ベッドもこの素材なら寝心地抜群なこと間違いナシ。反面、洞窟宿であんちゃんがどう思っていたのか、気になった。お金持ちのお偉いさんには、「光の洞穴亭」のベッド、キツかったんじゃなかろうか。



普段の分量との兼ね合いで前後編に分けましたが、書き上がっているため、夜に後編を投稿します

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