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おかん転生 食堂から異世界の胃袋、鷲掴みます!  作者: 千魚
3 光の洞穴亭 in 救民街
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偵察日和1

ちょっと短めですが(^^;)

 音もなく夜闇を滑空していく影が三つ。その姿を捉えているのは四人目の影──ミスターだ。


 情報交換をしたあとでようやく就寝したせいか、アタシ達はすっかり昼夜逆転生活に突入していた。今日で三日目。

 夜間巡視の強化とディミヌエ家の偵察に注力するミスターは、一昨日からずっと、巡視に同行している。覚悟を決める、と言ったのは嘘ではなかったようだ。……まぁ、あんちゃんが滞在している今が絶好のチャンスなのは明らかだよね。向こうからすれば、後ろ盾についたように見えるだろうし。実際は単なるアタシの付き添いだけどさ。


 コウモリ族は離れていても一般の可聴音域の遥か上の音波をやり取りすることで、意志の疎通ができるらしい。驚いたことに、初日は巡視中のミスターからの音波を受け取ったミセスが、実況生中継してくれた。

 ちなみに昨日からは、合わせ技によるとんでもないオーバーテクノロジー。ミスターをカメラ、ミセスをチューナー代わりにして、あんちゃんがなんとも衝撃的なことに映像を映し出す水盤を作ってしまった。水魔法と風魔法の応用で音波を増幅しているのだそうだが……あはは、すごすぎて理解できない。とりあえず、水盤は4Kテレビのごとくキレイに見えて、本気ですごいと思いました。まる。


「ちょっとアタシ、夜食作ってくるね」


 時間は深夜を回ったところ。体感的には普段でいう昼過ぎだ。

 画面の向こう側では影が絶賛移動中。画面のこちら側ではどことなく気怠い空気が漂っている。


 昨日一昨日と、めぼしい収穫は上がっていない。アタシ達は状況を覗き見つつ、ひたすら、思案にふける日々だった。

 時折隠れ救民についての報告が来て、みんなで対処を考えたりするけれど、やることと言えばその程度。はっきり言って暇この上ない。


「あの、大公夫人、度々ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません……」


「毎度毎度頭下げんの止めとくれよ。料理作るの好きだからホントに問題ないってば。マシリの食材はおもしろいからね。こっちこそ、食材分けてもらってんだ、そのくらいさせとくれ」


 むしろ、外出を制限されたこの状況で、多少なりとも体を動かせるのはありがたい。ミセスの心配は杞憂だ。

 それに、魔喫アタシの料理じゃなきゃウチの連れが食べられない。


「さぁて、なんにしようかねぇ」


 ここの台所は、さすが統括と思わせる充実っぷりだ。広くて、豊富な食材がある。パショモナッテ家でもディミヌエ家麾下の商人を使ってたって言ってたけど、常に十分量を貯蔵してるから当面問題はないのだそうだ。きっと他の別荘もそうなのだろう。やっぱり、煽りを食うのはお金のないヒト達。


 それにしても原生林区とはかなり違う野菜や果物が多くておもしろい。王都からそこまで離れてないのに、バザールの品揃えともまた違う。これはホント、好奇心が疼くよ。


「フィーリ様! 本日もご指導よろしくお願いしまっす!!」


 台所のドアを開けた途端、コウモリ族の料理人さん達が駆け寄って来て整列した。全員準備万端でいるあたり、ミセスか執事さんあたりから電波でのタレコミがあったのかもしれない。

 普段はコウモリ族しかいない屋敷だから、台所は本来彼らの聖域。でも今はあんちゃん達に加えて隠れ救民の中から臨時雇用した多種多様な夜間巡視隊のヒト達がいるから……申し訳ないが、下拵え部隊として活躍してもらっている。いくら主人の命令と大公様あんちゃんの後押しがあるとはいえ、報酬はアタシのレシピのみだ。なのに、嫌な顔一つしないイイヒト達で、アタシは心底助かっている。


「本日は! 近郊の農場よりタウラー乳の購入に成功致しましたっ! あとはお望みの糸ボボも! 隠れ救民達により大量に確保できておりまっす!! ご下命を!!」


 5人の料理人を束ねる料理長のパクパさんは、小柄なコウモリ族の男性で、言動がとにかく暑苦しい。突然やってきたアタシを熱烈歓迎で受け入れてくれたのはありがたいけど……なんかさぁ、アタシ、見た目は可憐な乙女なわけ。イイ歳した大人が体育会系のノリで弟子入りしたかのごとく振る舞うのって……どうなのよ。

 ハァ。じっとこっちを見る視線の圧だけでも暑苦しい。コウモリ族って悪いけど見た目が陰気だから、そうやって目ぇ剥かれるとマジ怖い。初対面の時、内心密かに「呪われそう……」とか思ったのは仕方のないことだと思う。


「糸ボボか、そりゃ嬉しいねぇ」


「喜んでいただきまして光栄でっす!! 今日のメニューはいかが致しますか!?」


 夜食とは言いつつ、実質昼食にあたるこの食事。ちなみに寝起きには朝食として各々、果物を剥いて食べている。

 魔力は触れたところにしか残らない。だから、バナナやオレンジみたいな外皮が剥きやすい果物を前日のうちに籠に盛り、部屋に運んでおいてもらうのだ。全員起きる時間はまちまちだし、状況が状況だから効率重視。楽させてもらっている。


 だから、アタシ達が作るのは実質で考えて昼飯と夕飯の二食分。夕飯は全員分を、昼食は屋敷にいる人数分を作ればイイ。偵察隊には昼食代わりに小さく焼いたビスコッティをいくつか持たせた。栄養たっぷり、兵糧丸みたいなものだ。

 あ、あとで追加を焼いとこうかね。まだ数日分はあるけど、部隊増員論も出てたからねぇ。……うん、そうしよう。せっかくだから、パクパさん達にも作り方覚えといて貰うとしよう。

キッチンペーパーマスクの効能教えてくれる方、いました!HKマスクを考案した香港大の教授です!

ということで、このところ、ひたすらミシンと格闘してます

ちなみに材料は古い服と古いタイツ

ガーゼは付けてるとくすぐったくて………

ちなみにネット情報で試したタイツの耳ゴム!!これ、もう、普通のゴムの戻れないレベルで最高です


アイリス○ーヤマのネット通販サイトのマスク購入チャレンジもしましたよ

カートには入れられたものの、そこから先に進めない

でも!夕方にカート見たらちゃんとまだ入ってて!購入できました

カートにさえしっかり入れられれば、お会計は後でも大丈夫らしいです!(^^)!

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