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キヤは、恥ずかしかった。

非常に、穴があったら入りたいと思うほど、とんでもなく、恥ずかしかった。


「お前、おばけじゃないの?」


あのゴミ溜めで出会った少女は見る影もなく、夢でも見てるのではと感じる程見違えた姿になっていた。右目を覆う包帯は痛々しいにしても真っ黒だった髪はまさかの輝かんばかりの銀髪、キャミソールに着替えた為にわかったがワンピースによって日光から守られていた場所は雪のような白さを誇っていた。陽に当たっていた場所は日焼けして黒くなっているが。

え?こいつめちゃくちゃ可愛いじゃん。

少女か体の大きさの割に幼い、キラキラした無邪気な碧い目をキヤに向けてあどけなく首を傾げる。


「…おばけ?」


ちらっと横目に母さんに目を向けると袖をまくり仁王立ちしたまま少女をガン見、少女の変わりっぷりにドヤ顔をしていた。そう、あのゴミ溜めで出会った少女をこの母親は回収し長い時間をかけて綺麗にしたのである、髪にハサミを入れたのも母親だ、地面についていた後ろ髪は切らずに結っているが前髪は長すぎて不便だと眉上まで切ったのだ。

人ってこんなに変わるものなのかと再び少女に目を戻してなんでもない…と返した。

母さんが少女になんかご飯つくったげようか?とワクワクしながら話しかけている。


怖がっていた自分がとても恥ずかしい。母親を守ろうとしながら号泣したことなんか忘れたくて仕方ない。母さんは嬉しかったよ、なんて言ってくれるがしかし男としてどうなのか。


拙い言葉で母さんと話す少女。

キヤは母さんにも少女にも分からないように、ため息をついた。

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