プロローグ
読んでいただきありがとうございます!
初めての小説の投稿です!
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「んーっ!朝か…」
いつものようにベッドから起き上がりカーテンを開ける。
眩しい朝日が突き刺さる。
俺の名前は紅月 夜(あかつき よう)。今は一人暮らしをしている。昔はおじと二人暮らしをしていたが、俺の12歳の誕生日の次の日に手紙を残していなくなってしまった。
「夜へ。とても大切な急用ができた。急にいなくなった事を許して欲しい。おまえに1つ知っていて欲しかったことをここに書く。おまえの両親は生きている。今は遠いところにいるが、時が来れば会えるかもしれない。伝えたかったことはこれだけだ。体に気をつけろ。」
俺の両親が生きている…
でも、会いたいとは思わない。
その気持ちは今も昔も変わらない。
俺には両親の記憶がないからだ。
両親だけではなく子供の頃の記憶がない。記憶障害らしい。
それだけではなく、俺はとてもまれな体の変化をともなう二重人格らしい。そして、人格の入れ替わりが起こるのは、いつも決まって輸血をしたあとだ。おじが言うには、俺の体は血液を作り出す機能が人より低く、定期的に輸血しなければならないそうだ。
何年か過ごすうちに分かったことがある。
それは、もう1つの人格の記憶がはっきりとはしないが俺にも残っているということだ。会ったことのない人の名前がなぜか頭に浮かぶことがあったりするのもそのためのようだ。
「7時か。」
今日は高校の入学式がある。
「はぁ…学校か…」
正直、学校にはいい思い出がない。輸血のたびに人格が変わってしまっていたので、友達もできず学校もロクに行けなかったためである。
「めんどくさいけど…行くしかないよな…」
俺はリビングに降り、朝食の支度をした。