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ともかく行動に出ましょう

つたなすぎる小説ですが、読んでくださってありがとうございます

その侍女から知りえた側室の情報は、彼女は貧乏貴族の娘でとてもきれいな方だとか…

まさしく、私の人生のバイブルに書いてある通りの女性のようなのです。


私の人生のバイブルとは、私がどのように行動し陛下のために動くことための手本のような本のことです。

嫁ぐ際にこれからの勉強にと渡されたこのバイブルは、何も知らなかった私にとって目を見張るものでした。

まぁ、このバイブルの話はさておき、まずは彼女がどのような方なのかについて知っていかなければ!

次代の王妃の彼女の素行調査はとても大切なことなのです。



さて、現在私は離宮にたどりつきました。

彼女はここに住んでいるとか、陛下もここで静かに愛を育まれているのかと思うと少し複雑な気持ちにはなりますが、今日の任務を遂行しなければなりません。


それにしても、住まって7年ですが未だに広大な広さを持つ王宮には、慣れず迷っているうちに日は傾いてしまいました。夕食までに戻れるかどうか違う意味でもひやひやしてきました。

しかし、この離宮に住んでいる側室のことを考えてしまうのです。


「どれほど素敵な方なのでしょう?」


次代の王妃様のことを考えてしまいますとドキドキしてしまいます。

陛下も素敵な方なので、そんな二人が寄り添う姿はとても素敵なのでしょう……うっとりしてしまいましたわ。

さぁ気を引き締めていかなければ!侍女たちに見つかってはいけませんもの!

私は隠れていた茂みから行動を起こそうと立ち上がりかけました。



「王妃様…」


「きゃあ!!」


突如背から声をかけられて私は悲鳴を上げてそのまま座り込んでしまいました。

背には侍女長のメリアが立っていたのです。


「まぁ、メリアびっくりしたわ!どうしたの?」


座り込んだ状態のままメリアを見上げてほほ笑んだ。

メリアは無表情のままで私は少し怖くなってしまいました。


(側室を見に来たのばれたのかしら)


「王妃様、何をされていらっしゃるのですか?時期のご夕食の時間です。ヴァルド様も王妃様が午後からお姿を隠されていたことでご心配されていました。それに陛下も……」


あら大変、息子であるヴァルドがお昼寝をしているうちにここに向かったため心配をさせてしまったようだ。ここは残念ですが、戻るほかはないようですね。


「メリア、ごめんなさい。少し散歩していただけのなの。ヴァルドに謝らないといけないわね」

「4時間が少しの散歩ですか…散歩とは茂みにしゃがみ込むものなのですね。それはさておき、ヴァルド様もですが、陛下も」


メリアの指摘にいまだ自身が地面に座り込んだままの不自然な恰好であることに気が付いた。

そのまま何気なく離宮のほうに目を向けると、いつもしっかり整えている髪を乱し、離宮へと入っていく陛下の姿が目に入った。


「まぁ……次代王妃様は愛されていらっしゃるのね」


陛下のあのようなお姿初めてみましたわ。

いつもなら仕事にひと段落つけた陛下が、共に夕食をとるというのに走ってまでも側室に会いたいと思われているとは思いませんでしたわ。

これが真実の愛の力というものなのですね!!


「陛下も王妃様が消えられたという情報を聞かされて探されているとか、これで安心されますね。……王妃様、聞こえていますか?」


これは急がなければなりませんわ!!愛する二人の幸せのために



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