変な奴
悠蛇と別れた後、俺達は、食堂に向かっていた。
「おい、早く食堂行くぞシノブ」
騰貴は、俺を急かしながら走っている。全く、どんだけお腹がすているのやら
俺は、急かされながら、食堂まで来た。扉を開けると、そこには、いつもなら人がいっぱいいるのに今日は、あまりいないようだ。
「なんか今日は、人がいないなー」
俺は、頷きだけを返し、周りを見渡した。
周りを見ると、一人で黙々と食事を食べている見知った人物を発見したのが、同じだったのか、騰貴がおおきな声で、声をかけた。
その声に反応して周りの人もこちらをちらほら見たが、気にせずに読んだ相手を見ていたら、振り返り手を振ってくれたが、そのまま食べるのを続行してしまった。
「何だよ、いつもと違って感じが悪いなあ」
騰貴が軽く毒づきながら、近くまで行く。
「柳二なんだよ、そんなしけたつらしやがって、らしくないぜ」
騰貴は、そう言っているが、俺らは、柳二の何を知っているのやら。
「ああ、悪い・・・ここに来て、一緒に食事を食べれて、栄養管理もできて、幸せのことがそれもあと少しになったのに今日の朝は、それができないことにぼーっと、してしまった」
あーなるほど、悠蛇の事か。
「悠蛇から聞いたのか」
「いや、ここに入る時ここのコックと喋っていたのを見ていた」
「見ていた?・・・それだけで」
「いや、口の動きを見ていたから、大体の事は、読み取れた」
読唇術かよ、本当に何もんなんだよコイツ
「てか、お前それで、落ち込んでんのかよだせー・・・ひぃ」
騰貴が空気の読めないこと言うものだから、柳二からかなり殺意のような眼で見られて怯えてるじゃねえか。
「まあ、とにかく飯を俺達も取りに行くか」
「うん、そうだね」
後ろから、突然声をかけられた。
振り返ってみると、そこには、雷電が立っていた。
雷電と、共に食事にとりに行き、いつものテーブルに座る。座る位置も一緒だが、ただ、いつも座っていた悠蛇の席に雷電が座っている。
「それにしてもひょろ君は、僕の前ではえらく静かだよね」
「おい、てめえ勝手に俺のあだ名をお前が呼ぶなそれと喋りかけてくんな」
こうやって怒るのも珍しくもないが、騰貴は、ひょろと言われるのを許してるのは、悠蛇だけなんだよなそこに怒っているのもあるんだろうけど、多分モテている男も嫌いなんだろう。
騰貴が黙々と食べるのを見ながら。
「僕嫌われてるのかな」
次に柳二に話しかけだしたが、今かなり落ち込んでて、耳に入ってないようだ。基本コイツとは、俺はあまりかかわりたくないんだが、突っ掛かって来ても、いつも悠蛇が相手してくれてたから楽だったんだけど、今はいないしい仕方ない。
「それにしても、今日はあまり人がいないな」
ここのテーブルの空気を変えるために簡単な疑問をぶつけた。
「ああ、それはたぶん今日の街に出るっていうのが、楽しみなんじゃないかな、悠蛇君が頑張ってくれたっていうのも嬉しく思っているって人もたくさんいるみたいだしね」
だろうな、悠蛇は、普通に愛される素質があるから、子供からくれたプレゼントみたいにすごく嬉しい物なのだろうな、まあ、それがただの建前と知っているは、一部の人だけだろうけどな。
俺がそんなことを思っていると、雷電は、深いため息をついた。
どうした、とでも言って欲しいような、絵になるため息である。俺は、自分もため息が出るのをこらえ
「どうしたんだ、雷電、ため息なんて」
聞いてくれるの、と言わんばかりに顔を上げるので、俺は、頷きだけを返す。
「実のところ僕ってかなりモテるじゃない・・・」
それを自分で言うか、まあ、事実だから否定はしないが
「・・・でも、彼は僕とは、まったく違うモテ方をしてる」
まあ、全然確かに全然違うモテ方で、老若男女すべてを虜にしてるが、それは、こいつも同じだろうに
「それは、違うよシノブ」
俺は、首を傾げた。それを見た、苦笑しながら
「さっきからずっとだだ漏れだったよ」
「まじかよ、でもじゃあ何が違うんだよ俺の言ったことの」
「僕は、男の人には、モテないところだよ」
「ああ、なるほど確かに妬みの方が多そうだもんな」
「そうだろうけど、そうやって真正面からいわれと傷付くなあやっぱ」
「別に堪えてねえだろ、その目がお前は、好きなんだろその嫉妬の目を向けられるのが」
「あれ知ってたの、僕が密かにその目を楽しんでいたの」
「ああ、多分知ってるのは、俺ぐらいじゃないか・・・・いや、もしかしたら悠蛇も気づいているのかも知れないな」
「やっぱり、彼も・・・・」
雷電は、下を向きながら、ぶつぶつ何か言っている。
「おい、雷電どうかしたか」
「・・・うん?あ、いや、なんでもないよ。・・・・それよりも、冷めてしまわないうちに食べようか」
冷める前にって・・・かなり雑談したせいで、冷めきってるし、それに隣を見ると二人共もういないというカオス的状況になっていた。
「あら、二人とも、もうどっかいちゃったのかな」
「ああ、そう、みたいだな、さっさと食べようか」
冷めた食事を前に黙々と俺は、食べ始めながら思った・・・こいつと喋るのめんどくさい




