14話♂静音さん
いよいよだね…楽しんで読んでください♪
それは昼食も食べ終わり、蓉子・美晞と3人でマイルームでまったりテレビを見ているときだった。
『桜舞い散〜る〜今日〜の二人流し〜たな〜みだ〜は〜♪』
ん?この着信は俺のケータイか?しかも電話みたいだな。
『窓に映る〜景色は時とともに〜変わ〜るけ〜ど〜♪ピッ!』
「もしもし?」
『あ、もしもしかっちゃん?ヤッホー♪』
随分久しぶりの登場ですね静音さん。まぁ、静音さんは既にこの物語ではなくてはならない存在になってるだろうけどな。
「んで、今日は何の用事なんすか?」
出来れば今日はゆっくりまったりしていたいのですが?
『なにって、この前一緒に遊ぼうって約束したばっかじゃん!もしかして、忘れてたの?』
やべ!?約束のことすっかり忘れてた!?
「わっ、忘れてたなんかないデスヨ?」
『うぬぬぬぬ…』
やべ!?受話器越しに唸ってるよ!?
「すんません、本当は忘れてました」
『うむ。正直に話したので許してつかわそう!』
「…ありがとうございます」
やっぱりこの人と会話をするとなんだか気が狂うんだよなぁ…。
『それでさ、かっちゃん!この後大至急私んち来れる?』
ん〜?どうだろう?エロゲーはインストールしたあとにインストールしてないって蓉子と美晞に言ってあるから困ることなんてないし、別に大丈夫かな?
「了解しました。今から向かいますよ」
『あいよ〜♪んじゃあ、まってるねん♪ガチャッ、ツー、ツー、ツー』
さぁ〜て、じゃあ着替えて静音さんちでも行きますかぁ。
「蓉子、美晞!ちょっと出掛けてくるから」
「「はいは〜い」」
蓉子と美晞はテレビを真剣に見ていたため、こちらに向くことなく流す感じで返事をした。ちなみに、今二人が見ているのは『必見!気になるあの動物!』という番組の『ゴリラの交尾について』を見ている。それはもう食い入るように。お陰でさっきから俺の部屋ではウホウホ声が流れている。正直な話し気持ち悪いな。
「行ってきまーす」
「「はーい」」
なぜんなもんを真剣に見ているんだ?
そんなことを考えながら、俺は我が家を後にした。
さて、静音さんちはどこら辺だったっけ?確か我が家から数キロバイク(一応免許を持っている)で行くと駅があるから、そこから探すか。
さて、駅に着いたぞ。確か俺の記憶では駅前の道を西に真っ直ぐ行くと着いた気がしたんだよな………あった!そこはまだ建てられてから新しいアパートらしく、名前は『長月荘』というようだ。
俺は一階から鬼島静音の表札を探す………あった!
静音さんの部屋は二階の左から二番目の部屋だった。
コン、コン
念のためノックをしてみる。まあ、一応他人んちだからな。当然の配慮だろう。
『いませんよー!』
そうか、今外出してるのか……え?今明らかに返事が返ってきたよな?
コン、コン
もう一度ノックをする。
『だからいないってばー!』
いやいや、明らかに御在宅中ですよね!?今時そんなベタな居留守ありえねぇよ!?
ゴンゴンゴンゴンゴン!
ガチャッ!
「だからいねぇっつってんだろてめぇ!…………なんだ、かっちゃんじゃん」
鬼の形相でドアを開けたあと、俺の存在に気づき直ぐに笑顔になる静音さん。なぜ居留守なんぞを?
「……借金取りにでも追われてたんすか?」
「う〜ん、ノリ…かなぁ?」
人差し指をアゴに当てながら静音さんが言う。
さて、それじゃあ久しぶりのキャラクター紹介いきますかぁ。
静音さんの特徴は、髪は緑色の背中まである長髪、前髪は斜め分けをしていて常にピンクの花びらのような飾りを付けたヘアピンをしている。
身長はなんと170センチ!そして常に渦巻き眼鏡を掛けていて服装はジーパンにジージャンまたは上下赤いジャージである。
本人いわく、馴染みあり着る服を決めるのが面倒くさいからだそうだ。
そして肝心の胸だが、巨にゅ……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………うではなく、極めて普通の胸である。本人いわくCカップだそうだ。とまあ、ある程度紹介が終わったところで本編に戻ろうか。
「ところで今日は何をするんすか?」
「んっとねぇ〜、今日はゲームセンターに行こうと思ってるのよ。新しいアーケードゲームが入ったから久々にちが騒いじゃってさ♪」
あぁ、そういうことね。そういえば最近ゲームセンターに言ってなかったな?
「いいっすよ、別に」
「ほんと!?やった〜♪かっちゃんありがとう!」
そう言って抱きついてくる静音さん。別に抱きついてもいいから、胸を顔に押し付けないで!!静まれ!静まれマイサンよ!君はにまだ優しい子でいて欲しいんだ!他の女性にウツツを抜かすな!君には右手という心に決めた人(?)がいるじゃないか!
数分すると、ようやく胸から離された。やはり大きさよりもそこに胸があるということが男性にとってかなり刺激があるわけで…。
「それじゃあ静音さん。行きますか?」
「うん!」
嬉しそうに俺の手を握り、元気良くブンブンと腕を振る静音さん。本当に嬉しいみたいだな。
数時間後…………
「あ〜楽しかった♪」
ゲームセンターを十分に満喫した俺たちは、現在ゲームセンターの扉を開け外に出ている。
「そうっすね」
今日はほとんど対戦ゲームばかりだったな。しかも俺の惨敗。さすがにこの人は強いな。そして、最後にうさばらしにクレーンゲームで人形を取りまくった。もちろん、蓉子と美晞へのお土産である。
そういえば、今の時間は何時だろ?
そんなことを考えながら静音さんと雑談をしながら歩いた。
ふと、帰り道にある橋に目がいった。時刻は夕方6時、当たりがくらくなりはじめるなか、夕焼けを背に一人の少年が手摺に立っていた………はぃ!?おいおい、これってまずいんじゃねぇの!?あのガキもしかして飛び下りるつもりじゃないだろうな!?
「かっちゃん!!あれ!!」
静音さんもどうやら気付いたようだ。
俺と静音さんは焦る気持を胸に、少年の元へと駆けていくのであった。