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不確かな記憶
記憶は不確かで覚束なく、わたしは過去に自信が持てない。
あの時わたしは彼と二人きりで、彼とわたしが何をしたかを見たひとはいない。
囲炉裏は土間に面していて、土間の隅にはユキオオカミのシウィがいたけれど、生憎とシウィはまだひとの言葉を喋れる程ひとに慣れていない。
恐らく確かであろうと言えることは、彼は村に来て、そして去った。彼は旅人で、あの時以来村を訪れてはいない。それだけ。
あれから、十年の月日が経った。
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