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本領発揮

「落ち着いた?」


泣き声も聞こえなくなったので聞いてみた。頷きを返してくれるが離れはしない。


(人が恋しいのかな)


「まあいいけど流石にそのままはまずいよね」


今の桃園さんの姿は僕の制服を着ているだけという状態だ。


(どうせならシャツの方を着せたかったかなやっぱ)


「これでいい」


ただ一言そう告げてくる。


「そうもいかないよそのままだと風邪もひいちゃうよ」


「いらないこれでいい」


「いやそうは言うけどねやっぱりちゃんと着ないと」


何とか着せとかないとやばいよな。


「えっと制服は上げるから下に何か着よう?」


ちゃんと頷きを返してくれた。


「そっかならまず着るものを用意しないとね」


そうなんだよ着るものがない、着て欲しいとは思うがないんだよね。


「ねえエミナル何か着るものは出せないかな」


僕が呼ぶとひょこっと桃園さんの胸ポケットから出てくる。


「無理だよ~さすがに今の私には~」


桃園さんはエミナルを見てもあんまりびっくりしていないようだ。


「びっくり」


と思ったら驚いていたようだ。全然びっくりしてた感じないな。


「まあいいや、桃園さんこちらエミナルって言って僕の何だろう」


「恋人かな~」


「まあそんな感じなのかな」


そう僕が答えると桃園さんが袖の方を引っ張ってきた。その顔は無表情ながら何か訴えてきている。


「えっと何かな?桃園さん」


「雫」


「それで呼んで欲しいってこと」


頷きだけを返してくる。


「そうなら雫これでいいんだねこれから」


また頷きだけを返す。ちょっと機嫌が良くなった。


まあもともとわざわざ桃園さん桃園さんって面倒くさかったから楽になったな。


「じゃあちょっと行ってくるから待っててくれるかな雫」


ちゃんと頷いてくれた。


「よかったならエミナルと待っててくれるかなあとお腹空いてると思うからこれ食べてて」


僕は屋台で買った焼き鳥の入った袋を渡す。


「少ないけどこれぐらいしかないからまだいるようだったら行ってよ」


頷いて紙袋を受け取り焼き鳥を食べ始めていく。


「じゃあエミナルすぐ戻ってくるけどなんかあったら対処してよ」


「わかってるよ~ゆうちゃんいってらっしゃ~い」


僕はエミナルと雫に行ってきますと言い出ていく。






「やっとここまで来たな~」


それにしてもエレンに会いに行きたいんだけどどこにいるかな。


僕はそんなことを考えながら歩き出す。


う~んどうせならお姫様にもらうとか、いやさすがにそれをやると目立つよな普通に。


そんなことを思いながら歩いていると、こちらからしたら見知った人物たちが歩いてきた。ローブで身を包んだ教会の人たちの集団である。

人数は6人で先頭には長身の人だ。すれ違って数歩歩いたところで女の人の声に呼び止められる。


「なんでしょう?」


「お前ここらで変な奴を見なかったか」


ああまだ僕の事さがしているのか。


「え~見ましたよ」


「本当か!」


今度は男の人か。


「ええ今僕の目の前にいます」


数秒沈黙する。そこからさっき食いついてきた男が憤慨してくる。


「ふざけるな!こっちはまじめに聞いてるんだ!」


「まあまあ仕方ないっスよ」


男の声の人に陽気な声の女の子がなだめている。


「なら私たち以外誰にも会ってないのか」


「お顔を見せない人に教える筋合いはありません」


「なっ貴様!どの立場で言ってるんだ」


「まあまあ落ち着くっスよ」


またなだめられている。


「まあそうっスよねさすがにこのままじゃ怪し過ぎるっスよね」


これでどうすっかとフードを上げる。そこにはやっぱり可愛い女の子の顔があった八重歯がある可愛い女の子である。


「やっぱりとってもかわいいですね」


「ホントっスか君みたいなこに言われるととても嬉しいっス」


「やっぱりお顔が見れた方がいいですよねすごくいい笑顔も見れるので」


「ホントに嬉しいっス!」


僕に勢いよく抱き着いてくる不意打ちだったためにちょっとふらついてしまう。


「おっと大丈夫ですか」


「へへへ~嬉し過ぎて飛び付いてしまったっス」


「そうなんですかでも怪我がないようでよかったです」


元気な子だと思ってしまう。


「おー喜んでもくれるんですか相当いい人っすね。ていう事でティアさんどうっすかボクのお願いで見せてあげれませんか」


「そうねいいわよ」


「てめえあんまり調子乗んじゃねえ下っ端のくせに・・・・っていいんですか」


ティアさんとか言ったリーダー格がフードを取る。やっぱりその下は女の顔だった。この人は美人系のタイプかならすごい甘えたいな~ってまあ僕はみんな甘やかされたいんだけどね~。


「みんなもフードを取ってやれ」


そう言ってフードを取っていく男の人は躊躇っていたがな。どうやらこのメンバーは女5人に対して男一人で女の子の方は超絶美女と美少女で男の方はイケメンの青少年といった感じでかなりイケメンではあるが声が全然あってない野太いおっさんみたいな声である。

ハーレムだなまさに。


「わーすっごいかわいいひとばっかりです」


「そんなことはどうでもいいさっさと教えろ」


「あなたもすっごいイケメンだけど渋い声でかっこいいですねイメージは違いましたけど」


「そうか・・・ありがとうってそうじゃなくて教えろ」


「ええそれなら何も見てません。はいこれで終わりです」


「はっそんなことのために俺達は顔も見せて時間も無駄にしたのか」


「そんなことないですよ僕から見てないということを知れて、僕とおしゃべりをすることで今まで少しピリピリしてた空気を和ませることができたんです。・・・この観点からも僕と会えてよかったと思えるでしょ」


「そんなことのために俺達は」


止めたのはそっちなのに何を言っているのだか。


「まあでも確かにあなたたちには可哀そうなことをしちゃいましたね。どう考えても僕の方が得をしてしまいましたしね・・・こんなに美男美女に会えたんですからなのでこれで迷惑料の足しにしてください」


僕は飴の入った袋をリーダーのティアさんに渡す。


「これは・・・飴か」


「はいイライラした時やピンチの時にでも舐めてみてくださいきっと役に立つと思いますよ」


「ならボクは今もらうっスね」


袋から飴を取りパクッと咥える。


「ん~~~~~!」


ペタッと膝をつく。


「えっ大丈夫ですか」


さすがに僕は驚いて近寄り、額に手を当ててみる。


「ちょっと熱いかなえっと大丈夫ですか」


「大丈夫ですかって何混ぜたんだガキ!」


イケメン男が僕の胸ぐらをつかんでくる。


「いや・・・大丈夫・・・っすからやめてください」


そういうが立てても膝が震えていらっしゃる。


「これは何なんだお前」


「ああ普通に魔力回復薬なんですけど・・・あっほらほら見てくださいなんか白い霧のようなものが出て来てますよね。これが魔力なんですけどこれが体の中に入る限界を超えたからこんな現象が起きちゃったんですけど、でももうそろそろしたら慣れてくると思いますよ」


僕の予想どうりでどうやら慣れてきたらしい。まあ一種の興奮状態は消えなさそうだけどね。


「もう大丈夫のようっス、なんか不思議な感覚っスでも嫌いじゃないっス」


「大丈夫のようだな」


ティアさんからの心配の一言が出て怒り出す男の気持ちの方も落ち着いてきたようだ。


「何か体に異常があるようならやめてくださいね。服用し過ぎると癖になって僕の事が大好きになっちゃいますから」


「そうなのか」


「もちろん嘘です」


僕の能天気な笑顔に他の面々は惚けてしまうがティアさんが初めての笑顔が見れた。


「笑顔の方がいいですよ。今のままでは美人のままで終わってしまいますから。それとお時間を取らせましたすいませんそれでは」


「こちらも呼び止めてすまない」


僕はやっとここから動くことができた。


「いや~本当に今日はいい日だな~得しかしてないや」


最後の笑顔もよかったし、あの元気な子も顔が赤くなっててよかったし、あの飴に興味を持ってそうな子もあの四人の中にいたしね~。






「大丈夫か」


「はい大丈夫っス。むしろ体が熱くてすごくなんか包まれてる感じがして気持ちがいいっス」


キュレレの方大丈夫とのことで安心ではある。


「それにしてもそれもらうんですかティアさん」


「ああ魔力が切れそうな時に使えば問題ないだろうし何かと万能そうだ」


「俺は使いませんからねそんなの!」


私は一言返事をしてコイツがさっきのキュレレのようになったところを想像したら笑えてきた。


「悔しいけどティアさんに笑顔が見れるなんて」


「うん何か言ったか?」


「いえ、なんでもありません」


何だったんだと思う。だがそれにしてもかなり怪しく思う今まだこの時間は転生者の方はお祭りに行って帰って気ている様子がない。


「それにしても怪しいな後で聞いてみるか」


「確かに怪しいっスけどいい人っス」


ああそうだだから怪しくも思う。


ハロウィンだーあと少しで終わるところでギリギリ投稿できたー。

いつかハロウィンのお話とかもやってみたいな~。



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