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あの頃のメロディ  作者: 星利
0.<Prologue>
1/19

何者。


★この物語を、あなたに贈ります。


まだまだ未熟ですが、お読みいただけたら嬉しいです。★


  時見 星利



ヒュウウ…


ヒュルルル……


落ち葉が冷たい風に巻き上げられる、ある冬の夜。


漆黒の闇の中には、宝石箱から散りばめられたような星屑が瞬いている。


そしてその中に、大きな満月が1つ。


…怪しげな光をたたえながら、まるで魔女のような雰囲気で笑っている。


下に転がっているのは、1匹の死んだ小さな黒い猫。



――静。


嵐の前の静けさであった。



ピカッ



その刹那、大きな満月からまばゆい光が広がり、渦巻き、その地平線をも強烈な閃光で包んだ。



そして、闇に溶け込み、姿かたちは目に見えぬ何者かが、厳かなしゃがれ声で、静かにその猫の死体へと語りかける。


「喜ぶがよい。


お前は、チャンスをもらえたのじゃから…。


でも、これが最後じゃぞ…。


――ハハハハハ!アッハッハッハ!」


だんだん大きくなるそのしゃがれた笑い声とは裏腹に、黒猫を包んだ光はだんだん小さくなり、満月へと吸い込まれていった。



――寂。



そこに残ったのは、元と同じような、静寂の世界だった。

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