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オカルティック・アンダーワールド  作者: アキラカ
日日譚【アガルタ編集部の日常】①
15/102

食【11月末】

(ふひと)~!推薦入試終わったならご飯奢るから飯行くぞ~!!」


 編集部に戻るやいなや、丸が上機嫌に史の定位置の応接ソファまでズカズカと歩いて来ると隣にドカっと腰をかけた。


 寿々(すず)と企画を考えていた史は少し嫌そうな顔をしながらすっと丸との距離をとると


「丸さんとご飯行くのなんか嫌です」


 とバッサリその誘いを断った。


「なんでよ!奢るって言ってるんだから素直に行きゃあいいじゃないのよ?」


「と言うかまだ合否出てないですし」


「いや、受かってるでしょ!首席が何言ってんの??てか私とご飯食べるのそんなに嫌??」


 あまりに好意を無碍(むげ)にされたせいか丸もだいぶ興奮している。


「まぁまぁ、丸さんとりあえず落ち着いて下さい」


 寿々も丸の機嫌が悪いのは直接的な影響が及ぶので何とか避けたかった。


「あと三枝もまだ歓迎会してなかったからついでに強制参加だから」


「歓迎会がついでだった場合特に喜べないですよね・・」

 と寿々もスンとした真顔で丸に返した。


 すると史は

「寿々さんが行くなら行きますよ」

 と即答で従う。


「え?そうなのか?」

 寿々はそれはそれで不気味であった。


「ほらほらいちいちいちゃつくな。んな事より史は何が食べたい?」


 丸も史の寿々への《《執着》》に関しては特に気にもしておらず日常茶飯事とばかりに毎回受け流しくれるので寿々も最近はいちいち反応する必要すらなくなってきていた。



「う~ん・・・僕あまり食にこだわりが無いので特に食べたい物とかないです」


 暫く真剣には考えていたようだが史からまともな回答は得られなかった。


「いやいや、食にこだわりないって普段一体何食べてるのよ・・・」


「普段ですか?・・・・白米、豆腐、うどん、たまご・・・」


「いや色!!色のついてる物も食べろ!!白すぎるだろ!」

 丸も流石に突っ込まざるを得ないとばかりに突っ込んだ。


「じゃあ三枝は?」


「それこそ俺も別に何でもいいですけど。あ~でも肉も魚も好きな方じゃないので基本食べないです」


「お前は動物性タンパク質をもっととれ!!体力ないのはそのせいだろ!!」

 と寿々に対してももっともな突っ込みを入れる。


「じゃあもう鍋に決定ね!!寒くなってきたからめっちゃ鍋食べに行きたかったし!さっさと仕事終わらせなよ!今日行くから!」


「今日???」


 寿々は流石に丸の勢いについていけそうになかった。


「篠田ー!今日鍋行くから予約取っといて!」

「お、マジっすか?奢りっすか??」

「奢って欲しければ予約をとりなー!あと、アタシ火鍋食べたいから火鍋食べられる店でよろしく」



「あの人いつもあんな感じなんですよね・・・」

 と史もうんざりした顔でため息をついた。











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