プロローグ
いつもと変わらない寒い朝、朝食を食べ、いつものように学校に行く。
そんな変わりない日々を過ごしているのが、僕、佐藤 悠蛇である。
学校に着き軽く知り合いと下らない話をしながら聞こえてくるのは、
いつものようにすすり泣く声、泣いている子の名前は、桃園雫である。
彼女の顔はかわいい、頭も良いそして物静かだ。一見虐められる要素なんて何一つなさそうに見える。じゃあなぜ、彼女はいじめられているのか?
理由は簡単だ。彼女が、可愛いすぎるからだ。そして、物静かっといったが彼女はあまりしゃべらない、そのため、話しかけてもあまり返答をしないがためである。
そんなことをしていれば、虐められるのは、当たり前だと思ってしまう。
そして、何よりいじめている人数はかなり多い、クラスいや学年の半数以上はいじめているだろう。
そして、これもいつものことながらいじめられている本人は、なぜか僕の方を見て助けて欲しそうな目でみてくる。
まあ、そう思ってるのは、自分だけで違うのかもしれないんだけど、あームリムリムリ絶対ムリってこともないんだけど、凡人イコールモブの僕が助けにいった所で僕が今度はいじめの標的になるよ。
それに僕は、ただのモブキャラの一人、もしくはマスコットキャラでしかないんだ、この現代において、マスコットは歯向かっちゃあいけないんだ。
マスコットは、おとなしくピエロのように踊っていればいい悪目立ちもしたくないしね。
僕が楽に生きるためにいつも常々心で思っていることだ。
そんなことを思っていると足腰が立てなくなるほど激しい耳鳴りが聞こえた。
かろうじてまわりを見ることができ、視ると他も同様でそしていつもと違うのは・・・・
教室を覆うように魔方陣が広がっていたことぐらいだ。
そこで僕の視界は消え、倒れてしまった。