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転生、そして最初の試練

ついに転生しました。

「〜〜〜〜〜〜」

うん?なんだ?目が開けられない。

「〜〜〜!〜〜〜!」

何言ってんだ?聞き取れない。

「〜〜〜ない!〜〜〜ぞ」

何をしていないって?

「泣いてないぞ!まさか死産か!?」

死産って、一体なんの事を………あ!まさか俺って今赤ん坊なのか!?確か今さっき死んだんじゃ…ってそんなことより今は適当に泣いておかないとやばそうだな。

「オギャー、オギャー」

「あ!良かった、ちゃんと泣いてるぞ!二人とも無事に産まれた!」

「本当!?良かった、ちゃんと産まれてくれたのね。」

「ああ、一時期どうなることかと。」

うーん。俺って転生したっぽい?にしても二人って、もう一人産まれたのか?まあ今はとりあえず普通の赤ん坊のフリでもしておくか。

「オギャー!オギャー!」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ガチャ


扉が開き、子供部屋に風が流れ込んだ。そして二人の赤ん坊の前に立ち、


「ご飯の時間でちゅよー」

そう言うと、女は服に手を当て、自分の胸をさらけ出した。 そして二人の赤ん坊を抱いて、胸の前まで抱き寄せた。 二人のうち、一人は女性の乳房を咥え乳を飲んだ。 が、もう一方の赤ん坊はというと………


とりあえず俺は転生したらしい。そして今恥ずかし気もなく胸をさらけ出しているのは、どうやら俺の母親らしい。 と言っても、実の息子達相手に恥ずかしがる必要もないのだろうが。

そして俺は今、転生後最初の試練を前にしている。

まあ、転生したんだから赤ん坊スタートなのも頷けるし、実際自分は転生に憧れていた。しかし、赤ん坊なのだから初めから離乳食という訳でもないし、それまで、母乳がご飯だというのもわかっていたが、前世で童貞のまま死んだ、精神年齢34歳の赤ん坊に素直に ”授乳“を受け入れろ というのは少し酷ではないだろうか。

という訳で俺は、食事をするのをためらっていた。


「あれ?どうしてアルスは乳を飲まないのかしら?ユダ はちょっと痛いぐらい勢いよく飲んでるのに。」


「おーい、どうしたんだ、 ?」


「アルス がお乳を飲まないの。」


「もしかして体調が悪いのか?生まれた時も、泣くのが遅かったからなあ。生まれつき体が弱いのかもしれん。魔族にしては珍しいなあ。」


は!?今魔族って言った!?俺人間じゃねえの!?にしても、もう片方は遠慮のカケラもないな。当然だけど。とりあえずだ、まずはこの試練を乗り越えなければ。すみません。二周目の人生のお母様!


かぷ


「あ!見て見て!ちゃんとおっぱい飲んでるわよ!」


「全く、本当に人騒がせな息子だなぁ。っても俺たちは魔族なんだけどな。がははははは!」


「「ぷは」」


「あら、二人ともお腹いっぱいみたいね。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ふー、とりあえず危機は去った。で、俺はこれから何をすれば良いのだろう?とりあえず気になったことを纏めよう。


・なぜ、ここの言葉がわかるのか?


言語が日本語と同じことも考えたが、多分これはないだろうな。俺、神様的な存在にも出会ってないし。まさか俺のチートが”言語理解“、とかないよな。(汗) まあ、詳しいことがわかるまでは、言語理解チート(仮) とでも読んどくか。



ピチャン



ん?なんだ?雨漏りか?でも外の音からして雨は降ってないし…まあ湿気が多かったんだろ。そういうことにしておこう。


・親と自分の名前


そもそも俺の名前ってなんだ? まあ食事の時に聞いたことから察するに、俺の名前はアルス。もう片っぽはユダっていうらしい。

親の名前に関してはまだわからないな。家の外に出れるのが一番良いのだが、ハイハイできるだけでもかなり違うだろう。



ピチャン ピチャン




聞こえないだけで雨が降っているんだろうか?ああ、せめてハイハイができれば。 まあハイハイができるまでは言語理解チート(仮)の範囲でも実験してるか。

せめて動物とあったり、文字とか他のこの世界の言葉でも聞ければ楽なんだけどなぁ。まあ現実はご都合主義

という訳でもないし諦めるか。

そういえば、もしかして俺の”才能“もとい”チート“ってもう片っぽに持って行かれたりして。そんなんだったら俺本気で泣くわ(笑)


しばらくすると、母親が入ってきて部屋の窓を開ける。心地よい少しジメッとしたそよ風が頰を撫でた。そして追い討ちをかけるかのように、子守唄が耳を侵す。そうして彼は逆らい難い眠気に襲われる。





あ、眠くなって来たわ。前世だったらこんな眠気、リポ○タで一発なのに……あ……あた…ま………回ん………ねぇ……………………………………。








そうして俺は意識を手放し、この日を終えた。















プロローグの方は物足りなかったかもしれませんが、ここまで読んでいただきありがとうございます

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