アルの登場
ユウ君のステータスが、ついにでてきます!
どこからか、とても澄んだ声が聞こえてきた。
ふっと、そっちを見ると、そこには銀髪で、キラキラと金色に光る瞳をし、無邪気そうに笑う、絶世の美少女がいた。いや、美少年か?
なかなか目が離せない。ずっとこのまま、見つめていたい気分だが、それは駄目だ。今一番知りたいのは、そいつの正体だ。
···お前は誰だ?
するとそいつは、驚いた顔をして、
「えっ、ボク?」といった。
思わず俺は、お前しかいねーだろ!と、つっこんでしまった。
「もう、なんだい?その口の聞き方は?」
少し、ムッとした表情で言われた。
そして、ドヤ顔で
「ボクは、かの有名な、アルバート・ティグネスティ・ランドロス・アリスティア・ナターリアだぞ!」といった。
···長すぎるだろ!で、結局誰なんだ?
「···えっ?ホントに知らないの?」
(アレ?知ってると思ったのに。まぁいいか。)
「えーコホン、では改めて、ボクは転生神のアルだ、アル様と呼び給え」
···(なんかムカつく)で、アル、早速質問なんだが…。
―ガクッ―
「もう呼び捨て⁉」
別にいーじゃねーか。
(かる⁉)
···で、話を戻すが、ここは何処で、俺はいつ死に、これからどうすればいいんだ?
(ちなみに、まだいじけている)
「うー、ちょっと待って、そんないっぺんに、質問しないでよ〜、一つずつ答えていくからね」
「えーっとまずは、ここは何処かというと、生者は入ることができない、ボクが、君と話すために魔法でつくった空間だよ、ちなみに時間は止まってるから気にしないでね。それと、ボクたち神様は、生者には関わってはいけないんだ、絶対の理だからね。」
そう言いながら、アルは俺を威圧してきた。
あ、あぁ、分かった。
俺は、アルに少し気圧されながらも、さっきのアルの発言を無視することができなかった。
(さっきの書き置きから想像していたが)
それってまさか…
「そう、君がこれから転生する世界は、幻想世界っていうんだ。多分、きみが想像したとおり、剣と魔法が使える、ファンタジーな世界だよ」
···よっしゃぁぁ!!ってことは俺、チート使えますかね?
「ふふふっ、もちろん使えるよ。っていうか、今からそれ設定してね。」
「コホン。ではまず、『ステータスオープン』と心の中で唱えてね。声に出すと、自分以外の人も見れるようになってしまうよ。まぁ、今は声出せないと思うけど。」
···え⁉マジかよ!ホントに出ねーじゃねーか。
「アレ?説明してなかったっけ?」
「理由はね、ボクが君の魂のみを、この空間に繋ぎ留めているからだよ。君の身体はもう焼かれちゃってるしね。」
えっ、じゃあこの身体は?
「あ〜、それは、ボクが魔法でつくった仮の身体だよ。君の身体に、できるだけ似せているからね」
へぇ〜そうなのか、ありがとな。
「どういたしまして、ちなみに、ボクが君の心の中を読んでいるから、会話ができているんだよ」
お〜、すごいな。流石神様って感じだ。
「ふふん。もっと褒めたまえ」
わー、すごいすごい。
「···コホン。話は戻すよ。ステータスは出てきたかな。」
あっ、ちょっと待ってくれ。『ステータスオープン』
ステータス
名前:佐島優斗
種族:人間(現在魂の状態)
職業: 設定されていません
LV:なし(魂なので存在しません)
生命力: 設定されていません(+20)
精神力: 設定されていません(+20)
力: 設定されていません(+20)
回避: 設定されていません(+20)
体力: 設定されていません(+20)
魔力: 設定されていません(+20)
知力: 設定されていません(+20)
運:10 変えることはできません (−10)
※成人男性の能力の平均値は、全て50です。
ユニークスキル
言語理解
スキル
魔力感知LV1
魔力操作LV2
加護
転生神の加護(運-10 それ以外の能力+20)
···運低すぎだろ!!!
どうでしたか?
運って一生変わらないんです。
ちなみに、神様に性別はありません。
次話もよろしくお願いします!