対策
試験も終わったので学校見学は明日に回すとしてセレスさん宅に帰るために馬車に乗る。馬車の中はやっぱ広いんだけどこの人数だとな。
「そういえば大丈夫でしたリルさん筆記試験の方は」
第一リルさん勉強なんてできるのか、村から出たことないっていてったのに。
「大丈夫だと思うかなそんなに難しい問題でもなかったし、それに前日に問題の傾向なんかを教えてもらってたから」
え、何それチート。羨ましいかも。
「じゃあ心配ないですね」
「そうそう心配しなくても大丈夫だよ」
僕の頭を撫でてくる。それは優しい撫で方で何だか自分が猫になったように感じてしまう。
あまりの気持ち良さに心が奪われかけていたのをはっ!と思って細めていた目を開けると周りのみんなからじーっと見られていた。
「えーと・・・気持ち良くてつい」
見られることなんて慣れているのだが、ちょっと油断し過ぎてた。いつもは見られるのはわかっててみられてたから完全に気を抜いていたためにものすごく恥ずかしい。たぶん今僕の頬は少し赤いだろうちょっと顔が熱いもん。
「・・・・・」
いや無言が一番困る。
「みんなどうかしましたか」
ちょっといつもより口調が変わってしまう。
「いや、とっても和む顔してたよ。ほんと食べちゃいたいくらいー」
対面に座っていたエミナルがたまらず飛びついてくる。
「もうエミナル一応馬車の中だからあ」
「もう照れない照れない本当は嬉しいくせに~」
ぎゅ~っと僕に抱き着いてくる。その横で雫が僕の裾をくいくいとしてくる。
「撫でて」
「はいはい」
右手で頭を撫でてあげる。雫は気持ちよさそうに目を細めている。
シーフが恨めしそうに見てるが流石に遠いいよ、エレンは微笑ましそうに見ている。
セレスさんの前だけどいいのかなと思うが本人全く気にしてなさそうなのでこのままお屋敷まで帰ることになった。
屋敷に付いたらずっと撫でていたために痛めた肩を回しながら降り、シーフの頭を撫でておく。
城についてからは各々別行動ということで僕は部屋に戻って対策を考えるつもりだったのだが、僕の部屋には今セレスさん以外みんないる。
リルさんとシーフは何かを話している。いや別に僕の部屋じゃなくてもよくないそれ、まあいいけど。
「で、どうするの~次は勝つ気でいるんでしょ~」
「我が武器になってしまえばあの剣もろとも砕けるぞ」
エミナルと白夜が僕のベットでゴロゴロしている。
「まあ白夜のそれは最終手段だな。でも多分スペックは完全に同じぐらいか僕の方が上な方だと思うから勝てるはずなんだけど」
「あの目」
隣にいる雫の一言に頷き答える。
「予想では攻撃を予知しているていうのが僕が戦った見解だけどそれは常時発動しているのか、もしくは何か条件化の元に発動しているのかだな」
まあこれぐらいしか考えられないが、これははっきり言ってかなりのチートだろう。
「私が解析で覗いてみましょうか」
「いや、大丈夫だよ。それは後の答え合わせにするから」
エレンには悪いけど、たぶんエレンの解析では文字化けしてしまうだろう。僕のステータスとセレスさんに差はないだろう、まあスキルを使ってあげてたなら別だがな。
今日一日は対策に全振りして考えるつもりで気合を入れる。
私は自分の部屋で今日の試験を振り返って見る。
「嬉しそうですねお嬢様」
メイドは主人の様子がいつになくご機嫌なところを見て率直なことを言う。
「ああ、それはな。・・・まさかあそこまでとはな」
今回の召喚はあたりだと心の中で思う。
「それは良かったですね。早く世継ぎを生んでくだされば私も安心なんですが」
「そう年寄りみたいなことを言うな私より若いくせに」
まあ確かにあれなら世継ぎを作ってもいいかなと不敵に笑う。




