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時経てば

1話が、『狐否狸さん篇』。

2話が、『恋成りさん篇』。


 さて『狐怪はちょっと変』もとい『萌地蔵篇』の始まりです。

 今回は挨拶がてらに、短めとなっております。


 ん・・・・どこからかオレを呼ぶ声がする。かあちゃんの声か?

 さぁーて、あの呼び方は・・・・まずっ、緊急度A、それもオールレッドだ。急げば間に合う・・・かも?


「いくら休みだからって、お昼まで寝ることはないでしょ」

「はいっ、そのとおりです。おかあさま」

「休み中の課題もあるんでしょ」

「おっしゃるとおりです。母上」

 オレは連休に入ってから、日々深夜ネトゲに講じていて世間と生活リズムがズレでいるのは致し方ないことよ。GAHAHAHAHA !

「返事だけで分かってないでしょ」

「いえ、滅相もありません。お代官様、お慈悲をくだせえ」

「ふざけてないで、昨日の台風で庭に流れてきたのよ。ちゃんと片付けておいて」

「イエス、マム」

 オレは敬礼で母親を見送った。


 ため息で低い生け垣で囲まれた庭を見れば、なにやら犬小屋ぽいのやら、ゴミやらがぶちまけられていた。

 生け垣も所々傷んでたりするが、そっちは専門じゃないしな。さてどうするかなゴミ問題。

 見回すと、かあちゃんが一度トライしていたみたいで、いくらかは終わって居るみたいだが、昼飯の準備が有るのとオレが手伝いもしないでずっと寝ているから、イライラが増したんだな。


 やれやれ更年期の方の扱いには苦労するよ。


 途中までだが、ゴミ分類の山に散乱するゴミを拾い集めていき、残るは犬小屋だけとなった。ところどころ朽ちたり欠けたりしていてそこそこ大きいよな。

 ひっくり返っていたのを起こすと、犬小屋でなく観音開きの扉のあるナニカだ。ドールハウスって言葉が浮かんだが窓がない。


 途中、昼食に呼ばれて再開する。うん、臭いで分かっていたカレーだった。


 簡易な留め具がしっかり機能していて、扉は閉じたままのようなので、開いてみれば、所々欠けたりしているが比較的まともな小さな石の像一体と、破損し砕けて原型が今ひとつ想像できない石の破片がやく一体分有る。

 かろうじて獣だと形が分かる程度でまともに見えるが造形が悪いな。軽い幻暈がして、頭の中で聞き取れないぐらいの声がした。

 幻聴だと、どうやら睡眠不足のようだ。


 これはアレだな。扉を閉め直した。

 小さいときは家族で庭へ出てバーベキューとかしていたテーブルがいまでは庭の隅に追いやられているので、その上に置くと自室にプラモを作るときにパーツ入れにしている深めのトレイを取りに行った。


「あっアネキ」

「よっ、なんかおごれ。と、これ没収な」

 自室に帰ると姉がニヤニヤしながらベッドの下からサルベージしたトレジャーと夜戦用にと備蓄しているスナック菓子を見せびらかしている。

「返しなさい。開けちゃった一袋は進呈するから」

「えー、一袋だけー。けちぃ」

「けちで結構、そしてベッドの下に置いてあるのは対母上用決戦兵器だからね。すぐ見つかるよなテンプレパターンでしょ」「うそー、どれどれ・・・・あー、水着ばかりだ。だだのアイドル写真集か」

「ただじゃない、値段は結構した」

「ほー、押しメンは」

「ミドリの」

「いじめられてやめた子か・・・・はぁ、返すね」

「ほい」

 はい、どぉどぉとトレジャーを回収して部屋から追い出すと目的のものを探す。アネキは在学時代にハブられ経験があるので、なにかといじめられっ子に共感する傾向がある。ふふふ、対姉上用決戦兵器でもあるのだよ。

 それに、むしろ写真集なんかより、堂々と本棚に並べている少年コミックでもグラビア写真が、なかなかにえぐい。目の保養だね、眼福眼福。


 目的のものを手にして庭へと出て、二礼二拍一礼してからもう一度扉を開けた。


 中の石ころをトレイに取り出して、自室の机の上に置き、カケラを組み合わせていくが、これは難易度高いぞ。


 完成品と思う変なキツネもどきの像を手に取る。

『変で悪いね』

 は? まだオレ寝ぼけてるのか。

『寝ぼけている方が、パニックになりにくくていいんだぞ』

 ナニ委ってんだかよくわかんない。

『あー、ナニから説明すればいいかな。ワシは神使、御先とも言うがの、いわば祭神の眷属じゃ』

 はいはい、それで。

『驚いてないのか』

 驚いてますけど、ピーク過ぎちゃてて、どう驚こうか悩んでたらどうでもよくなっちゃった。

 ずっと寝ているときに、声、かなり五月蠅くて安眠できてないしね。まだ、ぼーっとしてるし。

 で、ナンのよう?

『なんと、聞こえてたのかよ。くそーそれ早言えや』

 あ、キャラ変わった。


 キツネもどきは、窓無しドールハウスが祠で祭神と眷属である自分の像が祭られていて、天災によりここまで流れ着いたのだと。

 (なぜうちに?)

 今大の祭神にあまり力がないことから、おそらくうちの先祖が先代の祭神と縁があったのかもなーとか。

 (親戚のじいさんから、うちはどっか山奥の村から降りてきたとか聞いたことがあるな。なんでも裏山が崩れて民家は助かったが田畑が土砂で埋まり使い物になんなくなって、すぐ廃村となり村名すら古地図にも残されてないとか)

 大雨で祠が流されているうちに、祭神の像が壊れ、依り代を無くした祭神の御魂が行方不明となった。探して欲しい。


(ちっ、面倒くさいし)


『バチが当たるぞ』


(そんな場合は、はなから聞かなかったことにする。他を当たってくれ。さて、この石ころをどこへ捨てに行こうかなぁーと)

『まて、はやまるな。協力してくれたら妹を紹介する』


(妹だって、何歳なんだよ)


『200から300ぐらいかなぁ』


(やっぱ、捨ててこよーっと)



 オレはいろいろ設定を聞かされた。



『設定言うな!』


 読んでいただいてありがとうございます。


 久しぶりなので思いついた当時、どうしようとしていたのかを思い出しながら進めてみました。

 まだこの先、進行方向をどうするか決めていないので、冷却期間をおき、また皆様の反応などを参考に、続けるかどうかは、・・・次第となります。


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