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盗賊

馬車に揺られること数時間ほど今はシーフが馬車を引いてくれている。


「何もなくて暇だね~」


エミナルは僕に寄り掛かりながらゆったりしている。


「そうだね」


なぜなら今のところモンスターが出てこないのだ。


「おかしいですね普通はもっと出るはずなんですが」


エレンからしてもおかしい事らしい。


「眠い」


「雫眠たいなら寝てていいよ。どうせ何も起きないと思うし」


「そうする」


雫は僕の膝を枕に使いながらまた仮眠を取る。


「そういえばユウちゃんあの刀を抜かないの」


エミナルに指摘され僕は傍らに置いている鞘に入った刀を見る。


「それもそうだね」


実をいうとみんなが寝ているときに抜こうとしたんだけど抜けなかったのだ。もしかしたらあれは夢だったのかもという思いを込めて、抜こうとするがやはり抜けない。


「うん?どうしたのユウちゃん」


「いやこれ抜けないんだよね」


そう言って僕はエミナルに渡す。


「あっホントだ~どうしてなんだろう」


「ご主人様を認めてないのではないでしょうか」


エレンのその言葉にどういう事という疑問が浮かぶ。


「あの棺桶から取り出した武器はどうやら所有者にしか扱えないという話があります。ですので異世界の方が死んだ時その武器も消滅してしまうらしいのです」


「なるほどじゃあ僕はその所有者じゃないと」


なら納得・・・・ってできる訳がない何か抜けない理由があるんじゃないかな。


「それはないと思うよエレンちゃん。ユウちゃんについてきたのはエレンちゃんでしょ~自分をしんじなくちゃ」


刺さるな~その期待は。


僕がため息を出していると、男の声で何か呼び止められたようだ。顔を出してみると盗賊風の男が五人ほど前方にいる。


「てめえそこの積荷を置いていけ!」


ありきたりのセリフである。


「どうします殺しますか」


「ボクが行くべきですか」


エレンにシーフはもうやる気満々だね。そう思いながら僕は自分の武器を見る。


「いや僕が行くよ、二人は雫とエミナルを守ってあげて前方は僕が相手するけど後方に居たらお願いね」


そう言って僕は僕の武器を肩にかけ、荷馬車から降りる。


「何だガキが乗っていやがったのか」


「どうしてこんなことをするの?」


僕の質問がとっても間抜けだったのか男たちは大笑いしている。


「がハハハハッ!この甘ちゃんのガキがどうしてこんなことをするのかってそんなの決まってんだろ稼ぎがいいからだよ」


僕は彼らの言葉を聞きながら近づいて行く。


「稼ぎがいいからって人を襲っちゃうんだ」


「俺たちは自由なんだよガキ、女はおもちゃ男はストレス発散の道具奪ったものは全部自分のものになる最高だろう」


「自由を何でもやっていいと勘違いしたおバカってことかな」


「てめえ舐めた口着てんじゃねえぞ!」


「ご主人様危ない!」


エレンのその言葉聞こえた時には弓が僕の目前を通っていく。


「おしい!あと少しで串刺しになって楽になっていたのに。まあいいそれよりも女がいたのか」


周りの男たちが色めき立っていく。


「おい!ガキ!女と荷物を全部置いていくんならてめえだけは逃がしてやるよ」


こういう奴が逃がすわけないのは百も承知である。弓を撃った奴を合わして六人になったが余裕だがここは試してみるか。


「わー助けてー!僕は今ピンチだよー!」


僕は大声で感情を込めて叫んでみた。


「おいおいガキどうした叫んだって誰も来やしないぜ」


そのフラグは誰かくるフラグなんだが、まあいい肩に掛けてある武器に手をかけ抜こうとしてみるが抜けない。


「どうやらこの子にとって君たちは僕のピンチには見えないらしいよ~」


「舐めてんのかガキ!おい、まずはこのガキをやるぞ!」


そう言って草むらからぞろぞろ出てくる。これで十四人。


僕は魔眼を使い相手のステータスを見るがやはり平均400ぐらいの雑魚である。


僕に向かってきた一人が剣を振り回してくるのを僕は難なく避け、武器を落とし顔面におもっきりこぶしを入れる。


「なっ!」


絶句といった感じだな。まあだろうなあきらかに小さい僕は力で圧倒したのだから。


剣を拾い上げる。


「みんなでかかれ!」


まとめてくるがそれをすべて剣で受けながしたり、避けたりする。弓を避けそれを相手に当てたりする。


僕は相手が疲れてくるまで避けきる自信があったので、何ら苦でもないので練習代わりにするつもりだったのだが、僕の目前の男が急に首が飛ぶ。


「誰だ!」


相手のリーダー格が叫ぶ。


「弱い者いじめをするなんて許せないな」


そこにはイケメンの男が立っていた。


「何だ手前」


リーダー格の男が突っ込んでいくが一瞬でこれまた首が飛ぶ。


「な、なひけーひけー!」


リーダーが死んだことにより盗賊たちが一目差にバラバラに逃げていく。


盗賊の首を見て僕はあらためて気づいた。僕は覚悟が足りなかったと知らず知らずに僕はあいつらが疲れて動かなくなるまで待とうとしていた。


イケメンが狙っている奴らとは、別の奴らを殺しに行く。


イケメンが逃げた二人を倒した時点で僕は周りにいた盗賊たち全員を殺した。


「ありがとうございます」


「いや、どうやらこれを見ると助けは入らなかったように見えるよ」


まあ確かに完全に僕の方が今圧倒的に人を殺したわけだしね。


「いえ、それでも僕にとってはすごく助かりました何かお礼ができればいいんですけど、あいにくと何も持ってませんのですいません」


「いや、別に構わないよ子供にお礼をせびる気なんて元々なかったし」


僕の頭を撫でてくる。それを受け入れながら僕の心の中は子供でラッキーって感じだな。


「そういえばどこかに行く予定とかあったんですか、何なら馬車で送りますよ」


まあでも貸し借りは早めに返しておきたいしな。


「本当にいいの」


「ええ、かまいません」


まあ仲間も居なさそうだしなこの人。


「俺の名前はミレスだ」


「僕の名前は悠蛇です」


互いに名前を言い合い馬車の方に向かって行く。


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