青ずきんちゃん
「青ずきんちゃん、おばあさんの家におつかいに行ってきてくれないかしら?」
赤ずきんちゃんの大好きな優しい優しいお母さんが優しい声で赤ずきんちゃんに聞きます。
「え、やだ」
赤ずきんちゃんはいつものように少し大人びた口調で頼み事を即答で拒否をします。
水谷 青子こと青ずきんちゃんはいつも青いずきんをしています。
最近は今年で齢13なのでそろそろ青ずきんちゃんなんてあだ名はぶっちゃけちょっと無理じゃね?と思っていたりします。
「『え、やだ』なんて即答しなくても良いじゃない…ちょっとぐらい行ってきてよ」
「今、いいとこなのよ。凉子と健汰があと少しでくっつきそうなの」
「凉子と健汰って…あんたそれ再放送でしょ」
「え、まじ?」
ちなみに凉子と健汰とは、月曜日の九時からやっていた『恋の駄天使凉子ちゃん』というドラマである。
今は再放送で夕ドラとしてやっている。
「そもそも、あんたがおつかいに行かなきゃ物語が進まないじゃない」
「…それ言っちゃ駄目じゃね?」
そんなこんなで、青ずきんちゃんはやっとおつかいに行くことになりました。
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―森―
「ないわーマジないわー、今どきおばあさんの家に行くのに森とかなくね?」
青ずきんちゃんのおばあさんの家に行くには、どう行こうとしても必ず森を通らないと行けません。
おまけに今から青ずきんちゃんはが通ろうとしている一番の近道は、青ずきんちゃんはいわく「狼の出現率が超すげぇ」そうです。
「だるい」
青ずきんちゃんは気にしません。
そして、青ずきんちゃんは後ろから地味についてきている獣の存在にも気づきません。
「がおー」
「うるせぇ、殺るぞ」
「待って待ってタイムタイム!!その拳銃どこから出したの!?」
青ずきんちゃんは突然出てきた狼に拳銃を向けます。
「どこへいくの?」
「祖母の家でございます」
「ふーん」
「じゃ、これ地図だから、さっさと家行って祖母と私を食べて猟師に殺されろ」
「言い方酷くない!?」
青ずきんちゃんは順序というものを知らないそうです。
「仕方ないな、私はそこの野花が咲いてるとこで道草するから。さっさと行ってこい」
「分かったよ…」
30分後
「お、ダンゴムシ発見。花と一緒に持っていこ」
狼と別れてから30分が経ちました。
「ふー、そろそろ行こうかな。じゃ、ドロンッ」
どこぞの、中年サラリーマンのような台詞を言うと青ずきんちゃんは瞬間移動しました。
目の前はおばあさんの家です。
コンコンと、扉を叩くと中からおばあさんの声が聞こえます。
「おや、誰だい?」
「アイム、青ずきんちゃん」
「青ずきんかい、お入り」
青ずきんちゃんはおばあさんの家の中に入るとベットで手が大きくて耳が大きいおばあさんの姿があります。
「よし、じゃあ…私を喰え」
「いや、待っておかしいでしょ」
「お前が狼なのは知ってるさ、従姉妹の赤ずきんは何で狼とおばあさんを間違えたんだろうな」
ちなみに赤ずきんちゃんと青ずきんちゃんは従姉妹です。
他にも緑ずきんちゃんや金ずきんちゃんがいます。
「そもそも、狼に食べられたのに何で生きてるんだよ。丸飲みか?丸飲みだったのか?」
「なんか、赤ずきんちゃん貶されてる!?」
「という訳でお決まりのあの台詞言うから返しなさいよねっ!!」
若干ツンデレキャラになった青ずきんちゃんでした。
「おばあさん、おばあさん。おばあさんの口は何でそんなにアメリカンサイズなの?」
「普通に大きいって言おうか…。…それは…お前、青ずきんを食べるためさ!」
「きゃー(棒読み)」
何と狼は青ずきんちゃんを丸飲みにして食べてしまいました。
お腹がいっぱいになって眠ってしまった狼のいびきに気づいた猟師はおばあさんの家にやってきました。
「もー何だよ…毎回毎回、緑ずきんも金ずきんも赤ずきんも狼に食べられてー…。助けるこっちの身にもなってよー…」
猟師は文句を言いながらも狼のお腹を切っていきます。
「それに、おばあさんも何、毎回食べられるんだよー…」
「いないいないーばあー」
「普通に出てきなさい、青ずきんちゃん」
中から青ずきんちゃんが出てきます。
「あれ?青ずきんちゃん、一人?おばあさんは?」
「…おばあさんは…いなかったよ?」
おばあさんはいない。
だって、だってだって…
「じゃあ、毎回恒例の狼のお腹に石詰めるから石もってきてー」
「イエッサー」
青ずきんちゃんは重い石を一つ持ってくると
ゆっくり猟師の頭の上で掲げました
「おばあさんはね…」
そのまま、猟師の頭に重い石を強く叩きつけ
死んだ猟師にこう言い放ったそうです
「私が殺しちゃったもん」
~青ずきんちゃん END~
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「ってな感じの展開を考えたんだけど、どう?」
「そんなことどうでもいいから、早くおつかい行ってきなさい。青ずきん」
~青ずきんちゃん 本当にEND~