やっと決闘かな
仲良く手を繋ぎながら歩いていると前から見知った人が二人見えた。あちらも気づいたのかこちらに手を振りながら駆け寄ってくる。
「ゆうくんおはようだね」
「ゆうたんは今日も一段と可愛いね」
日向と小百合は各々の挨拶をしてくる。
「あれ~ゆうたんの隣の子も可愛いね。もう女の子を手籠めにしてるなんて流石だね」
軽い感じでおちょくりを入れてくる小百合に対して、僕とシーフの繋がれている手を凝視する日向である。
「小百合さんこの子男の子だよ」
めんどくさい事を広げられ可能性があるので訂正をしっかりしておく。
「え、うっそぉこの子男の子なの」
小百合が驚くに対し、今だに僕とシーフの手を凝視する日向である。
「男の子に見えないね全くこのぉ・・・」
シーフの頭を小百合はうりうりする。それをシーフは目を細めながら、気持ちよさそうである。
「日向もいいなあ」
「うん、何が」
「手がって何言わせるの」
気づいて怒りだしてくるので、それを止める一環として僕は開いてる方の手で日向の手を取る。
「これでいい」
「別に頼んでないし」
いやいや君さっき手が、とかいってたじゃん
「じゃあ、離そうか」
「それもいってないの」
「ならこのままがいいんだね」
「日向はそれでもかまわないよ」
「ならこのままで」
まあこれでいいだろう。
「ねえゆうたんそれだとわたしはどこを握ればいいのかな、もしかして下の方かな」
「普通に言いますけどやめてください」
「うわぉ普通に切り捨てられちゃった」
「当然です」
「ここに来てなんかゆうたんひどくなった。前は無言の笑顔を返してくれてたのに」
それはどう反応するか模索してただけだな。
「まあいいよゆうたんがわたしだけをのけ者にする人だったなんて」
小百合さんは、拗ねたように背を向ける。
「そういえばいつ頃から外に行くんですか」
「せっかく拗ねた振りをしたのに無視なんてひどいなぁゆうたん。それと外に行くのはこれからだよ」
「そうだったんですか、それなら行ってらっしゃいですね」
「日向も行くよ」
「うん!元気もらったからいっぱい駆けまわってくるよ」
「駆け回るのはやめて欲しいけど、まあゆうたんにもらったこの日を自由に楽しく過ごしてくるね」
「そうしてくれると僕としてもとてもうれしいです」
そう言った後は二人は、走ってどこかに行く。
「じゃあシーフ僕らも行こうか」
「はい、会場にですよね」
「うん、そうなんだけどね。少し寄るとこがあるからそっちに先に行こうと思うよ」
そちらに進路を変え歩き出す。
俺は少しおかしくなっていたようだ。自分でもわかるぐらいにあいつと喋るとなんかイライラしてくる。マジであいつとは、もう喋りたくないしそもそも俺は喋りは好きじゃねえんだよ。ってまた、せっかく頭を冷やしに来たのにあんまり意味ないなこれじゃあ。
そう思い一回深く息を吸い吐いて気持ちを落ち着ける。
「あれ、シノブ君どうしたのため息なんてついて」
名前は覚えてないが、クラスメイトの女子に話しかけられた。俺はあっちの世界でのいつものようにそっけなく
「大丈夫」
と一言言う。
「そっかならいいんだけど、もしよかったら一緒に周らないかな――――」
何かまだ言っているようだが、もちろん答えは、NOだ。
まあそれを言う必要もないので、無言で遠ざかろうとすると
「ちょっと待ってよ周らないの一緒に・・・・ねぇ」
後ろから涙声が聞こえてくる。
泣かれるのは・・・悠蛇に後で知られたらめんどくさいことになるので、仕方ないと思い振り返りそこの女子に多分ぎこちないだろう笑顔を向けながら適当に理由を付けた。
「じゃあ、いいよ。その代わりに行ってきますのチューかなでなでを」
何を言ってんだコイツは、彼女気取りか何かか。
まず、問答無用でチューは無いので頬をなでなでして、行ってらっしゃいと一言言っておいた。
それを言い終わると、キャーっと走っていく。言わせたのは、お前だろって思うのに照れながら去っていく。
「はーなんなんだよ」
それよりもここ最近ていうか、あちらの世界の時からなんだけど、俺涙に弱いって思われてないか、第一女なんてあいつしか触りたくないのに寄って来るし、マジうぜぇわ
「まあいいか、どうやらもうここの外に出れるようになったんならそろそろC会場に行くか」
俺はC会場に歩みを進める。
C会場に着くと、柳二と騰貴は、もう来ていたようで、向こう側には相手の方は、男が二人いる。
「やあ、シノブも来たんだね」
復帰したらしい柳二は、さわやかに言って来る。俺は軽くうなずきだけを返す。
どうやら来てないのは、悠蛇だけみたいだ。あちらは俺が来たことにより、男の一人が出ていき呼びに行くみたいだ。
それにしてもこのC会場を場所にしたのは、ここがコロシアムのような観客席があるからここにしたんだと今思う、他の会場はわからないが俺が最初に使った会場に観客席がなかったことから、ここはもしかしたら決闘をするための場所だったのかもな。
そうこう考えてる間にどうやら、あちらから新しく女子が一人と男が一人入ってきた。
「これで後は、悠蛇だけかよ。何してんだか」
騰貴が悪態を付いたところで、俺達の後ろのドアが開かれた。
そこには、ドレスを纏った女子の手を繋ぎながら入ってきた悠蛇と後ろには、軽装を身に着けた女子もいた。
「遅れてすいませんね」




