哀愁
僕は何かが動く感覚で目が覚める。
前には僕を抱えるように抱きしめながら寝ている白夜がいた。僕が起きて動いたことによってか白夜も目を覚ましてしまう。
「どう気持ちよかったかや」
「うん、それはリラックスできたけどどうしてここに」
「そんなの寝るところがなかったからに決まっておろう」
まあ別にいいけど全然。
「それより結構寝てた僕」
「まあ周りを見る限り誰も居なくなっているからな」
このベットで寝ているのはどうやら僕と白夜だけである。
「なんかシーツも替えられてる感じがするけど」
「それだけ熟睡できたってことじゃろ」
「まあそうだね。ならもう起きよっか」
互いに体を起こして僕は伸びをしていく。
「それにしてもほかの女と寝たベットで一緒に寝させるなんてとんだ鬼畜じゃな」
「いやそっちが勝手に寝たんでしょ」
「寝る場所がここしかないからしかたないじゃろ」
「うっだって昨日は疲れてたし」
まあこんなのもう不毛な言い合いになるな。
僕はベットから降りて白夜に手を指し伸べ、白夜を立ち上がらせる。
「それにしても主様は中々力があって男らしいの~」
「ありがとう褒めてくれて」
そんな会話をまじわし部屋から出る。食堂にも人は居らずでも外は何だか賑やかである。
「お祭りをしてるみたいだな。まあ長年生け贄をささげていた相手がいなくなったんだから騒ぐのも当然か」
「主様はこれからどうするんじゃ」
「うーんめんどくさいけどおじいちゃんとこに行くしかないよね」
僕は白夜の手を握ったままおじいちゃんの家に向かう。
おじいちゃんの家についてノックをして了承をへて扉を開ける。
「おじいちゃん来たよ」
「来たか村の救世主様が」
どこか茶化すように言って来る。
「それにしてもみんなここにいたんだね」
僕の女の子達もここに今いるのだ。
「ユウちゃんお疲れ~だね」
「・・・・」
「お疲れ様です悠蛇様」
みんなねぎらいの言葉をもらうけど一人エレンだけがいない。
「あれエレンちゃんは残って君を見てるって言ってたんだけど」
ああなら入れ違ったか。後で会いに行かないとな。
そこからは本題の話に入っていき報酬の説明とドラゴンの素材などの話をして終わる。
「じゃあ僕らは祭りの方に行ってきますね」
「ああ、構わんよ」
そう言われ僕らは外に出ていく。
「リルはいかんでいいのか」
「・・・ううん、行ってくるね」
そう言っていく娘の姿をみて、自然と涙が出てくる。
「わしも脆くなった」
もうこの先は彼女の好きにさせてあげたいものだ。
「まああの男なら娘を悲しませるようなことはしないだろう」
そう呟きお茶を啜る。




