0.登場人物等
読んでいる最中に分からなくなったらどうぞ。
物語の中で説明するので、最初に読む必要はありません。
・吉野組系図
吉野組───────────┐
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┌─────────────┼─────────────┐
神成会 安曇野会 柳会
神成グループ
・現在の神成グループ全体図
┌─────────────┬─────────────┐
│ 神成系列各社 神成大学
│ │
├───────┐ 神成学園
│ │ (現在、小等部まで)
│ │
神成ファンド (安曇野銀行)
・主要登場人物
神成玄平(17)
神成学園高等部2年生の生徒。龍平の次男で、龍男の弟、芳郎の兄。正義感が強く、リーダーシップもある。とはいえ、まだ強引なところも否めない。また龍男ほど頭も良くなく、そういう意味で素直である点が、彼の龍男に対するコンプレックスとなっている。彼なりの成長をし、彼なりの夢はあるが、家柄もあって彼の夢の前には大きな壁ばかりが立ちふさがるのだった。
神成龍男(24)
神成商事取締役。龍平の長男で、玄平・芳郎の兄。神成グループ後継者候補ナンバーワン。世渡り上手で頭が良く、それでいて腹黒い面もある非常に複雑な男。玄平との仲は本人はそれほど悪いと思っていないが、玄平は彼のことをあまり好きではない。
神成芳郎(10)
神成学園小等部5年生の生徒。龍平の三男で、龍男・玄平の弟。二人とはいろいろな意味で違った子。穏やかで、争いは好きではない。家の事情は、少し他人と違うことくらいは分かっているが、やはりまだ子供である。
安曇野涼平(16)
神成学園高等部1年生の生徒で、玄平の後輩・幼馴染。小さい頃から玄平を慕っている。安曇野家の長男であり一人っ子のため、将来は安曇野家・安曇野フィナンシャルグループの後継者になる運命の男。
神成義彦(77)
神成グループ総帥・神成会三代目総長。高度経済成長期から、神成会・吉野組の資金源である神成グループを、現在の形まで作り上げた偉大な会長。今や経済の重鎮であるため、警察や政府も簡単に手出しは出来ない。また、この企業団の建設は吉野会内の役割を分担することにつながったが、これに対する反発もなくはない。
神成鶴子(70)
義彦の妻、龍平の母、龍男・玄平・芳郎の祖母。吉野組全体で、近親者・組内の結婚が慣習化しているなか、義彦がその慣習に逆らって結婚した女性である。義彦の手助けをし、この世界特有の苦労をたくさん味わってきた。現在は自宅で療養中。玄平をよく可愛がっている。
神成龍平(47)
義彦の長男で、龍男・玄平・芳郎の父。義彦の息子ではあるが割と無欲で、義彦ほどの手腕もなく、その手腕は三人の息子が受け継いだといえる。義彦との話し合いで、神成グループ・神成会の次期経営者は自分ではなく、三人の息子からとしている。
金山新之助(57)
神成グループの3本指に入る、重要人物。神成商事専務取締役、神成化学工業代表取締役、神成学園学園長を務める敏腕。