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ダンジョンを作ろう!1

かつて日本の第二の都市とまで呼ばれ人口800万人以上いたこの都市は今では、大阪城近辺に小さな町が残るのみであった。

先代大阪府知事逢坂厳がこの地にダンジョンを建てて半世紀、大阪の終わりは着実にすぐそこまで迫っていた。今は人口5万人に満たない、最盛期に比べて1%もいない有様であった。


東京 逢坂三吉

大学からの帰り道、めったにならない電話が鳴る。着信を見ると久しく顔も見ていない祖父の名前があった。懐かしさを感じ電話に出る。少し世間話をしたのち祖父は本題を切り出した。


「・・・というわけで一度大阪に戻ってきてくれんか。」


祖父である逢坂厳ももう80を超え病がちになっていた。最近では寝込むことも多く介護のために大阪に一度来てほしいという電話であった。

俺、逢坂三吉は東京で大学に通う普通の大学生である。祖父は大阪で知事をやっているが長期休暇で会いに行く以外でほとんど大阪に行くことも無かった。しかし父も母も祖父とは仲が悪く東京を離れることは絶対にないだろうし誰も身内がいないほど寂しいものはないだろう。承諾の意思を伝え大学には休学届を出し、翌日単身大阪に向かうのであった。


向ったのであったが・・・待ち受けていたのは元気もりもりな祖父と周辺を囲むスーツの大人たちであった。

ものすごい威圧感を放ち一枚の書類の前に俺を座らせて遠巻きに眺めている。


「知事契約書」

・・・俺を次世代の知事にするという契約書でった。書かないと終わらないのであろう。書類を前にそのまま10分が経過するころには心の中を諦めの感情が支配するようになり、もうどうにでもなれとサインしたのだった。

「だますような真似をしたのは悪かったと思っているが、儂の後知事を出来るほどの魔力を持った人間は大阪にはおらんのじゃ。頼む儂の後を継いでほしい。」


これである。正直就職先も決まってなければやりたいことがあるわけでもない。しかし東京は魔力が大量にあり、利便性も桁違いなのだ。正直東京を離れたいかと言われればNOである。年老いた肉親の頼みでも自分の生活の方が可愛いのだ。知事なんて昔はお偉いさんだったのだろうが今は違う。自分の魔力を使ってダンジョンを運営し給料なんてほとんどない。それが現代の知事である。あんな契約は無効である。

「そうはいっても俺も向こうに友達がいるし、大学だってある。悪いが断らせてもらう」


「失礼いたします。そうおっしゃらずによくお考えになってはくださいませんでしょうか?私、知事の秘書を務めています難波と申します。大学の話でしたら、事情を話したところオンラインで出席すればそれでいいとのことでしたので、、、「引き受けましょう。」


大学?どうでもいい目の前の秘書さん。難波さんというらしいが美人なのである。30歳には満たないだろう年齢にポニーテールのOLさん風美人なのである。年老いた肉親の頼みでは心は動かないが美人の頼みであれば話は別である。紳士たれは我が家の家訓なのである。


「もちろん、儂も出来ることはサポートしていく。があくまで知事はお前だ好きにやるといい。秘書には難波さんがついてくれる。精一杯励むといい」

「ではダンジョンの奥、管理室まで案内いたします。」


難波さんの後ろをついて歩き大阪城の横にあるダンジョンの入り口からダンジョンへと入る。東京では魔力を専用の器具を使い魔法のようなものを出しモンスターを倒し宝を得る。それを配信したりモンスターの素材を売ったお金で生計を立てたりする人もいるほど大人気なコンテンツなのである。そんな一種のアミューズメントパークであるため整備されているがこちらではあまり整備も行き届いていないようであった。

古びた通路をひたすら歩き階段を三階下ったところに管理室はあった。このダンジョンは三階だて、東京新宿のダンジョンは六十階あるのに比べればやはり見劣りしてしまうだろう。

「こちらの端末に知事の魔力を使って接続していただきます。そうするとダンジョン内のモンスターの配置や種類を決めることが出来ます。」

端末には今出現するモンスターの種類や性質が記載されていた。

一階層現在配置3種類

・危険度Fスライム(たこ焼き)

全身がたこ焼きでできたスライム。中に入ってるのはタコのように見えるがただの核である。まれに鮮度のいい明石のタコをドロップするが兵庫との争いの火種になりそうなため産地は伏せられている。


・危険度F化けキャベツ

2度付け禁止の回避のためソースをすくったものの食べてもらえなかったキャベツの怨霊。


・危険度Aゴールデンタイガー

非常に獰猛で危険。見かけたら即座に逃げるべきである。倒すと非常に状態のいい毛皮になるがあまりにも危険であるためほとんど市場に出回らない高級品である。


・・・危険度はF~SまでありDランクのモンスターがダンジョンに慣れていない大人2,3人で戦うのにちょうどいい強さであり一ランク危険度が上がるごとに10倍強くなると言われている。そしてAランクにもなれば新宿ダンジョンでも下層にしか出現しないモンスターである。

とりあえずあの爺は一度殴っておくことにしよう。そう決意し知事としての初めての仕事としてゴールデンタイガーを削除するのであった。

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