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第十五章

 新たに、ローラを仲間としたミナトは町を出ることをノーラに告げた。ノーラは一瞬、嫌そうにしたが、

「しょうがないね、旅に出るんだから」

 と、笑顔になった。その顔を見たミナトも心が温まる感じがした。

 レジェンドの力は、覚醒するものだ。体の中に眠っていたものが噴火するように覚醒する。それには、何らかの衝動や出来事、感情の変化が必要である。ミナトもあの出来事を境にレジェンドの力を使いこなせるようになった。逆にいえば、そういったものを持っていても、衝動などがなければ、覚醒しない時もあるということ。最強の力を持っていても、その力は眠ったまま終わるかもしれない。ダイヤモンドも埋まったままのこともあるのだ。そして、覚醒しても力は磨かなければ強くはならない。それとレジェンドの力はレジェンドの近くにいることで、限りなく覚醒は早まる。

 いつか、ノーラにも力が眼覚めるときが来るのかも知れなかった。そうなれば、ノーラは戦力にもなる。

 

 ミナトとノーラは荒野を歩いていた。ミナトは何回も経験した道だけれど、ノーラは全くの皆無だったので昼の暑さや夜の寒さも知らなかった。それでも、ノーラは、黙ってミナトに付いていった。ミナトは、心配しつつも歩みを止めなかった。

「そういえば、聞いたことがあるんだけどさ」

「ん?何が?」

ノーラが正午近くの時に、苦しそうにミナトに話しかけた。今日、荒野を歩き始めて最初の会話だった。

「世界征服って信じる?」

「・・・何、いきなり」

「聞いたことがあるだけだよ?でも、確かに動いてるんだって」

「だから、何が?」

「その、世界征服の組織が」

 ミナトの頭の中で、世界征服という言葉が何回も繰り返された。そのうちに、世界征服は人類滅亡とつながってくるのではないかと思い始めた。自分の仲間だけを生き残し、その他は滅亡させる。つまり、世界征服。

「あ、関所」

「・・・・・」

「ミーナートー」

「あ〜ん?」

「関所」

「めんどくさ」

 関所はいろいろとめんどくさいことが多い。持ち物を調査されたりするのだ。でもこの関所を通らずには荒野は乗り越えられない。

「いっちょ、やるか」

「あたしは?」

「なんもしなくていいよ」

 ノーラはほっとした様子で肩をなでおろした。

遅くなってすいません!

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