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最初っからバッドエンド


大企業が制作したゲーム界の歴史に残るだろう傑作、ホラーRPG"bad endingは必ず来る"、略して"ばどくる"。主人公"クロ"がメインヒロイン達を殺すほんのりサイコな匂いが漂うホラーゲーム。普通のゲームならばヤンデレ系メインヒロインなどいるかも知れないが"ばどくる"はその逆だ。クロが恋したヒロインを殺してゆくという自由度の高いストレス発散には最適なゲーム。ただゲームをプレイする側だったら楽しかったかもしれない。でも俺は不運にもばどくるの世界に転生してしまった。チュートリアルで殺される実験体モブ、主人公の幼馴染、赤塚 ムスカ。ムスカといえばあの天空の城ラ◯ュタのまるで人間がゴミのようだ!!!とか言ってるメガネのオッサンではない。このばどくるのムスカちゃんは美少女なのだ、実験体《使い捨て》なのに。ストレートの銀髪にまつ毛が長いぱっちりとした赤い目。庇護欲をそそる容姿や体型。声を放てばソプラノの澄んだ声。正に儚げな妖精のようだ。実際はチュートリアルにでてくる実験体《使い捨て》だけど。こうしてムスカちゃんに転生した俺は主人公《狂人》に18歳で殺される運命が確定してるわけで、俺はクロと縁を切ろうと必死にばどくるのシナリオに抗った


5歳


「ねえ、ムスカちゃん。ムスカちゃんはおとなになったらおれとけっこんしてくれるよね」



「え、やだ」



6歳



「ムスカちゃん、一緒に登校しよ」



「きも、あっちいけ」



7歳



「あ、いたいたムスカちゃん!」



「俺はムスカではない」



8歳



「むーすーかーちゃーん。みーっけ」



「ギャァァァァァ」



9歳



「ムスカちゃん俺と結婚しよ!」



「…」



10歳



「ムスカちゃん、あーんして」



「は?何、突然?きっしょ」



11歳



「俺のこと好き?」



「大嫌い」



以上、このやり取りを繰り返し遂に15の夏になった。残された俺の寿命はあと3年。俺はクロから逃げるためにばどくるでムスカが入学した彗星高校には入らず受験していい女子高校に入学した。女子校ならば流石のクロでも来ないだろと思ったがそれは誤算だった。学校が終わると電車に乗り家に帰ったのだが待っていたのはエプロンを装着したアイツだった。



「ムスカちゃん、おかえり」



主人公がヒロインどもにモテるように設定された無駄にイケメンすぎるクロ。こいつ、どこまで俺を追いかけてくるんだ。さすが主人公、メンタルがえげつない。部屋を見渡すとムスカちゃんのママンがいない。どこに言ったのだろうか。靴を脱いで下駄箱に揃え小走りで中に入る。そしたらクロに抱きつかれた



「もぉ、家の中では走ってはいけないよ。それとも俺と鬼ごっこしたいの?」



「どけ」



「なに?照れてるの?ムスカちゃんはツンデレだなぁ」



「…」



何を言っても無駄だと分かり返事をしなくなった俺に頬ずりしてくるクロ。そういやコイツ、高校どこに行ったんだっけ?うーん、忘れたな。あとまじでママンどこ行った!?困惑してる俺をクロが横抱きにし、二階の寝室に無理矢理運んだ



「は?え?ん?」



そして昨日までなかった拘束器具で四肢を繋がれ俺の上にクロが跨がる。んん?なにこれ、俺この後拷問受けるの?せめて制服は汚すなよ?高かったんだからな



「痛くしないよう気をつけるから俺を受け入れてね、ムスカちゃん。8年も俺を我慢させたからそれぐらい出来るよね?」



あー、え?俺この後殺されんの?早すぎね?クロは俺のスカートを捲った。おいおい、マジかよ…そっちかよ…


こうして俺はクロと無理矢理、本当に無理矢理一線を超えた


朝、起きると手枷が着けられており幻覚だと思い二度寝したが幻覚ではなかった。リビングに行くとママンはいなくて代わりにクロが血の付いたエプロンを着て笑顔で待っていた



「おはよう、ムスカちゃん」



あ、俺もしかしてバッドエンドルートに早々に入ってしまったかもし

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