表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/22

14





メンドくさいが思いついたことを実行するために、俺はこの食堂内に来ているはずであろう、ある人物を探す。

奴のことだからどうせ近くでバレないように高みの見物をしているだろうと思い辺りを見回すと、やっぱり奴は生徒会の後ろの方で目立たないように周りに紛れ込んでニヤニヤ笑っていやがった。


「おい、そこで笑ってないで今すぐここに出てきてこのバカをどうにかしろ!」

「おい冬刀っ!! 俺が話してやってんのに何で無視すんだよっっ!!」

「だから俺の名前を呼ぶんじゃねぇって何度言ったら分かんだこの鳥頭がっっ!!」


目的の人物を難なく見つけることができたため、そいつに出てくるように声をかけてみたが奴が素直に前に出てくる訳もなく、その間も待てないのか自分が一番でないと気がすまない黒マリモが自分から関心が離れたことが許せなかいのか、喚くだけでは飽き足らずまた俺に向かって掴みかかってこようとした。

ので、取り敢えず俺の足元で転がっている気持ち悪いブツを力の限り蹴りつけて黒マリモに当ててみた。


チッ! 伊達に体鍛えてるわけじゃねぇなこの馬鹿も。思いっきし蹴ったってのに思ったより飛ばなかったどころかこっちの足のダメージが半端ない。あと周りの奴らの反応も鬱陶しい事この上ないし、やっぱり自分で手ぇ出すもんじゃねぇな。


「おい冬刀っ! お前薫樹に何てことしてんだよっ!! 何でそんなひでぇ事すんだよ最低だっっ!!」


マリモが何か吐かしてるが馬鹿を抱きしめて頬染めてるような奴が何言ったって気持ち悪ぃだけだっつの。

ついでにマリモの後ろにいる奴等さっきから口開けてこっち見てるだけだけど、そんなに順応力ないのによくそれで学園でトップ張ってるなんて言えるな。

まだ俺がこの学園でしめた陸上部の方がとっさの判断は早かったぞ。

……と、間違えた。話し合いをした陸上部だ、うん。


「御主人様酷いですっっ!! 貴方から受けるモノなら何でも嬉しいですが、あんなゴミに触れてしまっては御主人様が汚れてしまうから触れなくなってしまうじゃないですかっっ!!」

「よし。そのまんま一生触んじゃねぇ」

「あぁっっ!! そんな素直じゃない御主人様も素敵ですっっ!!」


俺は充分自分に素直だっつうの。

てかこの馬鹿は曲がりなりにも会長だろうが。普段してるキャラ造りはしなくてもいいのか?

あとマリモの顔がてめぇの発言で酷いことになってんぞ。それにその取り巻き集団達の顔も。


つかマリモお前何こっち睨んでやがんだよ。馬鹿がてめぇの事貶めたのは別に俺のせいじゃないだろうが。


「ねぇねぇ冬ちゃん。冬ちゃんが探してた人ってあの人……?」


ニヤニヤ笑って傍観していた安倍が俺が探している奴を見つけたのか、そう聞いてきた。

安倍が指している指の先には俺が探していた奴がいる。やっぱり、安倍はよく観察してんなこいつは。



……てか、ここの空間ちょっとカオスじゃね?

会長が俺の脚下で跪いて、マリモがこっちを睨みつけて何かを喚いてるし、周りの食堂にいる奴らは半分がギャーギャー喚いて半分ぐらいが引きつった笑顔とニヤニヤした笑ってる奴等がこっちを見ている。

そんで生徒会の奴らは固まったまま、ってまだ驚いてんのかよこいつ等っ?!


「くく。冬刀、君の周りは本当にいつも賑やかだね」

「……っっち! お前が早く出てこねぇから収集がつかなくなるんだろうが。早く出て来いっつうの」


生徒会の後ろにいた集団に隠れていた奴が、笑いながら前に出てくるとそいつに一斉に注目が集まり周りがざわつき出す。

まぁ、顔を基準で騒ぎ立てるここの奴等からしたら、こいつの見た目はアウトだからな。

身長はそこそこあって体型も悪くないはずなんだが、前髪は鼻にかかるまで伸ばされて少し色が付いたメガネをかけているからか、どうしても野暮ったく見える。

言ってしまえば見ただけは根暗なオタクだ。


……んだが、一つだけオタクと違うとこを上げるんなら見た目と中身の大幅なズレだ。

相変わらずこの阿呆は、態度デカいのがにじみ出ててイライラする。


「で? 僕をわざわざ呼んだくらいなんだから勿論楽しませてくれるんだよね?」

「うっせぇ。お前が仕事しないせいで俺の周りがここまで煩くなってきたんだろうが。ちったぁ仕事しろや」


俺が舌打ちしながらそう言うと、目の前に出てきた奴、俺の護衛役兼下僕である川上貴俊かわかみ たかとしはさらにニヤリと笑いやがったので、取り敢えずムカついたから足元の塊を踏んづけた。









……ら、気色悪い声が聞こえてきた気がしたが、きっと気のせいだな。うん。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ