コックさん
シャルさんと、楽しいおしゃべりをした朝食も終わった。
「面白い話をしてくれてありがとう。では、私はこれから朝練をするので」
そう言って、僕のお皿を持ってカウンターに行き、お皿を置いてから、ここから出ていく。
「よかったね~かなり好感度上がったんじゃな~い」
「うん、結構上がったと思うけど、これから何しようかな」
今から僕も朝練をするとしても、何をしようか。
「何もしなくていいんじゃな~い」
「それでもいいんだけど・・・・」
悠蛇は、少し考えるそぶりを見せ、何か思いついたように席を立ち扉に歩いていく。
「おっ、何か思いついたの~」
エミナルは、羽をパタパタさせながら飛んでいる。
「いや別に、ただもうここから出ようと思って」
「な~んだ、何にも考えてないのか~」
「そうそう何も考えてないの、それより人が来る前に僕の胸ポケットに入ってて」
軽く返事し、胸ポケットに入ったのを確認して、扉を開けた。
扉を開けると、そこには、ちょっと小太りな男性が立っていた。
「おお、わりーなすぐに飯作るから、ちと待ってくれ」
朝からかなり大きい声で、聞いてくるから、かなりうるさい
「いえ、僕は、もう食べたので大丈夫です」
「食べたって厨房を使ったのか」
このおじちゃんの目が一瞬変わった感じがしたので、慌てて答えてしまった。
「いえ、僕が使ったんじゃなくて、シャルさんに作ってもらいました」
慌てて答えたのがおかしかったのか、おじちゃんは、笑いながら
「別にお前が作ろうが怒りやしねえよ」
僕の頭をわしゃわしゃとする。
「それじゃあな、坊主。俺は、ほかの奴の飯を作らないといけないからな」
「はい、いつもおいしい食事をありがとうございます。お昼を楽しみにしてます」
「くぅ~嬉しいこと言ってくれるね~お昼を楽しみにしてな」
僕は、元気よく返事をして去っていく。
「あれ、そういえばあいつ昼楽しみって、いってたが、あいつら外に言ってんじゃねえか。だから俺も休暇もらったんだけど、まあいっか」
そう適当に納得し、厨房に入っていく。
「いや~中々面白そうな人だったな」
僕は、歩きながらあのコックの事を考えていた。
「面白そうな人だったけど、それよりも、いい演技だったね~ユウちゃん」
僕の胸ポケットから顔を出して、言ってきた。
「演技って何のことかな」
僕が、しらばくれたところを見て、ほくそ笑みを見せながら
「ユウちゃん私を誰だと思ってるの、君のこと上から見てたこともあるんだから」
「人権も減ったくれもないね、そんなの」
「神に人権を言ったところで、意味ないよ~だ」
それもそうだった。どうにもエミナルといると、神ってことを忘れそうになるな。
「まず、エミナルにばれるとは、まだまだ、だったかな僕も」
「いやいやユウちゃんの事を見てたからわかったんだよ」
「まあいいけどさ、でも、悔しいなやっぱり」
エミナルと喋りながら意味もなく歩いていると、あの噴水のある庭の近くに来ていた。そして、多分僕の知り合いだろう声も聞こえてきた。
僕は、少し足早に、その場所に向かい、僕は、見た。
そこで、朝練をしている見知った人物に僕は、その見知った人物の二人に声をかけた。
「おおう、悠蛇か」
どちらからでもなく二人が返事してくれた。
「シノブ朝練お疲れだね」
シノブは、軽く返事した。
「ひょろ君は、らしくないけど大丈夫熱でもあるんじゃない」
「何で、俺だけ心配なんだよ。おかしいだろ」
「まあ、完全にお前のキャラじゃないもんな」
「シノブお前さっきまで、快く付き合ってくれてたじぇねえか」
「それも多分シノブも耐えていたんだろう、もう本当にかわいそうだよ」
「悠蛇だけだな俺の気持ちがわかるのも」
僕とシノブは、がっちり握手した。
「いや、何でいつもみんな俺に対して厳しいんだよ」
そう言う抗議の声をしてきたが、いたって冷静に僕は、
「まあ、茶番はここまでにして、朝食にしなくていいの二人とも」
「おい、まだ俺の話は終わってねえぞ」
「ああ、そろそろ行こうと思ってたところだ」
「無視すんなよお前ら・・・・って言っても、聞いてねえだろうけど」
あきらめたように肩を落とした。
「まあ、とにかく朝食にした方がいいよ」
「ああ、そうする。悠蛇は、もう食べたんだろ」
僕は、その言葉にイエスと答えた。
「なら早く行こうぜ」
「ああ、早くいかないと混むしなこの時間」
そう言って二人とも走っていく。
「どうするのここから」
エミナルは、胸ポケットから顔を出し、聞いた。
「う~んただ暇になったな、朝って何もする事ないよね。ここ携帯もゲームもないし」
「まあ、それはしかたないよ、異世界なんだし」
そんな異世界に連れてきた、張本人に言われるとイラッとするが、無いのに嘆いても仕方ないと、僕は、ここで、ぼーっとすることにした。




