プロローグ
スカーレット侯爵家 家族関係
ヴェール・ウィスタリア・スカーレット
長男
カーマイン・ボルドー・スカーレット
次男
コーラル・シェリンプ・スカーレット
母
ファイヤー・バーガンディー・スカーレット
父 当主
初投稿です
よろしくおねがいします。
はぁ...
今日、何度目になるかわからないため息を吐く。
どうしてこうなっているのだろうか。
今日は私の16誕生日でこの国では成人となる。
だからだろうか。
しばらくぶりに母上からお茶の誘いが来ていたのは。
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「ごきげんよう、ヴェール・ウィスタリア・スカーレット」
母上はそれだけいうとニコリと微笑んだ。
「ごきげんよう、コーラル・シェリンプ・スカーレット様」
私はそう言い、笑みを浮かべる。
あぁ、めんどくさい。
何故実の子の事をフルネームで呼ぶのだろうか。
うん、ウィスタリアまでは許せるよ。
でも家名は言わなくてもいいんじゃないかな?
というかなんで身内とのお茶するのにこんなに緊張しないといけないのかな?
「お母様でしょう?」
なんでです?!
貴女がフルネーム呼びをしたから私もフルネームで返したんでしょうが!!
まぁこんな気持ちは表には出さず裏に隠しておこう。
私は母上を正面から見つめ笑みを深める。
「まぁ,わたくしてっきりお母様がお遊びになられているのだと思っただけですの。
不快に感じてしまったのであれば謝罪いたします。
申し訳ございませんでした。
よろしければ,次からはフルネームではなくヴェールとよんでほしいですわ。
お母様」
「そうね、考えさせてもらおうかしら。
ではヴェール、さっさと本題に入りましょうか」
うわぁ~、嫌な予感しかしないよ。母上が単刀直入に話をするのって
絶対にめんどくさい案件だと重々承知しておりますよ。
「わかりましたわ。お母様」
「ヴェール、あなたにはわがスカーレット公爵家を出て行ってもらいます」
...は?今なんて言った?
「申し訳ございません、お母様。
仰る意味がよくわからないのですが…」
「言葉のとおりです。
まさかここまで察しが悪いとは思いませんでしたわ」
勘当されたのか?
嘘ぉぉぉぉぉぉ‼
「なぜでしょうか?」
おお落ち着け自分!
勘当されるのには何かしら正当な理由があるはずだろう?
「はぁ
無知ですこと。
あなたの緋色とは正反対の緑の髪色、藤色の瞳...
どれも我が家の象徴である緋色とは全くの無関係ではありませんか。
あなたがいるだけで我が家の汚点です。
公爵家としての品位を疑われるのですよ。
ですから、あなたの弟カーマイン・ボルドー・スカーレットを次期当主とします」
容姿の問題ですか。
緋色要素でしたっけ?
そうですねぇ、あなた方に目をつけられるのが嫌で隠していましたよ。
どうせこのあともうスカーレットと名乗るなとか言われるんでしょう。
「家を出た瞬間からあなたはスカーレットという家名を名乗ってはいけませんわ。
あともうわたくしのことを母と呼ばないいでください。
あなたはもうこの瞬間から、平民ですわ」
思ったとおりですね。
もちろんです。
というか逆に勘当してくださってありがとうございます。
自分もうこんな居心地悪いところにいなくなかったんで。
平民になれば変な高等教育とはおさらばでしね!
「承りました、スカーレット公爵夫人」
「身の程をわきまえているようで嬉しくてよ」
私の母だった人はそう言うと席を立った。
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さて、これからどうするか。
あれから私は部屋にすぐ戻り、お金になりそうなものや自分の大切なものをカバンに詰めていえをでた。
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