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(仮)悪役王妃の役割  作者: 天羽つゆり
隠し事編(アデル過去編)
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一日の始まり 朝


今日は私の一日をご紹介いたしますわ。


何故だか一緒に寝るのはいやだとお願いいたしましたが、断固首を振ってくださらない殿下に折れた私は今も殿下と一緒に寝ているのですが…

寝相が意外に悪い殿下にいつも抱きしめられながら目を覚ますのが私の朝の始まりでございます。


けどここが重要なのですが、まずなるべく殿下を見ないようにそこから抜け出すのです。

これがとても大変なんです。


だって殿下離してくれないんですもの!

やっと抜け出せたかと思うとすぐに捕まって元通り!

本当に寝相がお悪いんだもの…


けどそこは何とか抜け出して赤ちゃんとお庭を散歩するんです。

やっぱり少しは身体を動かして日の光を浴びるのって大切だと思うんです。

なのに殿下が追いかけてきて一緒に散歩したいっておっしゃるの!


これはもう何か嗅ぎ付かれたと思います!


さすが殿下ですけど、私もだてに悪役皇太子妃をしているわけではございません。

ここは冷たくさせていただきます。


「殿下、私とっても忙しいのです。殿下もお戻りになったら」


そういえば殿下はなぜか固まってしまいました。

そこにちょうどよく通りかかったルイを見かけて、私はその腕をとって殿下の前から去ったのです。


「ちょっと離せ、やばいから後ろを見てくれ!」


ルイは何やら言っていますが、殿下のことを見ればこれからの朝食の時気分が悪くなってしまうのだからできるはずがないのです。


「やばいってジークのあの眼はイッてるからな!!俺がどうなってもいいのか!」


必死に私の腕を引き離そうとするルイに対抗してこちらも力を入れる。


「……俺の死期はどんどん早まるな」


「あら式ってルイ結婚するのなら呼んでね」


「……冗談きついぞ、失恋中だってのに」


何やら知らないうちに失恋しているルイにはかわいそうだが、早く殿下から離れないと!

ルイもやっと諦めたのか一緒に散歩に付き合ってくれている。


やっぱり子の幼馴染は優しいので大好きだ。


「私はルイのことは大好きよ」


そう心のままに言葉を発すれば驚いたようにルイが私を見下ろして固まった。

見つめあった私たちでしたがここではしたなくも私のおなかの音がなってしまったため、ルイは乾いた笑い声を出すと私の腕をとって室内へと連れて行く。


「ほらそろそろ戻るぞ、アデル」


それにしても今日の朝食はなにかしら?

パンケーキだったら嬉しいわ~


だからなにかルイが呟いた声など聞こえもしなかった。


「そんなこと言うなって…さっさともどるぞ、もうジークに会えなくなるのはいや、だろ?って聞いてないか」


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